小悪魔リンス4 その3

       3.A子

それから、また暫く時間が経った。短い夏が終わり、既に後期授業が始まっている。
教授「和泉若葉、大石紗名・・、大塚大輔、神林美左子・・・。」
専門授業の教授が、いつものように五十音順に、生徒の名前を読みあげた。
若葉「何か、大輔君の前に、名前を呼ばれるのって、悪い気がするな。」
若葉は、普通は誰も気にしないような事を、気に病んでいた。
「じゃあ、大塚姓に成る? 若葉の“わ”は、かなり下の方だから。」
若葉「え・・?」
紗名「わ、若葉ぁ、よ、良かったじゃない・・。」
美左子「ふ、二人は公認のカップルなんだし・・、あながち、じょ、冗談じゃないわね・・。」
大輔の発言に、若葉は顔を真っ赤にし、両脇を固める紗名と美左子は、真っ青になった。それはまるで、おかしな信号機のようであった。

3人の女子大生を洗脳し、陵辱し尽した大輔は、現在、彼女達との関係を、普通のものに戻していた。若葉は、大輔に夢中で交際中。紗名と美左子は、大輔の事が好きだが、若葉との友情のために身を引いている。そのように認識を書き換えられた以外は、ほとんど昔の彼女達に戻っていた。
紗名「若葉ぁ! 何してんの?」
若葉は、張り紙も何も無い壁の前で、ボーとしていた。
若葉「あ、ごめんなさい。何か、何も考えられなくて。」
リンスにより、人格を再生された若葉は、ほとんど平常の生活を送っていたが、たまに少し、おかしな所があった。

或る日、大輔が、授業が終わった後、珍しく一人で歩いていると、学校の校舎のロビーのところで、見覚えのある顔に出くわした。
A子「あ、大塚君。」
その女性は、大輔が密かに“A子”と呼んでいる女性であった。大輔や若葉達と同じ専門授業を専攻し、他の授業も一緒になる事が多い女生徒だ。もちろん彼女にも、ちゃんとした名前は有るのだが、あまり目立たないタイプの娘であったため、大輔は、そういう、あだ名をつけたのだ。二人とも、次の授業まで間があったため、暫く無駄話をする事にした。大輔にとって、A子と、こういう状況になるのは、初めての事だった。

A子「ここだけの話、紗名とミサって、少し子供っぽい所が有ってさぁ。ひやひやさせられる事、多いのよ・・・。でも、まさか、若葉と大塚くんが、付き合うなんてねぇ。びっくりしちゃった・・・。若葉って、他の学部の男の子に聞いても、すごい人気あるんだよぉ。」
大輔は、A子の話を聞いている時、彼女の何故か憂いをたたえた横顔を見て、少し色気を感じてしまった。
A子「ほんとすごいよ・・・。若葉も、大塚君も・・・。」
A子は微かに、ため息をついた。このロビーは、大輔が若葉に告白したロビーだった。

大輔は、その日の帰り道、少し妄想を膨らませた。その妄想に題名をつけるとしたら、「もう一つの未来」というべきものであった。それは、次のようなものである。

俺、大塚大輔は、まぐれで受かった、有名大学の1年生だ。目立たないが性格の良い、A子という彼女も出来て、それなりに順調な新生活である。今日も二人で登校して来た。
紗名「オッス、庶民のカップル。今日も仲がいいね。」
「庶民言うな! 庶民って!」
教室に入ると、悪友の紗名が突っかかってきた。飛び切りの美人だが、性格がとにかく悪い。今ではA子の方が、数倍マシと思えるようになってきた。

若葉「みんな、おはよー。」
学園のヒロインが現れた。今年のミスキャンパスに選ばれた、和泉若葉だ。基本的に手の届かない存在だが、彼女は気立てが良く、俺にも気軽に声をかけてくれる。
A子「あっ、若葉ぁ。昨日のテレビ見たよぉ! すごかったぁ。」
若葉「見てくれたんだ。ありがと。でも、周りが綺麗な娘ばかりで、私、浮いてなかったかなぁ。」
その番組は、全国の大学のミスを集めた特番で、俺も視聴したが、若葉は特に輝いているように見えた。

美左子「確かに、浮いていたわ。他の娘が引き立て役になっている、という意味でね。実は私、ちょっと若葉を、プロデュースしようと思っててね。私のお父さんは、テレビ業界にコネクションが有るのよ。」
こいつは神林だ。すごい金持ちなので、俺とは、何かと話が合わない。
若葉「ミサちゃんの紹介してくれた事務所が、経費持ちで、ボイストレーニングしないかって、誘ってくれて。でも、そこまで、してもらうのは、どうかなぁって。」
A子「すごい! 未来のアナウンサーね。絶対、絶対やった方がいいよ、若葉なら。」
俺とA子は、心から、若葉のチャレンジを、応援する事が出来た。




俺が、そんな妄想に耽りながら、自宅のアパートに到着すると、キッチンで若葉が料理を作っていた。俺には、現実と妄想が、あべこべになっているとしか、思えなかった。A子との未来。それは、超常的な力を借りなくても、十分に有り得た未来なのだろう。俺は、とにかく、自分自身を省みなかった。全てを他人のせいにしていた。それが、その歪みが、小悪魔リンスを、引き寄せたように思う。自分のやった事を今更、後悔しようとは思わないが、そこに至るまでの自分は、どうだったのだろうか? それこそが、俺の大学での後悔、キャンパスリグレットだった。

夜が更けた頃、いつものように、二人でベッドに入った。最近、若葉とのセックスは、控えめになっていた。こうして、一緒に居るだけで、満足感や幸福感が、得られるものだ。若葉は早くも、スースーと寝息を立てている。今日は少し、疲れたのだろう。俺はふと、白いシフォンワンピースを着た、若葉の笑顔を思い出した。それは、洗脳される直前の、若葉の姿だった。あの時の若葉は、どんな未来を、思い描いていたのだろう? その事を、確かめる術は、無かった。なぜなら、その若葉は消えてしまったからだ。

繰り返すが、若葉達を洗脳した事を、俺は後悔してない。俺は悪魔に、魂を売ったのだ。それに、これから若葉が、経験する未来は、作り物では無く、本物に違いなかった。だったら、存分に贅沢をさせ、地位や名誉も与えてやる。今度は、悪魔の力を借りず、俺自身の力でな。俺は、ウチの大学からは、数人しか合格しない、高級官僚を目指す事にした。


大輔は、若葉が彼の事を、好きでいるようにしてから、彼女を洗脳から解放した。しかし、それは未来において、保障されるものでは無かった。この先、若葉が大輔の事を嫌いになって、二人が別れる事も有り得た。大輔は、そういうリスクを、あえて選択したのだ。だが、必死に勉強に取り組む大輔の姿を、見守る若葉の気持ちは、次のようなものだった。
若葉(大学に入ったら、気が緩む人が多いのに、大輔君、すごいなぁ♪)
若葉は、うっとりとしながら、大輔の背中を見つめていた。

リンス「何でだよ! 何でそうなるんだよ! もっともっと、滅茶苦茶な事をして、僕を楽しませて欲しかったのに! 何で、そんな良い子ちゃんに、成っちゃう訳? やっぱり、未来のある若者は駄目だね。もっと、深い絶望と歪みを探さなきゃ。僕の楽しみを満たしてくれる人材が、きっと、どこかに居るはずさ。絶対に、見つけてやるよ。」(完)

スポンサーサイト
セフレリンク - http://adap.jp/?adv=LP28071
≪秘密厳守≫想像以上!!淫乱女性ばかりです♪登録不要でH★
セフレ即ハメ - http://nejt.jp/?adv=LP28088
今すぐヤリたい♪H娘と直メ交換♪安心無料♪近所DEデキル♪
Eroeコミュ - http://ero-e.org/?adv=LP28068
寂しい時も安心して直ぐに会える♪写メから繋がる地元の輪[18禁]

テーマ : エッチな同人誌、同人ソフト
ジャンル : アダルト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

3つのステップであなたの欲望の奴隷を作る洗脳術

あなたは出会いがないと言って恋愛の入り口にすら立てていない状態ではありませんか?また出会いはある、でもいつも見てるだけ!可愛いと思ったけど俺には無理だからと諦めていませんか?あなたはターゲットにしている女性を落とせていますか?女性に不自由にしていません...
カテゴリ
検索フォーム
プロフィール

Author:libidosdojin
同人サークルLIBIDOS(リビドス)です。
ご意見ご感想&ご連絡は主にメールで受け付けます。

libidos_dojin[アット]yahoo.co.jp

リンク
このページへのリンクはフリーです。 相互リンクも募集中です。バナーご利用ください。クリックで拡大。 LIBIDOSバナー
最新記事
月別アーカイブ
最新トラックバック
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
FC2カウンター