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【社会】

松本サリン「教訓忘れないで」 事件から17年

2011年6月26日 19時27分

 移住した鹿児島市での生活ぶりなどを語る河野義行さん=25日

写真

 8人が死亡、100人以上が重軽症となった松本サリン事件が起きた6月27日を、事件の第一通報者で、当初容疑者扱いされた河野義行さん(61)は移住先の鹿児島市で初めて迎える。事件から17年。河野さんは「時が過ぎ記憶が風化しても、事件の教訓を忘れないで」と思いを語った。

 全国を飛び回っての講演活動のほか、長野県公安委員などの公職にも就くなど、多忙な日々を送ってきた。しかし、昨年9月、長野県松本市を離れる決心をし、鹿児島市に移住した。

 大きなきっかけは2008年8月、サリンの後遺症で14年間意識が戻らないままだった妻澄子さん=当時(60)=が亡くなったこと。昨年の三回忌を区切りに、ゆかりはなかったが「暖かい土地で新たな人生を送ろう」と思い立った。

 屋久島などを巡り自然に触れながら、趣味の釣りや写真を楽しむ日々。ただ講演は「やっぱり断り切れない」と、回数を減らして続けている。

 事件報道の現状を「取材対象への配慮は出てきたが、逮捕前の犯人視報道など変わっていないことも多い」と残念がる。

(共同)
 

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