民主党の岡田克也幹事長、輿石東参院議員会長、枝野幸男官房長官ら政府・民主党の幹部6人が26日夜、東京都内の日本料理店で会談した。出席者は11年度2次補正予算案と特例公債法案が成立し、再生可能エネルギー固定価格買い取り法案が採決されれば、菅直人首相は8月末の延長国会の会期末を待たず退陣すべきだとの認識で一致。会合は「岡田氏の慰労会を兼ねる」(党幹部)とされ、首相は呼ばれなかった。
幹部会合には岡田氏らのほか、仙谷由人官房副長官や玄葉光一郎国家戦略担当相、民主党の安住淳国対委員長も参加。同党は28日に両院議員総会を開く方針で、会合には6人が結束し、首相の早期退陣に向けた環境を整える狙いがある。「会期中に菅首相の後継を選ぶ党代表選を実施すべきだ」との意見も出た。
これに先立ち、岡田氏は26日、東京都内で、2次補正成立などの条件が満たされた場合、「首相として成すべきことは一区切りする。70日間の会期延長と菅首相がいつ代わるかは直接リンクしない」と述べ、退陣に向け環境が整うとの認識を表明。首相が「脱原発」を争点にした衆院解散・総選挙に踏み切る可能性について「政治にはもっとやるべきことがたくさんある」と否定的な考えを示した。
退陣時期を明確にしない首相に対しては、民主党内でも批判が強まっている。岡田氏は26日のフジテレビの番組で、首相が震災対応に「一定のめど」がついた段階での退陣を表明した経緯に触れ「(首相が)もう少し謙虚に振る舞えば『一定のめど』は延びたかもしれない」と不満をもらした。
一方、公明党の井上義久幹事長は26日のフジテレビ討論番組で、首相が意欲を示す再生可能エネルギー法案の採決について「この国会で一定の結論を出せばいい」と応じた。【野口武則、念佛明奈】
毎日新聞 2011年6月26日 21時32分(最終更新 6月27日 0時46分)