ある日の事だった。恋人同士のブラッキーの「ムーンライト」(♂)とエーフィの「ミスティック」(♀)は、高級レストランで食事をしていた。 夜景が見える高級レストランの最上階で、2匹は食事をしながらお酒やワインを飲んでいた。 「このステーキとっても美味しいわねぇ・・・それに夜景が綺麗ね」とミスティックが言うと、「ああ・・・そうだな。それに、ワインもなかなか美味しい」とムーンライトも言った。 ステーキやライス等の高級料理を食べながら、夜景を眺めながらワインを飲む。大人にしか味わえないような、とても贅沢で優雅な一時だった。 「・・・でも、どんな夜景よりも、君が一番綺麗だよ」とムーンライトがミスティックを見つめて言った。「まぁ・・・そんな」と言うと、ミスティックの頬が赤くなる。 「・・・ちょっと、飲み過ぎて酔って来たみたいだな。夜も遅くなった事だし、今夜はこの辺にするか」とムーンライトが少し酔った様子で言うと、 「ええ・・・そうね。もう食事も全部食べ終わったし、今何時かしら・・・あら、もうこんな時間だわ。じゃあ、今夜はこの辺で・・・」とミスティックも壁に掛かった時計を見ながら言った。 そして2匹は高級レストランを出ると、「それじゃ・・・気をつけてね。また明日」「ええ、とっても楽しかったわ。じゃあ・・・」と、お互い帰ろうとしたのだった。 そしてミスティックは階段を降りようとした、その時だった・・・なんと、足を踏み外してしまったのだ!!!「・・・えっ」ムーンライトは途端に真っ青になる。 「・・・きゃあああっ!!!」一瞬の出来事だった。スローモーションのように、ミスティックは階段から落ちて行ったのだった・・・!!! 「・・・ミスティック!!!」ムーンライトが絶叫した。階段から落ちたミスティックは、倒れていて動かなかった。随分と高い所から落ちたので、血が出ている。 「・・・・・!!!」ムーンライトは階段から降りてミスティックに駆け寄ると、真っ青になった。「おい・・・ちょっと、動かない・・・大変だ、救急車を呼ばないと・・・!!!」 ムーンライトは、途端に持っていた携帯р取り出すと、救急車を呼んだのだった。そしてすぐに、救急車がやって来て、ミスティックは病院に運ばれたのだった・・・。 ・・・それから、どのくらいの時間が経っただろうか。数時間後・・・もう夜中も過ぎた頃だろう。随分と夜は更けているようだった。 あんなに楽しかった一時から、まさかこんな事になるなんて思ってもいなかった・・・自分がもっと気をつけていれば、こんな事にならなかったかもしれないのに。 と、ムーンライトは、ミスティックを救えなかった自分を心の中で責めていた。「・・・・・」ムーンライトの目から、涙が流れた。 静かな病院の一室で、ミスティックは眠り続けていた。まだ目を覚まさないようで、頭を強く打ったようなので、まだ意識が戻らないのだろうか。 ミスティックの頭や腕には包帯が巻かれていて、随分と怪我をしていたようだった。生きていてくれればいいのだが・・・どうか、無事でいてくれ。とムーンライトは願った。 あの優雅で美しいエーフィのミスティックが、まさかこんな事になってしまうなんて・・・あの時のミスティックの微笑みを思い出して、ムーンライトは信じられないような気分になった。 ・・・すると、なんと眠っていた筈のミスティックが、目を覚ましたのだった。とても信じられないような光景だった。もう、助からないかと思っていたのに・・・。 目を覚ましたミスティックは、ムーンライトの顔を見つめると、ふっと微笑んだ。「有難う・・・貴方が助けてくれたのね。命の恩人だわ」前に見たあの時の、微笑みと同じだった。 「ミスティック・・・生きていたのか・・・良かった・・・」ムーンライトの目から、涙が更に溢れた。そして、2匹は笑い合ったのだった・・・。 -------------------------------------------------------------------------------- これは随分前に書いていた小説のネタと全く同じなので すが、前は未完成のまま終わってしまったので、また同 じ内容の小説を書きました。 これは私的にはかなり気に 入っています。 |