ソニー:プレステ個人情報7700万人分流出 ネット侵入

2011年4月27日 8時12分 更新:4月27日 12時11分

ソニー・コンピュータエンタテインメントの家庭用ゲーム機「プレイステーション3」=同社提供
ソニー・コンピュータエンタテインメントの家庭用ゲーム機「プレイステーション3」=同社提供

 ソニーは26日(米東部時間)、同グループが世界で展開しているゲームや映画などのインターネット配信サービス「プレイステーション・ネットワーク(PSN)」と「キュリオシティ」が外部から不正な侵入を受け、利用者の個人情報が流出したと発表した。サービスの利用者数(登録数)は世界約60カ国で約7700万人、うちアジアは約900万人で大半が日本という。ソニーでは「被害者数など詳細は調査中」としているが、過去最大規模の個人情報流出事件に発展する恐れがある。

 流出した個人情報は、利用者の氏名、国籍、住所、生年月日、電子メールアドレスと会員ID、パスワードなど。ゲームソフトや映画などの購入でクレジットカード番号を登録・利用している顧客も多く、ソニーは「カード情報が流出した可能性も排除できない」と説明。PSNの利用者が最大規模の米国を中心に大手信用調査会社などと連携し、カードの不正利用を防ぐための措置を探っている。

 不正侵入を受けたのは、家庭用の据え置き型ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」や携帯型ゲーム機「プレイステーション・ポータブル(PSP)」など向けに06年に始めたゲームソフトなどの配信サービス「PSN」と、ソニーの液晶テレビ「ブラビア」などに映画や音楽を配信するサービス「キュリオシティ」。PSNは会話や対戦型ゲームも楽しめるのが特徴で、全世界的にユーザーが拡大。ソニーはこの事業を次世代の成長戦略の柱とも位置付けていた。キュリオシティは、昨年末から欧米で開始。今年1月から日本でも配信を始めている。

 ソニーによると、17~19日にかけてハッカー攻撃を受け、個人情報が流出。19日に一部の会員情報が改ざんされたことが判明したため、21日からPSNとキュリオシティのサービスを停止し、現在外部のセキュリティー会社が調査を進めている。

 ソニーは利用者に対し「ネットワークにログインする際のパスワードや、セキュリティーコードを含むクレジットカード番号、カードの有効期限などが流出した可能性がある」と注意喚起し、サービス再開後は早急にパスワードを変更するよう求めている。【浜中慎哉、ワシントン斉藤信宏】

 ◇HPに謝罪文

 ソニー・コンピュータエンタテインメントは27日午前、大規模な顧客情報流出を受け、インターネットのホームページ(HP)に「多大なご迷惑をかけ、深くおわびする」との謝罪文を掲載した。ゲーム配信サービス「プレイステーション・ネットワーク」とビデオ配信の「キュリオシティ」に登録されている顧客のメールアドレスにも同様の内容のメールを送ったという。

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