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[科学]ニュース
【安藤慶太が斬る】本当に原発停めろ!でいいんですか?
2011.6.26 12:00
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《原発事故が起こってから、私は原発賛成派から反対派に転じた。考えを改めた。今まで原発賛成といっても、経済面で合理的で安全なものなら反対する理由はないと思っていただけで、無関心派に近かった。格別そこに道義や理念を持ち込んでいたわけではない。たかがエネルギーの問題で、国家の価値観や歴史の尊厳とは関係がない》
ソ連の崩壊、天安門事件、9・11、小泉訪朝と論壇や知識人を大きく揺さぶる事件や出来事はこれまでもあった。今回の原発事故もそういう類の事故になるのかもしれない。そう思いながら論文を読んだ。
テロの備えはあるのか
西尾氏の論文を読んでまず考えたのは、テロだった。原子力発電施設がテロの標的になって今回と似た状況が惹起(じゃっき)されたとする。国家として大変困った状況に陥る。われわれは原子力発電を抱える以上、そうしたリスクにも備えねばならないはずだ。今回の事故で明らかになったのは原子力発電はきっと外敵から見れば攻撃対象となりやすい施設だということだ。
そういう問題が放置されてはならない。ところが、わが国では相も変わらずそうはなっていない。
米軍には核部隊が存在する。事故収束のノウハウを一定もっている。日本は原則東電任せでほぼ100%武装とは無縁の作業員である。自衛隊の活動がたたえられてはいる。だが、本来は、彼らが事故を収束させる役割を担って全くおかしくない話なのだが、それを多くの人が何とも思わずに過ごしている。原発が狙われた場合、いかに外敵から守るか。真剣に考えていかねばならない課題だが、そういう視点がさっぱり見えてこないのである。
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