とにかく裏
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『……コンドーム?』
「ぎゃああっ!」
―――……ほんの数分前。
『リョウク、今日泊まるー?』
「んー、どうしよっかな」
「仕事は午後なんだけど」と、私の部屋のソファで少し迷ってるリョウクから離れて、寝室へと向かった。
『着替えは一応あるよ?』
そういって寝室から取ってきたのは、以前泊まりに来たときにリョウクが置いていった服。
綺麗好きなリョウクは、多分服のことで悩んでいるんじゃないかって思って、取ってきた。
その考えは、案の定ビンゴだったらしく。
「じゃあ、お願いします」と言ってからペコリと頭を下げるリョウクに、私も頭を下げる。
『じゃー、お風呂入って?私、リョウクの着替え洗うから』
「うん、ありがとう」
はにかむリョウクに胸がきゅうきゅう締め付けられる。
いつまで経っても、リョウクとの関係からドキドキ感が抜けない。
リョウクが脱衣所で衣服を脱いだのを確認しつつ、一応声をかける。
『お風呂入ったー?』
「はいったー」
カラカラと少しだけドアを開けて、浴室へと繋がる曇りガラスの奥に居る、湯舟に浸かるリョウクを確認してから、リョウクの着ていた服を持つ。
ポケットに何か入ってないか確認しながら洗濯機へと服を入れていくと、リョウクのズボンからカサカサと音がした。
『リョウクー、ポケットになんか入ってるよ?取っていい?』
姿は見えないけれど、扉ひとつ奥に居るリョウクに呼び掛ける。
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