高齢者の個人情報がリスト化された闇名簿の中には、息子や娘の名前まで明記された「二世帯住宅名簿」も存在する。それを使って行われるのが、代引き詐欺だ。
「手口は簡単。まずダンボール箱に息子宛の偽造された発送伝票を貼り、息子世帯が留守の時間帯を狙って宅配する。もちろん宅配業者の制服を着ているから、そう簡単にはわからない。親世帯の高齢者が出て来たら『息子さん宛の代引きなんですが、留守みたいなので代わりに払ってもらえませんか』って。大体5万〜10万円ぐらいなら、簡単に立て替えてくれる。箱の中は適当にゴミでも詰めとけばOK。きちんと領収伝票に印鑑をもらっていたら、即撤退。名簿作成だけでなく、この宅配業者役をする老人もいるよ」(前出・S)
流出元の多くは「企業の定年退職者名簿」を基に、二世帯住宅居住者を抜粋したもの。闇老人はかつての同僚すら喰い物にしている。【続きを読む】