特訓を続けるゲン達。それを見守るダン。
やがて他のMAC隊員が戻ってくる。
平山「隊長!犠牲者8名、怪獣はほとんど無傷です」
ダン「練習を続けるんだ」
腑に落ちない表情の隊員達にダンは言う。
ダン「命令だ!!」
道場を去ろうとするダンを青島と赤石は追いかける。
青島「隊長!隊長っ!この練習は一体何のためですか!?道場破りでの対抗策をおおとりに会得させるとめに何故MACの隊員が協力しなくてはならないんですか!?行かせて下さい!このままでは怪獣は暴れ放題です!」
赤石「お願いです!仲間の仇を討たして下さい!隊長!」
ダン「練習を続けるんだ!」
そのままダンは出て行ってしまう。
廊下までダンを追いかけるゲン。
ゲン「隊長!」
ダン「何故事情を話さないかと言うんだろう」
ゲン「そうです」
ダン「言ってどうなる?少年は怪獣だ、そう言ってしまえば隊員は意地でも攻撃するだろう。
少年が正体を現した時、今のMACで歯が立つか?レオも両手を殺されたあと、奴の尻尾の攻撃を食い止める攻撃を身につけていない。
レオがいる限り、怪獣はオチオチ暴れられん。必ず少年の姿で戻ってくる。…戻るんだ!」
言われるがまま、ゲンは道場に戻る。
しかし、MACの隊員は非協力的だった。
ゲン「青島隊員!お願いします!」
ゲンから顔をそらす青島隊員。
ゲン「赤石隊員!」
怒りに任せて竹刀を振う赤石隊員。
赤石「うるさい!」
他のMAC隊員にも土下座して頼むがしまいにはみんな立ち去ろうとする。
ゲンは追いかけ青島隊員の肩に手をかける。
ゲン「青島隊員!お願いします!」青島隊員はその手を払いのける。
青島
「どけぇ!いつも特別扱いされてるからっていい気になるな!」
ゲン「赤石隊員!」
赤石「どけぇっ!」
そうしてMAC隊員は全員道場を去っていってしまった。
それとすれ違いのように百子、トオルやカオル、猛が入ってくる。
トオル「あーあ、せっかく夜食持ってきてあげたのに」
百子「隊長さんがいけないのよ、これじゃおおとりさんの立場がますますまずくなるばかりだわ」
猛「大体、いくら変な少年が相手でも道場破りに何故MACが出て来なきゃならないのか、僕にはわかりませんね」
ゲン「違うんだ!」
猛「違うって、何がです?」
カオル「お兄ちゃん、何かわけがあるのね」
土管が積み上げられている空き地で猛相手に両手を棒で封じて特訓するゲン。
猛は竹刀を持って特訓に応じるがあまりの激しさに息を切らす。
ゲン
「猛、どうした!休むな!」
猛
「もう嫌です!おおとりさん!やめて下さい!もうこれではスポーツとは言えません!」
ゲン
「打ち込め!打ち込むんだ!」
猛は覚悟を決め特訓を続ける。その時、トオルが土管の上から落ちてしまう。
とっさに逆立ちのようにして両足でトオルを受け止める。
そう、しっぽに対抗する手段は……足だったのだ!
ゲン「……出来た!」
道場。
少年がゲンを待っている。MAC隊員とダンはそれを遠巻きに眺めている。ゲンが空手着で入ってくる。
青島「おおとり、あれが昨日の道場破りだそうだ。お前としか戦わんということだ」
ゲン対少年。激しい格闘になった。しかし、少年は飛び上がってゲンを翻弄し、両手を掴んで封じてしまう。
少年の尻尾がゲンにせまる!
ゲンは修行の成果を発揮し、足でそれを防いでひるませると少年に正拳突きを叩き込んだ。
しかし、不意の隙をついて少年は外に逃げてしまう。
ダン「追え!追うんだ!」
MAC隊員は少年を追跡する。
路上でいきなり巨大化する少年、いや、怪獣アンタレス!
ゲン「くそぉっ!怪獣め!」
青島「おおとり、すまん!」
MAC隊員はMACガンで立ち向かうが歯が立たない。
ゲンはレオに変身する。「レオォォォォーッ!!!」
新主題歌をバックに激しい格闘戦を繰り広げるレオと怪獣。
レオはまたしても両手のハサミでつかまってしまうが今度は襲い来る尻尾をレオキックで斬り飛ばす!
そして尻尾の先を怪獣へと投げつけ怪獣の首を落とすことに成功する。
だが、怪獣は自分の首を両手で抱えてレオの方に近づいてくる。アンタレスは不死身か!?
その時、怪獣の歩みが止まり、首が地面に落ち爆発したのが合図のように倒れ、本体もバラバラに爆発した。
レオを倒そうとする執念だけで動いていたのだ。
野外で訓練する門徒生達。
青島隊員がトオルの練習に付き合っている。青島隊員はトオルにやられてカオルの方によたつく。
青島「おおっ、カオルちゃん大丈夫かい?」
カオル「うん」
トオル「おっす!どうもありがとう!」
青島「何だ、もうやめんのかい?」
トオル「うん、勉強しなくちゃ」
青島「そうか、試験でもあるのか?」
トオル「男は何かするとき、説明や言い訳はしないもんだろう?」
青島「うん、まぁ…ははは」
今回のダンのことを思い浮かべたのか苦笑する青島隊員。
カオル「お兄ちゃん、昨日宿題やるの忘れて今日は2倍やらなくちゃならないのよ」
ゲン「なーんだ、それでか」
青島「かっこつけちゃって」
青島隊員はトオルを小突くが逆に正拳突きされてしまう。
道場にも平和が戻ったということが分かるほほえましいシーンの中で今回の話は終わりを告げる。