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別の暴力団紹介で移植手術か

6月24日 4時3分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京の内科クリニックの医師が、暴力団員に1000万円を支払って、自分に移植する腎臓を売買しようとしたとして逮捕された事件で、この医師は、愛媛県の病院で実際に移植手術を受けた際にも、別の暴力団員から腎臓の提供者を紹介されていた疑いがあることが分かり、警視庁は金銭のやり取りなどがなかったか調べることにしています。

この事件で警視庁は、東京・江戸川区で内科クリニックを経営する医師の堀内利信容疑者(55)や、住吉会系の暴力団員、滝野和久容疑者(50)ら5人を、臓器の売買を禁じた臓器移植法違反などの疑いで、23日、逮捕しました。調べに対し、堀内医師と滝野容疑者はいずれも容疑を認めているということです。警視庁によりますと、腎不全を患っていた堀内医師は、妻の則子容疑者(48)と妻の知人の佐々木ひとみ容疑者(37)を通じて、佐々木容疑者の内縁の夫の滝野容疑者と知り合い、おととし10月から去年4月にかけて1000万円を支払って自分に移植する腎臓の提供者探しを依頼しました。そして、滝野容疑者から、元暴力団員の坂上文彦容疑者(48)を紹介され、親族間の移植を装うため、養子縁組を行って、去年6月、都内の病院で移植を受けることになりましたが、滝野容疑者がさらに現金を要求したため、交渉は決裂したということです。堀内医師はその後、去年7月に愛媛県宇和島市の「宇和島徳洲会病院」で、20代の男性から腎臓の移植を受けましたが、このときも別の暴力団員から提供者の男性を紹介されていた疑いがあることが、警視庁などへの取材で分かりました。堀内医師は、この男性とも手術のひとつきほど前に養子縁組を行っていたということで、警視庁は金銭のやり取りがなかったかなど、詳しく調べることにしています。