もうまぐれとは言わせない。磯村が初先発から3戦連続で先制弾を決めた。グランパスユース時代に全日本高校ユース選手権の決勝で1−9と惨敗した浦和との対戦。「この試合こそ決めたかった」と臨んだプロの舞台でリベンジを果たした。
それでもヒーローは謙虚だった。「ズミさん(小川)が敵を引きつけてジョシュア(ケネディ)がいいボールをくれた。僕はシュートするだけで良かった」。お膳立てした2人に感謝した。ただゴール前の冷静さは変わらず、イメージ通りのシュートが先制弾となった。
後半は連戦の疲れと暑さで体が思うように動かなくなったが、初のフル出場を果たした。ただ、未知の領域の90分間ピッチに立ち続けて改めて感じたこともある。「点を取っても勝てないと意味がない」。追加点を奪えなかったことを、そう悔やんだ。一歩前進するたびに次の課題が見えてくる。3年目MFは次戦でのさらなる成長を誓った。 (伊東朋子)
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