2011年6月26日19時23分
校舎の壁や地面を洗浄することで、放射線量がどれぐらい下がるのか調べる実験を、福島県が26日から始めた。この日に実施した福島市立第一小では、泥などがたまった場所で高い線量が測定されたが、洗浄後に大幅に下がることが確認された。
洗浄前に外壁や窓、花壇など130カ所の線量を測ったところ、多くは1時間あたり1マイクロシーベルト未満だったが、泥やコケが密集する雨どい下などで36〜47マイクロシーベルトという高い値が記録された。高圧洗浄機とブラシで洗浄後に計測すると、1.0〜1.9マイクロシーベルトに下がった。
県はこの日、同小の通学路でも線量を測定。後日に歩道や側溝などを洗浄して線量を比較し、洗浄方法や汚泥の処分方法などの指針を決める。文部科学省は校庭利用の上限の目安を3.8マイクロシーベルトとしている。(渡辺康人)