浜名湖沖でボート転覆、女性死亡 漂流3人は救助(6/27 07:38)

 台風5号による高波の影響で26日、県内で水難事故が相次いだ。浜松市の浜名湖沖ではプレジャーボートが転覆し女性1人が死亡。富士市では港から海に転落した男性4人が救助された。
 26日午前5時50分ごろ、浜松市の浜名湖今切口沖合で、釣りに来ていた同市中区萩丘、自動車修理業の男性(32)ら4人が乗ったプレジャーボートが転覆した。男性ら3人は海上を漂流し、約2時間半後に海上保安部の巡視船に救助されたが、同市東区半田山、会社員の女性(31)が近くの海岸で心肺停止状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。
 救助されたのはボート所有者の自動車修理業の男性のほか、同市中区高丘北、建築業の男性(31)と妻(35)。
 浜松中央署と清水海上保安部によると、4人は知人同士。ボート(全長5・4メートル)は定員6人の船外機付きで、午前4時ごろ、同市西区古人見町の船着き場を出航し沖合を目指していたという。今切口から50メートルほど沖合に出たところで、波が高いため戻ろうとした際、左側に横波を受けて転覆した。救助された3人はライフジャケットを着用していたが、会社員の女性は着けていなかったという。
 静岡地方気象台によると、現場付近は事故当時、台風5号の影響で4〜5メートルの風と3〜4メートルのうねりがあったという。波浪、濃霧注意報も出ていた。
 建築業の男性から携帯で通報を受けた浜松中央署が清水海保に連絡し、巡視船が携帯電話のGPS(衛星利用測位システム)情報から割り出した漂流予測を基に3人を発見、救助した。病院に搬送したが、ほとんどけがはないという。3人によると、会社員の女性は救助の20分ほど前に姿が見えなくなったという。
 清水海保は業務上過失致死の疑いもあるとみて、3人から事故発生時の状況を詳しく聞く方針。

このほかの記事

ロード中 関連記事を取得中...