2011年6月27日5時30分
大阪市平野区のマンションの一室で無職山下香代子さん(61)と次女の裕美さん(27)が刺殺された事件で、裕美さんが事件前に繰り返し何者かに襲われてけがをしていた可能性が大きいことが捜査関係者への取材でわかった。裕美さんは周囲に「以前の交際相手とトラブルになっている」とも話していたといい、大阪府警が今回の殺人事件との関連を調べている。
捜査関係者や裕美さんが以前勤めていた職場の元同僚によると、5月下旬、裕美さんが鼻筋を腫らして出勤した。元同僚が尋ねたところ、「自転車で出勤している途中に突然殴られた」と話していた。元同僚が警察に被害届を出すよう伝えると、「分かった。出す」と答えたが、結局出さないままだった。
元同僚によると、裕美さんは以前交際していた男性とのトラブルを抱えていたという。「ストーカーみたいな男の人に追い回されて困っている」とも話していたという。
元同僚は朝日新聞の取材に対し「裕美さんは5月のけがについて、知らない人にやられたと言っていたが、職場ではつきまとわれていた以前の交際相手がやったのではないかと話題になった」と話す。捜査関係者によると、それ以前にも裕美さんは周囲に「けがをした」などと話していたという。