木村剛 保釈
【政治・経済】
2010年12月9日 掲載
5カ月調べても何の罪も加えられず
9月に経営破綻した日本振興銀行の木村剛元会長(48)が8日、保釈された。7月の逮捕から5カ月ぶりに勾留先の警視庁麹町署を出た。
木村元会長は9日午前、記者会見を行い、破綻について謝罪したが、それにしても驚くのは、不可解な長期勾留だ。直接の逮捕容疑は銀行法違反。つまり社内メールの削除を命じて、昨年の金融庁の立ち入り検査を妨害したというものだ。金融界や司法関係者の間では、当初、「メール削除はささいなことで、単なる捜査の入り口にすぎない。大きな不正融資事件の解明が裏に隠されている」などと語られていたものだが、5カ月間調べても、何の“本命容疑”も付け加えられなかった。
こうなると、何のために逮捕し、振興銀を破綻に追い込んだのか、告発者の金融庁や警視庁の意図がわからなくなってくる。破綻の余波で、融資先の企業が次々と倒産、ペイオフで1000万円を超える部分の預金をフイにした人も多い。被害を考えれば、「あまりに恣意的でズサンな捜査」の声が出るのも当然だ。
木村元会長は9日午前、記者会見を行い、破綻について謝罪したが、それにしても驚くのは、不可解な長期勾留だ。直接の逮捕容疑は銀行法違反。つまり社内メールの削除を命じて、昨年の金融庁の立ち入り検査を妨害したというものだ。金融界や司法関係者の間では、当初、「メール削除はささいなことで、単なる捜査の入り口にすぎない。大きな不正融資事件の解明が裏に隠されている」などと語られていたものだが、5カ月間調べても、何の“本命容疑”も付け加えられなかった。
こうなると、何のために逮捕し、振興銀を破綻に追い込んだのか、告発者の金融庁や警視庁の意図がわからなくなってくる。破綻の余波で、融資先の企業が次々と倒産、ペイオフで1000万円を超える部分の預金をフイにした人も多い。被害を考えれば、「あまりに恣意的でズサンな捜査」の声が出るのも当然だ。