大阪府警西淀川署の男性巡査部長（３９）が現金を受け取る見返りに暴力団関係者の男（４１）に内部情報を漏洩（ろうえい）したとされる疑惑で、巡査部長が暴力団関係者の会社事務所を複数回訪れていたことが２３日、捜査関係者への取材でわかった。その際、封筒のようなものを受け渡ししていたといい、府警は事務所で現金などを授受していた疑いがあるとみて捜査を進めている。

　捜査関係者によると、府警捜査４課が昨年、暴力団関係者の男が役員を務めていた不動産会社の事務所を家宅捜索した際、捜査員の名簿や捜査車両の照会情報が見つかった。

　名簿には、暴力団対策にあたる捜査員の氏名や住所などが記載され、手書きのものもあったという。府警は巡査部長が作成した疑いもあるとして、筆跡や指紋などを分析。また、暴力団関係者が名簿などを入手した目的を調べている。

　府警の調べに対し巡査部長は現金の授受をおおむね認めている。数年間にわたって毎月数十万円を受け取っていたことから、総額は数百万円にのぼるとみられる。この間、巡査部長は複数回、会社事務所を訪れていたといい、府警は２人がこうした親密な関係に至った経緯について調べている。