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[科学]ニュース トピック:安藤慶太が斬る
【安藤慶太が斬る】本当に原発停めろ!でいいんですか?
不可欠な原発再稼働
ならば、関西電力や北陸電力はどうだろうかとなるのだが、ここで重要な意味を持つのが定期検査などで停止中の原子力発電である。これが再稼働できなければ、880万キロワットの供給力を失うことになる。試算では西日本5社で再稼働できない場合の需給バランスを示していて、西日本5社の余力はわずか26万キロワットしかない。要は全国どこを探しても新たな電気はないということだ。
震災の影響で西日本に生産拠点を移したメーカーなども多い。西日本では逆に昨年以上に需要が増える恐れすらある。ところが関電の8月見込みは200万キロワットの不足。九電もわずか29万キロワットしかない。どこも逼迫(ひっぱく)しているのだ。ない袖は振れない。これでは復興のみならず、日本経済の足かせになる恐れだってある。
この夏を乗り切っても来年も夏はやってくる。日本エネルギー経済研究所の「原子力発電の再稼働の有無に関する2012年度までの電力需給分析」という論文では54基の原子力発電所のうち35基が停止し、残る運転中の19基も定期検査入りが続くとして、再稼働できるかどうかが電力需給の鍵を握るとしている。そして再稼働がなければ「わが国経済・市民生活などへの広範な影響が懸念される」と警鐘を鳴らしているのだ。
不安定こそが問題
同論文では原子力発電の再稼働がない場合、「2012年度にかけてわが国の電力需給は電力不足など極めて厳しい状況に直面する」と指摘する。
本当の危機は来年であって、節電で追いつくレベルを超えているというのだ。ちなみに火力発電をフル回転させるには、コストがかかる。それは年間3兆円に及ぶ。新聞が報じていた電気料金の話は論文全体のうち、この点だけに絞って書かれたものだ。
電力需給の問題はあれこれ八方手を尽くして結果的に電気が足りればいいでしょ、では済まない。このことも指摘しておく。
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