玄海原発 国が初の住民説明会
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玄海原発 国が初の住民説明会

6月26日 19時34分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、各地で止まっている原発の運転再開のメドが立たないなか、玄海原発がある佐賀県で、国が住民の疑問に直接答える説明会を初めて開きました。説明会は、ケーブルテレビなどで中継されましたが、参加した住民は国側が選んだ7人に限られ、地元では開催方法を巡って批判の声が上がりました。

九州電力玄海原発の2号機と3号機は、運転を止めて行う定期検査が、事実上、終わっていますが、佐賀県の古川知事が運転再開に慎重な姿勢を示していて、再開のメドは立っていません。26日の説明会は、経済産業省が止まっている原発がある地域の住民の疑問に初めて直接答えるもので、会場となった佐賀市のケーブルテレビには、住民7人や国の担当者が集まりました。説明会は、佐賀県内のケーブルテレビやインターネットで生中継され、まず、国の担当者が福島第一原発の事故や玄海原発で取り組まれた安全対策について説明しました。このあと、住民から「玄海原発では水素爆発は起きないのか」、「事故が収まっていないのに運転を再開させる理由は何か」といった質問が出され、国側は「玄海原発の安全性は確保できている」などと答えていました。説明会に参加した住民は、国側が選んだ地元の経済団体の役員や主婦、それに学生など7人に限られ、また、質疑も含めて予定どおりの1時間半で終わりました。地元では、開催方法を巡って批判の声が上がり、会場の前では市民グループなどの50人余りが抗議活動を行い、説明会を中止するよう要請しました。説明会に参加した地元の農家の49歳の男性は「国の回答は歯切れが悪くて説明には納得できない部分があった。今回は単なるきっかけで、今後、県民との議論をさらに深める必要がある」と話していました。一方、資源エネルギー庁の森本英雄課長は「今後もさまざまな方法で地元に説明する場を設けたい」とする一方で、「現時点で具体的な予定はない」としています。