ウルトラマンレオ第14話
必殺拳!嵐を呼ぶ少年

−さそり怪獣アンタレス登場−

怪獣アンタレスの出現とともに空手道場に現れた謎の美少年。
次々と相手を倒し、ついにゲンとの対決の日が迫る。息詰まる熱戦、激しい攻防が展開する。
がんばれ、ゲン!がんばれ、レオ!さぁ、みんなでみよう!

冒頭からレオ対怪獣アンタレスの対決。
激しい格闘戦にマッキー2号、3号も駆けつける。2号に乗っているのはダンと赤石だ。
ダン「レオと怪獣が離れた時、攻撃だ」
赤石「はい!」
レオはマッキーの援護を受けるが怪獣の両手のハサミにつかまってしまう。
両手を封じられたレオに鋭い尻尾の攻撃がせまる!
それを見てダンは赤石を残し、いきなりマッキー2号から脱出した。
そして杖に弾丸をセットして怪獣に投げつけた。
ダンの援護によりレオは肩を負傷しながらも逃れることに成功した。
マッキー2号、3号の猛攻の前にアンタレスは赤い煙幕を出して逃亡。
激戦のためレオもカラータイマーが点滅していた。

道場では一人の道場破りの少年が一度に大勢の門徒を相手に圧倒的な強さを見せつけていた。
強いと思われる人が1対1で対決するが、力の差か、やがて手を封じられ尻尾による攻撃を頭に受けて倒されてしまう。 それを見ている百子とトオル、カオル兄妹。門徒達は棒などを持ち出して道場破りに向かおうとするが、そこにダンが来てそれを制止、道場破りは去っていく。 それを入れ違いにゲンが負傷した肩を押さえながら入ってくる。
道場内の惨状を見て話をきいて道場破りを追いかけようとするゲン。
ダンはそれを杖で制止する。
ダン「待て!」
ゲン「隊長!」
ダン「見ろ」
マックシーバーを見せるダン。
ゲン「怪獣反応!?」

廊下で二人で話す、ダンとゲン。
ダン「怪獣が少年の姿でやって来た」
ゲン「どうしてここに?」
ダン「狙いはレオだ。怪獣アンタレスには両手両足の他に毒を持った尻尾での攻撃がある。 レオが尻尾への対抗策を編み出さないうちに先制攻撃を仕掛けて来たんだ」
怪我人を運んでいる猛にダンは言う。
ダン「猛君、大村さんに連絡を取ってくれ。しばらくの間、この道場をMACが借りたい」

白川「各隊員に告ぐ!大至急スポーツセンターの道場に集合せよ!大至急集合せよ!」
マッキー2号、3号、マックロディーが道場に急行する。

平山、青島、赤石を含む6人のMAC隊員が道場に集まった。
ダン「全員空手着になるんだ!」
隊員達「はい!」
ダンは少年と1対1で戦った門徒生に話を聞く。
ダン「すると……背後から別のものが飛び出してきて頭に攻撃してきたんですね」
門徒「まるでそんな感じでした」
ダンの脳裏に蘇るレオ対アンタレス戦。まさしくあの尻尾攻撃のことだ。
ダン「そうか…青島、平山、ちょっと来い」
二人に説明の特訓の説明をするダン。
ゲンと対峙する二人。
平山がゲンと組み、その背後から青島がとび蹴りを放つ。壁まで飛ばされるゲン。
ダン「こうですか?」
門徒「はい」

他のMACのメンバーも参加しての激しい特訓になっていった。
その時、青島隊員のMACシーバーに白川隊員から連絡が。
青島「はい!こちら青島!はい、分かりました!直ちに出動します!」
赤石「怪獣ですか?」
青島「うん!」
出動しようとするMAC隊員達。
ダン「待て!ゲン、青島、赤石はそのまま練習を続けるんだ!」
青島「隊長!」
ダン「他の者は急げ!」
その他の隊員「はい!」

平山副隊長指揮のもと、林で暴れまわる怪獣を勇敢に迎え撃つMAC。
しかし、怪獣の尻尾からの炎によってマッキー2号、3号共に黒煙を噴いて落とされてしまう。

特訓を続けるゲン達。それを見守るダン。
やがて他のMAC隊員が戻ってくる。
平山「隊長!犠牲者8名、怪獣はほとんど無傷です」
ダン「練習を続けるんだ」
腑に落ちない表情の隊員達にダンは言う。
ダン「命令だ!!」
道場を去ろうとするダンを青島と赤石は追いかける。
青島「隊長!隊長っ!この練習は一体何のためですか!?道場破りでの対抗策をおおとりに会得させるとめに何故MACの隊員が協力しなくてはならないんですか!?行かせて下さい!このままでは怪獣は暴れ放題です!」
赤石「お願いです!仲間の仇を討たして下さい!隊長!」
ダン「練習を続けるんだ!」
そのままダンは出て行ってしまう。

廊下までダンを追いかけるゲン。
ゲン「隊長!」
ダン「何故事情を話さないかと言うんだろう」
ゲン「そうです」
ダン「言ってどうなる?少年は怪獣だ、そう言ってしまえば隊員は意地でも攻撃するだろう。 少年が正体を現した時、今のMACで歯が立つか?レオも両手を殺されたあと、奴の尻尾の攻撃を食い止める攻撃を身につけていない。 レオがいる限り、怪獣はオチオチ暴れられん。必ず少年の姿で戻ってくる。…戻るんだ!」
言われるがまま、ゲンは道場に戻る。

しかし、MACの隊員は非協力的だった。
ゲン「青島隊員!お願いします!」
ゲンから顔をそらす青島隊員。
ゲン「赤石隊員!」
怒りに任せて竹刀を振う赤石隊員。
赤石「うるさい!」
他のMAC隊員にも土下座して頼むがしまいにはみんな立ち去ろうとする。
ゲンは追いかけ青島隊員の肩に手をかける。
ゲン「青島隊員!お願いします!」青島隊員はその手を払いのける。
青島「どけぇ!いつも特別扱いされてるからっていい気になるな!」
ゲン「赤石隊員!」
赤石「どけぇっ!」
そうしてMAC隊員は全員道場を去っていってしまった。
それとすれ違いのように百子、トオルやカオル、猛が入ってくる。
トオル「あーあ、せっかく夜食持ってきてあげたのに」
百子「隊長さんがいけないのよ、これじゃおおとりさんの立場がますますまずくなるばかりだわ」
猛「大体、いくら変な少年が相手でも道場破りに何故MACが出て来なきゃならないのか、僕にはわかりませんね」
ゲン「違うんだ!」
猛「違うって、何がです?」
カオル「お兄ちゃん、何かわけがあるのね」

土管が積み上げられている空き地で猛相手に両手を棒で封じて特訓するゲン。
猛は竹刀を持って特訓に応じるがあまりの激しさに息を切らす。
ゲン「猛、どうした!休むな!」
「もう嫌です!おおとりさん!やめて下さい!もうこれではスポーツとは言えません!」
ゲン「打ち込め!打ち込むんだ!」
猛は覚悟を決め特訓を続ける。その時、トオルが土管の上から落ちてしまう。
とっさに逆立ちのようにして両足でトオルを受け止める。
そう、しっぽに対抗する手段は……足だったのだ!
ゲン「……出来た!」

道場。
少年がゲンを待っている。MAC隊員とダンはそれを遠巻きに眺めている。ゲンが空手着で入ってくる。
青島「おおとり、あれが昨日の道場破りだそうだ。お前としか戦わんということだ」
ゲン対少年。激しい格闘になった。しかし、少年は飛び上がってゲンを翻弄し、両手を掴んで封じてしまう。
少年の尻尾がゲンにせまる!
ゲンは修行の成果を発揮し、足でそれを防いでひるませると少年に正拳突きを叩き込んだ。
しかし、不意の隙をついて少年は外に逃げてしまう。
ダン「追え!追うんだ!」
MAC隊員は少年を追跡する。

路上でいきなり巨大化する少年、いや、怪獣アンタレス!
ゲン「くそぉっ!怪獣め!」
青島「おおとり、すまん!」
MAC隊員はMACガンで立ち向かうが歯が立たない。
ゲンはレオに変身する。「レオォォォォーッ!!!」
新主題歌をバックに激しい格闘戦を繰り広げるレオと怪獣。
レオはまたしても両手のハサミでつかまってしまうが今度は襲い来る尻尾をレオキックで斬り飛ばす!
そして尻尾の先を怪獣へと投げつけ怪獣の首を落とすことに成功する。
だが、怪獣は自分の首を両手で抱えてレオの方に近づいてくる。アンタレスは不死身か!?
その時、怪獣の歩みが止まり、首が地面に落ち爆発したのが合図のように倒れ、本体もバラバラに爆発した。
レオを倒そうとする執念だけで動いていたのだ。

野外で訓練する門徒生達。
青島隊員がトオルの練習に付き合っている。青島隊員はトオルにやられてカオルの方によたつく。
青島「おおっ、カオルちゃん大丈夫かい?」
カオル「うん」
トオル「おっす!どうもありがとう!」
青島「何だ、もうやめんのかい?」
トオル「うん、勉強しなくちゃ」
青島「そうか、試験でもあるのか?」
トオル「男は何かするとき、説明や言い訳はしないもんだろう?」
青島「うん、まぁ…ははは」
今回のダンのことを思い浮かべたのか苦笑する青島隊員。
カオル「お兄ちゃん、昨日宿題やるの忘れて今日は2倍やらなくちゃならないのよ」
ゲン「なーんだ、それでか」
青島「かっこつけちゃって」
青島隊員はトオルを小突くが逆に正拳突きされてしまう。
道場にも平和が戻ったということが分かるほほえましいシーンの中で今回の話は終わりを告げる。


本編解説

準備中

・視聴した感想
主題歌変わりました、かっこいいです。
重音がテレビからだと聞こえづらいためにアレンジが前主題歌より薄い印象を与えなくもないですが燃えます。 そんなレオを見たか!?そんなレオが好きか!?……大好きです!!!
今回の話は格闘がメインです。とにかく格闘シーンが多く、迫力ある話です。
一回もナレーションが入らず、スピード感ある展開です。
今回はMAC隊員も平山、青島、赤石以外に3人も出てきてMACが今までの防衛チームとは違う大きなチームだということが改めて伺えます。
「いつも特別扱いされてるからっていい気になるな!」
レオならではの展開です。前回に引き続きギスギスしてますが、それが序盤のMACの特色の一つ。
青島隊員の人柄も分かる、そんな話です。
今回は8人も殉職者が出ました。炎上して落ちてゆくマッキーの中での隊員達の断末魔が耳から離れません。