東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 速報ニュース一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

福島2町村の15人が内部被ばく 福島の2町村

2011年6月26日 22時47分

 広島、福島の放射線研究者らが福島県飯舘村と川俣町の住民計15人の尿を検査したところ、全員から放射性セシウムが検出され、内部被ばくをしたとみられることが26日、分かった。

 両町村は福島第1原発から30〜40キロの距離。調査した広島大の鎌田七男名誉教授(放射線生物学)は「今後、汚染された野菜などを食べなければ心配はないが、原発事故が収束しなければこの地区に住み続けるのは難しい」として、これらの地域を計画的避難区域とした政府の方針に理解を示した。

 鎌田名誉教授と医療生協わたり病院(福島市)の斎藤紀医師らが5月上旬と5月末の2回、両町村で4〜77歳の住民15人から採尿し、原発事故後の行動を調査した。

 セシウムは2回とも全員から検出。放射性ヨウ素は最初の検査で6人から検出し、最も高い人で3・2ミリシーベルトだったが、2回目の検査で出た人はいなかった。外部被ばくの推定線量は13・5〜4・9ミリシーベルトで、内部と外部の被ばくの合計は約2カ月間で14・2〜4・9ミリシーベルトだった。

 鎌田名誉教授は「20ミリシーベルトの年間規制量には至っていないが、住民の判断の材料として利用してほしい。国は内部被ばくも考慮した対応が必要だ」と話している。

(共同)
 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo