ドキュメンタリー・教養
毎日放送 2011年06月26日(日) 25:20~26:20
放送地域
今年3月11日に発生した東日本大震災から3カ月。史上最大級のマグニチュード9の地震は、それに伴う大津波とともに東北地方に甚大な被害をもたらした。これまで「絶対安全」と言われてきた原発も例外ではなかった。福島第一原発では、地震で緊急停止したものの、全電源喪失で燃料の冷却ができなくなった1~3号機が「メルトダウン」状態となり、水素爆発が起こった。さらに、圧力容器や格納容器などの損傷により、大量の放射性物質が放出された。日本初の深刻な原発事故だが、いまだ収束には至らず、放射性物質は漏れ続けている。目に見えない放射能は私たちの生活にどんな影響を与えてゆくのだろうか。
事故の発生からの状況を追い、高濃度に放射能汚染されたいわゆる「ホットスポット」となった飯舘(いいたて)村を取材。
さらに、1986年に起こったチェルノブイリ原発事故の現状も取材する。事故後、周辺地域では子どもの甲状腺がんなどが大幅に増えた。チェルノブイリ原発から200kmのベラルーシ共和国・ゴメリに住む、ユーリ・ピチュコフさん(22歳)は事故後に生まれたが、10歳で甲状腺がんを発症し、現在も投薬治療を受けている。否応なく放射能汚染と向き合わざるを得なくなった「その日のあと」を考える。
【ナレーター】石田敦子