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FIRE EMBLEM 新・暗黒竜と光の剣
メーカー :  任天堂
ジャンル :  SLG+RPG
プラットフォーム :  NDS
ネタばれ感想 :  なし
筆者のプレイ時間 :  約50時間
クリア :  クリア済
≪ 基 本 事 項 ≫
ファミコンで一作目が発売され、その世界観とキャラクター性などにより大人気を博したのがFEです。
その後、着々とシリーズ作を重ね、Wiiでも発売されている事からFEの名を知っている人は多いでしょう。
その一作目が「暗黒竜と光の剣」で、今回紹介するのはそのリメイクです。

物語はアカネイアと呼ばれる大陸で、主人公はアリティア王国の王子マルスです。
アリティアとはかつて暗黒竜メディウスを倒した英雄アンリの家系で、つまり勇者の子孫ですね。
しかし現在、その暗黒竜メディウスが蘇り、彼が率いるドルーア王国軍によってアカネイア全土が戦乱に巻き込まれてしまいます。
マルスの父王は、アンリが使った聖剣ファルシオンを手にドルーアとの決戦に赴きましたが、同盟国であったグラの裏切りにあって戦死してしまいます。
そしてアリティアは敵軍によって完全に包囲され、マルスは母と姉を残して数名の騎士と共にアリティアを脱出、遠く離れた島国のタリスに身を寄せるのでした。

それから暫くの時が経ち、タリス王城が海賊によって占拠され、王女シーダがマルスに助けを求めて来た時、遂にマルスは決起します。
マルスとアリティア騎士団はドルーアを打ち破り、アリティアを取り戻す為に旅立ちます。
それは長く険しい戦いの旅の始まりだったのです。

≪ シ ス テ ム 面 に つ い て ≫
【ターン制のRPG要素が強いSLG】
ゲームは章(ステージ)仕立てで敵フェーズと味方フェーズを交互に繰り返すターン制のSLGです。
移動、道具使用など比較的シンプルなインターフェースですね。
現在位置から攻撃可能な場所に敵がいる場合、所持している道具の中から武器を選択して戦闘をする事が出来ます。

プレイヤーが指揮出来るユニットには様々な種類があります。
バランスの良い「ロード」、騎馬で移動力に優れた「ソシアルナイト」、移動力は低いけど防御力が高い「アーマーナイト」等など。
ユニットごとに使用可能な武器や、地形によって移動し易い、移動し難い場所などがあるのでそれらを有効活用しつつ敵と戦いましょう。

武器は大まかに剣、槍、斧、弓、魔道書、杖があり、杖以外は攻撃用です。
杖は主に回復や補助の魔法を使うための道具ですね、魔法使い系ユニットも魔道所や杖が無いと何も出来ません。
これらの武器には熟練度の概念があり、強力な武器はそれなりに熟練度が高くないと使えません。

武器にはほんの一部の武器を除き、使用回数が決まっています。
使い切ったアイテムは壊れて無くなってしまい、武器を持っていないユニットは戦闘が出来ません。
戦闘中にこうなっては困るので、ステージ中などにある武器屋で武器は常に尽きないようにしておきましょう。
…まぁ、普通にプレイしていると金欠に困る事もあるんですけどね。

戦闘は「仕掛けた側の攻撃→反撃→素早さに大きな差があれば勝っている方の再攻撃」となります。
弓などでアウトレンジから攻撃した場合は一方的に1〜2回攻撃をして戦闘は終了です。
この時、敵を倒せなくても経験値は入りますが、勿論止めを刺した方が得られる経験値は大きいです。

この戦闘、パラメータと武器の攻撃力から完全に計算する事が出来ます。
まぁ、確率で出る必殺の一撃が脅威の3倍ダメージなのでいきなり即死する事もありますけどね…。
後は武器によって特攻効果があります、例えば飛行系ユニットには弓が有効などです。
これを知っているのと知らないのとでは難易度が全然違って来ますね。

戦闘の勝利条件は敵の全滅ではありません。
敵の拠点である城を「制圧」する事でクリア出来ます。
勿論ラスボスなんかは倒さなければならないんですけどね。


【仲間を増やして戦力を増強しましょう】
ストーリーが進むとマルスには様々な仲間が増えていきます。
それは展開上必ず仲間になるキャラもいますが、中には敵軍にいるキャラもいます。
そういうキャラは大抵、特定のユニットで隣接して話し掛けるとイベントが発生して仲間になります。

更に、これは移植に際して救済用に追加された仕様なのですが、このゲームは倒された仲間は復活しません。
だから下手に戦っていると仲間がどんどん減ってしまいます。
そんな時、ステージ間のインターミッションでイベントが発生し、「志願兵」と言う形で仲間が増えます。
これで増える仲間は乱暴な言い方をしてしまうと「下手糞な人を救済」のような感じなので、結構強いキャラが仲間になるみたいです。
ただ残念な事に、脇役扱いなのでステータス画面を見ても顔グラフィックはありません。

そして更に移植での追加、特定の条件を満たす事でDS版で追加された新キャラを仲間に出来ます。
ただ、彼らを仲間にするには大変大きなデメリットがあるので普通にプレイしたらそうそうお目にかかる事は無いでしょうな…。


【インターミッション】
インターミッションではセーブの他に、買い物(低級品ばかりですが)、出撃ユニットの選択が出来ます。
更に今回「兵種変更」が出来るようになりました。
これは従来のクラスチェンジのように上位クラスへパワーアップするわけではなく、全く別の兵種になる事です。
ペガサスナイトのシーダがアーチャーになったりも出来るのです。
兵種変更時にパラメータに若干の補正が入りますが、ベースはそのままなので元から力の無いキャラが戦士系になっても余り良い事無いですけどね。
しかしこの兵種変更、実は余りうまみがありません。
と言うのも今作は普通にプレイして加わるユニットの攻守バランスは非常に優れているからです。
下手に兵種変更をすると却ってやりづらくなってしまうと思います。
これが真価を発揮するのは、ユニットが死亡し過ぎてバランスが崩れてきた時くらいかなぁ。

≪ プ レ イ し た 感 想 ≫
いや、面白かったですよ、本当に。
変わった絵柄も筆者は全く抵抗無し、と言うか元から腐女子向けに着々と実績を重ねて来てるこのシリーズの中で、今更あの絵柄にどうして不満を抱くのかと。
良くも悪くもFEらしさを残していて、筆者はむしろちょうどいいとすら思ってますよ。
戦闘シーンの古臭さもむしろFEの味、っていうか思ったほど古臭く感じませんでした。

非常に操作性はいいです、タッチペンでもいいですがパッドでも全く不便を感じません。
敵と味方の攻撃レンジを常時表示したり、ヘルプを画面隅に出したりと親切機能も満載です。
更に今回は中断機能に加えて、ステージ中にセーブポイント(一回だけ)が設置されています。
原作では中断していようとリセットしたらステージ最初からやり直しでしたが、それが解消されましたね。

更に更に、レベルアップ時のステータス上昇率はキャラと兵種を元に確率で行われていましたが、それが見直されています。
お陰で成長率が良くなったキャラが増え、レベル上げがとてもし易くなりましたね。

これらの関係から攻略が非常に楽になり、一言で言うと「簡単になった」と思います。
筆者は2周して2周目は新キャラだけでクリアしましたが、戦力が圧倒的に不足していても何とかなりましたからね。

ちょっと大変なのが、Wi-Fiによるオンラインショップを利用しないとクラスチェンジアイテムが不足している事。
ゲーム中で手に入る数だけでは足りないんだよね…まぁ、筆者が感じた本作の欠点はそれだけ。
オンラインショップ自体はいいと思います、作中では手に入り難いレアなアイテムもありますし。
対戦機能なんかも面白いと思いますけど、ドーピングでバランス崩れるからなぁ(笑
ただ、どうせなら「暗黒竜と光の剣」の完全な続編である「紋章の謎」も収録して欲しかったなぁ…これが本当に物凄く残念。

更新日時 2008/09/17/20:23:13

ナナシ ノ ゲエム
メーカー :  スクウェア・エニックス
ジャンル :  AVG
プラットフォーム :  NDS
ネタばれ感想 :  あり
筆者のプレイ時間 :  約5時間
クリア :  クリア済
≪ 基 本 事 項 ≫
スクエニが出した本格的ホラーゲーム、まさかDSだとは思いませんでしたよ。

主人公は男性と女性のどちらかから選択する事が出来ますが、大筋に変化はありません。
ある日、手持ちのDSもどきのモバイル機に配信された謎のゲーム。
画面がバグった、どこかファミコンを彷彿とさせるRPG風のゲームでしたが何か様子が変です。

このゲームは受信して1週間で死に至る「呪いのゲーム」だったのです。
主人公は果たしてゲームに秘められた謎を解き明かし、呪いを解く事が出来るでしょうか?

≪ シ ス テ ム 面 に つ い て ≫
【現実世界は縦持ち】
プレイヤーは現実世界とゲーム世界を交互にプレイし、呪いを解く為に様々な謎を解く事になります。
現実世界ではDSを縦持ちにしてプレイします、これは脳トレなんかと同じ持ち方ですね。
移動は十字パッドとタッチペンの両方で行います、上が前進で下で後退、左右は旋回ですね。
タッチペンは画面をタッチする事で前進と旋回が可能です。
ダッシュするには十字パッドを上に入れつつ、タッチペンでタッチしておく必要があります。
ダッシュでも遅いんですけどね…。

扉を開けたり調べたりするには画面を直接タッチすればOKです。

ちなみに所持しているモバイル機はゲーム機能だけではなくメールの受信も可能です。
まぁ、インターフェースはDSの起動後のメニュー画面にそっくりなんですけどね。
メール受信は協力者などからの情報を得られる重要な機能ですよ。


【呪いのゲームは横持ち】
ゲームが進むと節々でゲームを受信します。
受信したゲームをプレイすると、懐かしいRPG風のゲームが始まります。
携帯アプリの配信ゲームのようにある程度区切って配信される感じですね。

画面はRPG風ですが、戦闘などはありません。
登場人物に話し掛けたりして、このゲームに秘められた呪いの一端に触れる事になります。
しかも良く見ると画面は現実世界の今の状況に関係している事があります。
それは勿論、ゲームの中をどうにかすると現実世界でもどうにかなる場合があるわけで。
まぁ、どうにかすると言ってもこっちは普通に会話をしていくしか出来ないんですけどね。


【ルグレ】
と言うのは怪物の名前です、現実世界で探索をしていると出現します。
じっとしていたり、同じ場所を行ったり来たりしていたり、主人公を追ってきたりするタイプがいます。
そんなルグレに対する手段を主人公は持っておりません、捕まったらダメージとかではなく即死です。
前述の通り、主人公の移動速度はそんなに速くないので、ルグレによっては油断したらすぐ捕まる場合があります。
こいつから逃げながら、呪いを解く方法を探さなければなりません。

≪ プ レ イ し た 感 想 ≫
いや、もうまじで怖かった。
特に1日目と2日目は凄く不気味で、和製ホラーにも通じる不気味な感じも出ていて、ホラーが苦手な筆者はまじでガクブルでした。
中盤からはルグレから逃げ回るパニックホラーみたいになって来ていましたのがちょっと残念ですな。

ストーリー自体は全体的に説明不足ですが、最後までプレイすれば全部分かります。
ご丁寧にラストで色々と教えてくれますからね。

DSと言うスペック的にはPSPなども一歩劣る機種で何処までホラー演出が出来るか興味がありましたが、そこはCG演出で定評のあるスクエニ、良い意味で恐怖を煽るCGを描いてくれましたね。

正直操作性とかは余り良くないし、ゲーム自体も非常に短いので色々と不満点はあります。
ただホラーに興味があって、安価で手に入りそうならやってみるのもいいかもしれませんね。

更新日時 2008/09/13/23:57:37

TIME HOLLOW 奪われた過去を求めて
メーカー :  コナミ
ジャンル :  AVG
プラットフォーム :  NDS
ネタばれ感想 :  なし
筆者のプレイ時間 :  約10時間
クリア :  クリア済
≪ 基 本 事 項 ≫
さて、今回紹介するのは本格AVGの「タイムホロウ」です。
まぁ、特に前振りに語る点も無いのでストーリーを紹介。

主人公・時尾歩朗(ときお・ほろう)は友人たちと共に平和な日々を過ごす高校生。
誕生日を翌日に控えたある日、彼は父親から「誕生日に渡す物がある」と意味深な事を言われます。

そして翌日の誕生日、目覚めた彼は今まで感じた事のない違和感を覚えました。
両親がいません、それは留守にしているとかそういうわけではなく
歩朗の両親は彼が幼い頃に事故死したと言う事になっています。
代わりに彼と共に生活をしているのは彼の叔父…これはどういう事か?

困惑する彼は「ホロウペン」と言う不思議なペンを手に入れます。
これは空間に穴を空け、過去の世界に干渉できる力を持つペンです。
そして彼は同時に「何らかの原因により、『両親が幼い頃に死亡した世界』に来てしまったのです」

ホロウペンの力で両親を救うしか、歴史を変える方法はありません。
しかし何処で、どうすれば両親を救う事が出来るのか…?
次々と起こる歪んだ歴史を元に戻す為に、歩朗の孤独な戦いが始まったのです。

≪ シ ス テ ム 面 に つ い て ≫
【基本はシンプルなAVG】
物語は「○話」と章仕立てのように展開して行きます。
ゲーム自体は普通のAVGのように、全体マップから移動先を選択し、移動先で更に細かい移動や怪しい部分を調べたり出来ます。
これらの操作は全てタッチペンで操作し、この操作はタッチペン専用かな?
基本的に移動先にいる人達と全て話していけばOKで、途中で何度か選択肢が発生しますがそれによるバッドエンドはありません。
ゲームオーバーは後述する事項で少し触れますが、普通にプレイしていればまずゲームオーバーにもならないでしょう。

【歴史を変える鍵はフラッシュバックにあります】
物語の節目節目で、歩朗はフラッシュバックに襲われます。
しかしフラッシュバックで見る光景は見た事の無い光景。
それは歩朗自身が体験していない物も含まれますが、見る光景は全て「今の歴史において過去に起こった出来事」です。
勿論、歩朗は途中からこの歴史に移動してきたのでフラッシュバックが何を意味しているのか分からないのですが。

しかし、歩朗の身の回りでは次々と事件が発生してしまうます。
歩朗を慕う後輩が殺害される、無二の親友が事件に巻き込まれてしまう等…歩朗の本来の歴史には無かった事ばかりです。
そして歩朗が見たフラッシュバックの殆どは、それらの問題の原因となる場面に深い関係がある所でした。
例えば、後輩が殺害される現場に行く理由がそこで出来ている等、です。

しかしフラッシュバックはその時点ではまだ細かい時間や場所などは分かりません。
しかしそのフラッシュバックは何らかの形で「今の歴史になってしまっている原因」になっています。
ゲームが進むにつれてそれらが判明して行き、時間や場所など全ての情報が揃った時、歴史を修正する事が出来るでしょう。


【空間を掘って歴史を変えましょう】
フラッシュバックの情報が全部揃ってから、フラッシュバックの光景と同じ場所に移動すると、ホロウペンが光り始めます。
この時「ディギング」を行ってフラッシュバックの光景と同じ瞬間に干渉する事が出来るのです。

ディギングを始めると、その場面にタッチペンで輪を描くようにして空間に穴を掘る事が出来ます。
(ゲーム中では円を描けと言われますが、線の端と端が繋がればいいので四角く掘ってもいいです)
ホロウペンで空けた穴の向こう側は、フラッシュバックの瞬間が時間が止まった状態で見えます。
そして歩朗はその場面に干渉する事が出来るのです。
例えば、フラッシュバックの瞬間に自転車の鍵を抜いてしまえば、その後に自転車には乗れなくなる。
落し物をして困っている人物の手元に、手に入れた落し物を渡して届ける等です。

これによって歴史を修正すれば、その後に起こるはずだった事件が起こらなくなります。
しかしそのせいでまた新たな事件が発生したりして、歩朗はそれらの修正に奔走する事になります。

ちなみにディギングには体力を必要とし、ディギングできる回数には限界があります。
消耗した体力はある方法(若干の運に頼る)でしか回復出来ないので注意しましょう。
フラッシュバックが揃ってディギング出来ても、そこでどうすればいいのか分からない場合があります。
そんな場合はディギングするだけ無駄なので、準備は入念にしておくといいですね。

≪ プ レ イ し た 感 想 ≫
ストーリーは非常にテンポ良く進みます。
ただタイムパラドックスネタなので終盤に行くに連れて色々と伏線が複雑になりややこしくなって来ます。
しかも筆者の理解不足かもしれませんが、クリア後にどうしても納得出来ない矛盾点が…。
まぁ、ストーリーを楽しむ上では余り気にする点ではないのですが。
伏線自体は中々面白くて、まぁ途中からオチは見え始めるのですが途中から立ちはだかる敵の存在もいいですな。
移動が総当りっぽくなってしまっているのが残念ですね、操作性は悪くないのでシステム自体に不満は無いのですが、何処に行けばストーリーが進むのか予測が出来ず片っ端から移動しまくるしかない場合が結構多かったのが残念。
プレイしていて余りその辺りで悩ませようと言う意図は感じなかったので、もう少し分かり易くしても良かったかなぁ、と思います。

絵柄がアニメ調なのでその辺りに抵抗が無いAVG好きなら楽しめると思いますよ。

あ、ちなみに現実世界のキャラのCGは割と実写的です。

更新日時 2008/09/13/23:59:38

DRAGON QUEST V 〜天空の花嫁〜
メーカー :  スクウェア・エニックス
ジャンル :  RPG
プラットフォーム :  NDS
ネタばれ感想 :  なし
筆者のプレイ時間 :  約30時間
クリア :  クリア済
≪ 基 本 事 項 ≫
今となってはFFに水を空けられっぱなしですが、かつて「国民的RPG」と言えばドラクエでした。
多分、このドラクエ5くらいまではFFを圧していたと思います。
そんなわけで日本でRPGと言うジャンルを根付かせたと言う意味でも偉大なシリーズと言えるドラクエ。
その5作目は最初、SFCで発売されました。
当時としては画期的な数々のシステムを盛り込んだ作品でしたね。
そしてこのドラクエ5は後にPS2にてリメイクされ、こちらも好評を博しました。
余談ですけどスクウェア製ゲームのリメイクは手抜きが目立つけど、エニックス製RPGは逆に相当力入れてリメイクしてますよね。

そんなドラクエには大きく分けて2つのシリーズがあります。
1〜3は通称「ロトシリーズ」、4〜6は「天空シリーズ」と呼ばれています。
7と8は知りません(ぉ
そして、DSでは天空シリーズの移植が進められており先日に4、そして今回は5が移植されました。

ストーリーはドラクエにしては珍しく、主人公の旅の目的が徐々に明確になっていく形です。
主人公は父パパスと共に旅をする少年期を経て、やがて父の意思を継いで旅を続ける青年期へと展開して行きます。
そんなわけで、ドラクエ5のシステムを掘り下げて行って見ましょう。

≪ シ ス テ ム 面 に つ い て ≫
【オーソドックスな2DRPGですよ】
基本はオーソドックスな上方見下ろし型の2D画面です。
フィールドマップでは上画面に世界地図が表示されますが、ダンジョンや町では2画面ともエリアが表示されます。
ダンジョンやフィールドを除いて、町などでは視点を360度回転させる事が出来、それによって裏道などを発見する事もあるでしょう。
ゲームの進行は町で情報収集して、目的の物がある、または目的地であるダンジョンを攻略、そこで得た情報やアイテムを元にまた新たな目的を見つけるという、まぁ基本的な物ですね。
フィールドやダンジョンではランダムエンカウントで敵と遭遇し、勝利する事で得た経験値やゴールドによってレベルアップしたり、より強い装備を揃えたりしてキャラクターを強化して行きます。


【パーティは最大8人、戦闘は4人】
青年期以降は主人公と旅を共にする仲間が続々と増えていきます。
青年期序盤で手に入れる馬車により主人公を含めて8人、選抜したキャラを引き連れて旅をする事が可能です。
キャラの入れ替えは所定の場所(モンスター爺さん、ルイーダの酒場)で行う事が可能です。
8人パーティと言っても、敵と戦闘をするのは馬車の外に出る最大4人のキャラのみです。
勿論、強いキャラが多いパーティが望ましいですが、攻撃力が高いキャラ、魔法が使えるキャラなどのバランスも重要ですな。


【戦闘はコマンド先行入力のターン制】
戦闘に突入すると、戦うか逃げるか、または作戦や入れ替えの設定を行います。
戦う場合は戦闘に参加する最大4人のコマンドを入力します。
通常攻撃をするか、呪文や特技を使うか、道具を使うか、防御するか…全員のコマンドを入力したら戦闘開始です。
敵も含めて素早さ順(ある程度ランダム要素有り)で行動が行われ、一連の行動が終了したらまた最初からです。
これを繰り返して敵を全滅させれば勝利、敵に見合った経験値やゴールド、たまにアイテムが手に入ります。

主人公以外のキャラはAIによる自動戦闘が可能です。
AIの行動は「作戦」によってある程度傾向を指定する事が出来ます。
自分で決めたい場合は「命令させろ」と言う作戦でコマンド入力が可能ですが、「賢さ」が低いキャラは言う通りに行動してくれない場合があります。
「入れ替え」では馬車内のキャラとメンバーを入れ替えるコマンドで、毎ターン1度だけ使用する事が可能です。
これらを駆使して敵との戦いに勝利しましょう。


【仲間は人外がメインになるか】
今作の目玉の1つはやはり「モンスターが仲間になる」事でしょう。
200種類以上いるモンスターのうち、約70種類が仲間になります。
仲間にする方法は戦闘で倒すだけ、レベルや場所、そして運などが絡んできますが根気さえあれば必ず仲間に出来ます。
仲間になったモンスターは主人公たちと同様、戦闘を重ねる事でレベルアップし、様々な装備をして能力を強化する事が出来ます。
敵が仲間になると言うシステムは他のゲームで以前からありましたが、「レベルアップ」「装備変更可能」と言うのは画期的でしたね。
定員オーバーの場合、モンスター爺さんと言うキャラに預ける事が出来ます。
1種類につき3体まで仲間に出来ますが、モンスター爺さんに預けられる数は100体前後くらいのようなので全て3体ずつ、と言うのは不可能です。
多すぎる場合はモンスター爺さんに頼んでお別れして枠を空けなければなりません。
しかし残念な事に、モンスターにはそれぞれ最高レベルが定められており、一部のモンスターは最高レベルが低すぎて後半は戦力にならない物もいます。
そのため結局能力でメンバーが決まってしまい、愛着だけで使用し続ける事には限界が出来てしまいました。
一律、最高レベルは99にするとかしてくれた方が良かったんじゃないかな。
ちなみにDS版が製作される際、ドラクエ8などに登場したモンスターが一部出現し、仲間になるようになりました。


【結婚!結婚!】
青年期中盤で主人公は3人の女性キャラから1人を選んで結婚する事になります。
幼馴染のビアンカ、良家のお嬢様のフローラがSFC、PS2版で登場した主人公の花嫁候補ですが、DS版では更にもう1人追加されます。
気が強く我侭でドSのデボラが追加され、立場としてはフローラの姉になります。
各キャラは能力が大きく違い、プレイヤーの好みとは別に能力の面も考えて花嫁を選ぶといいでしょう。
…と言っても、モンスターが仲間になるお陰で誰を花嫁にしてもフォローは充分可能ですが。
結婚した後は、旅を続けるうちに子供も生まれ、父パパスも含めると親子3代に渡って1つの目的の為の旅を続ける事になります。
そう考えるとドラクエ5のストーリーってかなり壮大なんだよね。


【会話システムが秀逸】
会話システムと言うのは人間の仲間と会話をする事が出来るシステムです。
これは戦闘中以外はいつでも可能で、直前の行動や情報収集の結果などにより、膨大な量の会話テキストが用意されています。
このシステムが非常に楽しく、今まで割と無個性な印象の強かったドラクエキャラに命が吹き込まれたと言っても過言ではないでしょう。
特に一部のキャラはこの会話システムによって覚醒したと言っても過言ではありません。
会話を楽しみたくて主戦力ではないキャラを連れ歩いた挙句、結果としてやたらと高レベルに育っている事もしばしば…(笑


【おまけ要素も充実】
恒例のカジノに双六、数々のレアアイテムと交換出来る小さなメダル集めは健在です。
そしてPS2版でもあった世界各地の名産品集め、集めた名産品は博物館に展示して眺める事が出来ます。
完全にコレクターズアイテムですが、全て集めるには相当やり込まなければなりません。
これら全てを遊び尽くすとなると、かなりの時間が掛かる事でしょう。
筆者は名産品集めは途中で挫折しました(笑

≪ プ レ イ し た 感 想 ≫
今でこそ簡素で面白みは無いかもしれませんが、定番で取っ付き易いインターフェースなので非常に遊び易いです。
実は本当に細かい範囲で修正などが加わっているようですが、プレイした感じでは全く気付きませんでした。
難易度的にはそこそこ、実は自分で考えて目的地を見つけ出さなければならない場合が多く、世界中を飛び回る事がよくあります。
仲間との会話システムは仲間とのコミュニケーションメインですが、こういう時はヒントをもっと言ってくれても良かったんじゃないかな。
一応ヒントを教えてくれる時もあるけど、少々不足気味な感があります。
ま、すぐに分かるんですけどね。

戦闘シーンはフロントビューなのですが、モンスターはぐりぐりと動きます。
但し敵の魔法エフェクトやこちらの通常攻撃エフェクトはシンプルなのでその点で迫力不足を指摘する人がいるかも。
敵の通常攻撃のモーションパターンは結構多いし、こちらの魔法攻撃は中々の迫力なんですけどね。
戦闘関係で不満があるとすればエンカウント率の高さ。
特にダンジョンでは苛々して最早不愉快に思うくらいエンカウントします、これはどうにかして欲しかった。
レベル上げてトヘロスてエンカウントを封じて進むのが一番ですよ(ぉ

最大の追加要素である「デボラ」の存在は中々面白かったです。
ドラクエのキャラって味方側は何のかんのと「優しい」キャラが多いのですが、デボラは終始ドS。
まぁ終盤は少々会話内容なんかに変化がありましたが、ドラクエでは珍しいタイプかもしれませんね。
しかしやはりぽっと出の印象が拭いきれず、少年期から青年期にかけて数度に分けて接触させるべきだったかなぁ。
公式ではおそらくメイン花嫁のビアンカも含めて「あ、あの時の!」って言うインパクトに欠けるのが残念。
あと、今作では戦闘中等に顔グラフィックが確認出来るのですが、正直大人ビアンカにちょっとがっかり(ぉ

色々な要素があるので全てを遊び尽くすのは相当大変です。
ただこのゲームは一気にやるゲームではないので、少しずつじっくり進めた方が楽しめるかもしれませんね。

更新日時 2008/07/28/10:38:58

探偵神宮寺三郎 きえないこころ
メーカー :  ワークジャム
ジャンル :  AVG
プラットフォーム :  NDS
ネタばれ感想 :  なし
筆者のプレイ時間 :  約10時間
クリア :  クリア済
≪ 基 本 事 項 ≫
ゲーム業界で最も有名(だと筆者が思っている)探偵が神宮寺三郎です。
神宮寺三郎は古くはファミコン「探偵神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件」からシリーズが始まりました。
今は無きデータイースト、デコから出た推理アドベンチャーです。

少々脱線させて頂くと、筆者はデコゲー、と言うかデコが大好きです。
「変なゲームなら任せとけ!」が自社広告、開発担当たちは「自分たちのゲームの何処が変なんだ!」と本気で憤慨。
販促目的で作られながら販促せずに去っていく「販促戦隊デコレンジャー」、しかも上層部へは事後承諾。
挙句それを知った社長が「わしも出たい」とノリノリ、杜撰というか大らかな社風が素敵過ぎ。
素敵過ぎるんだけど、そりゃ潰れるわな…。
ちなみにファミコン世代ならみんな知ってるテクノスジャパンの社長・滝邦夫も元デコだったんだぜ。
そしてこっちも潰れた!

さて、神宮司三郎は昨今珍しいハードボイルドな探偵です。
ヘビースモーカーで考えをまとめる時は必ずタバコを吸い、バーに行けばカミュを飲みます。
海外留学経験もあって頭も切れ、ボクシングをやっていたので喧嘩も強く、度胸もある。
ただプレイした事のある人はご存知の通り完璧な人間と言うわけではなく、意外と失敗もやらかします。
しかし地道な捜査を続けて事件解決に全力を尽くす姿は、ある意味ではとても現実味のあるキャラクターです。
新宿に事務所を構える彼は神宮寺探偵事務所で唯一の従業員・美苑洋子や友人である刑事・熊野参造と共にこれまでに様々な事件を解決し、新宿ではちょっと知られた探偵となっています。
それでは今作についてもう少し掘り下げていきましょう。

≪ シ ス テ ム 面 に つ い て ≫
【オムニバス形式のストーリー収録】
収録されているストーリーは6つ。
・「きえないこころ」:小学生の頃に自殺した少女の真相を探る。
・「キトの夜」:ある夜に出会った外国人の男と共に行方不明の女性を捜す。
・「四角の罠」:総合格闘技に関わる人間たちの闇に迫る
・「アオイメノリュウ」:失踪した暴力団の男を追う
・「亡煙を探せ」:行方不明になった神宮寺を捜して洋子が奔走する
・「六枚の犯行」:娘を溺愛する写真家とその周囲で起こる殺人事件

iアプリで配信された5話に新作シナリオが1話追加されています。
この辺は前作「いにしえの記憶」と同じですが、新作シナリオのボリュームは前作より大幅にアップしてます。
ストーリーはそれぞれ独立していて、好きなシナリオから開始出来ますよ。
「謎の事件簿」はいわゆるパロディ版となっており、収録ストーリーは以下の通り。

・「恐怖!元旦おせち事件」
・「消えた凶器!殺人事件」
・「湯煙温泉殺人事件」
・「偽装アリバイ殺人事件」
・「美人女優殺人事件」
・「三郎と不思議なお茶会」

とは言っても、「謎の事件簿」は特定ジャンルのクイズゲームとなっており、出題に対する回答を一覧から選択していく形となっています。
普段の神宮寺とは違うノリの緩い世界観や、最早面影が無いほどデフォルメされた洋子君が見所ですね(ぉ

以上のゲームをプレイしていると4文字のアルファベットで構成されたパスワードが入手出来ます。
通常プレイではその大半を発見出来ないで終わってしまうので、見つけるとなると隅々まで調べながらプレイする必要がありますね。
手に入れたパスワードはタイトル画面からパスワード入力画面に移って入力する事で、パスワードに対応した様々なおまけを閲覧する事が出来ます。


【基本は総当りアドベンチャー】
ゲームは見る、話す、移動などの基本的なコマンドを適時選択して関係者から情報を収集したり、現場を調査する事で進行して行きます。
その途中、様々な場面でそこまでに判明した事実に関する確認や、それらから推理される内容などに関する質問がされ、回答を一覧から選択する事があるでしょう。
これらの選択は間違ってもペナルティは無いので、極端な話総当りで調べていけば必ずクリア出来ます。
基本コマンドの中には本筋とは全く無関係になるコマンドもありますが、筆者はそりゃあもう懸命に洋子君に「洋子君のこと」を聞いて回りましたが?(ぉ
基本的にプレイヤーは神宮寺となって調査を進めていきますが、ストーリーの進展によって一時的に洋子や熊野の視点に切り替わる事があります。
しかしプレイ方法は全く同じです。

それまでに得た情報は手帳に記されており、手帳を見れば簡単に分類わけされた情報を再度確認が可能です。
基本的に入手したアイテムはアイテム一覧に登録されます。
入手したアイテムは必要なタイミングが訪れると独り言でそれとなく教えてくれるので、そんな時に使用しましょう。
特に初期アイテムとして名刺と携帯電話がありますが、この2つのアイテムは頻繁に使用する機会があります。
但し、一部の入手アイテム(文書など)は手帳の方に登録され、使用する際には手帳から取り出さなくてはならない場合もありますよ。
開くのがアイテム一覧か手帳かの違いなだけで、手順は全く一緒ですが。

更に、神宮寺と言えば「タバコを吸う」ですが、今回もあります。
捜査の途中で何をすればいいか分からなくなった時は、タバコを吸う事で状況を整理し、何をするべきか教えてもらえます。
ちなみに洋子の時は髪をかきあげる、熊野は髭に触るとなっておりますよ。
しかしiアプリ移植のストーリーに関しては、余り有益なヒントを貰えなかったような…。

元がiアプリなので、ストーリーはそれぞれ4編に分けられています。
毎回、開始時にそれまでのあらすじなどが確認出来ますが、ここは移植に際して上手く繋げても良かったかな?
直前の展開がいかにも「次回へ続く!」と言った感じの終わり方なので、この演出自体は残っていてもいいとは思いますが。

【Talk Prifle & Search】
これは「きえないこころ」だけなのですが、2つの特殊な場面があります。

1つ目は「Talk Profile」、これは事件の重要な関係者なんかから話を聞く時にこのモードになる事があります。
捜査は基本的に対象人物に聞き込みをする時と変わりませんが、この時は選択した聞き込み内容によるリアクションによって状況が悪化したり好転したりします。
例えば、余り協力的ではない態度の対象人物に、不愉快になる質問ばかりしていると怒って質問を中断して帰ってしまう等が発生します。
これはGBA版の「白い影の少女」の辺りからちらほらとあったような気がしますが。
基本的には相手の機嫌を損ねないように、損ねてしまったらそこから回復させる方法などを上手く探りながら話を続け、必要な情報を全て獲得する事が目的となります。

2つ目は「Search」、例えば関係者の部屋を調査する時などに発生します。
これは非常に簡単、下画面に表示された画面の怪しい部分を直接タッチするだけです。
ここでは証拠などを発見する事が出来れば終了し、次の進展を得られます。

≪ プ レ イ し た 感 想 ≫
非常にオーソドックスな総当り式AVGですが、神宮寺はこれでいいと思います。
神宮寺は今時珍しくなった、この渋い雰囲気を楽しむゲームと言っても過言ではありませんからね。
移植に当たって一部ムービーが追加されており、このムービーもまた神宮寺の雰囲気らしくて良いですね。
シリーズとしてはかなりの数が出ていますが、割とマイナーな為にここから新規プレイヤーを開拓するのは難しいのかなー。
ゲームのボリュームは少々偏っており、「きえないこころ」は3〜4時間くらい、他は1時間くらいで終わるボリュームです。
タイトルにもなっている「きえないこころ」は他シナリオに比べて非常に力が入っており、完成度も高いのではないでしょうか。
個人的なお気に入りはやはり「きえないこころ」、ここでは詩が重要なのですが、エピローグで詩が流れてく辺りとか凄い好き。

物が物なだけに、神宮寺が好きな人にのみお勧めって感じでひとつ。

更新日時 2008/07/16/14:01:52

SOMA BRINGER
メーカー :  任天堂/モノリスソフト
ジャンル :  ACT+RPG
プラットフォーム :  NDS
ネタばれ感想 :  なし
筆者のプレイ時間 :  約20時間
クリア :  クリア済
≪ 基 本 事 項 ≫
ゼノサーガ等で有名なモノリスソフトが開発したアクションRPGです。
このモノリスソフトってのは意外と良い仕事をする所なのですが。
今回紹介するソーマブリンガーはDSでは珍しいタッチペン不要の操作性を実現しています。
やっぱりこういうアクション重視のゲームだとタッチペンは不向きですよね。
DSはタッチペンと従来のキー入力の両方のインターフェースがあるんだから
両方使えるとかじゃなくて、もっと極端に操作性を決めてしまっていいと思います。

さて、ソーマブリンガーの舞台となる世界では、ソーマと呼ばれる力があります。
これは世界の大気や地脈に溢れる力で、非力な人間はソーマの力を借りる事で
凶暴な魔物などに立ち向かう事が出来たりするわけです。
しかし、このソーマの均衡が崩れた事により「ビジター」と言う魔物が出現し始めます。
ビジターはあらゆる生き物に取り付き、その生き物を凶暴にさせる恐ろしい魔物です。

そんなビジターを討伐する事を目的に、軍事組織ファルズフが結成されました。
ファルズフ第7中隊は調査としてジュネル大森林と言う所を訪れ、
その奥にある巨大繭の中で眠っていた記憶喪失の少女・イデアと出会います。
ファルズフ第7中隊はビジターとの果てしない戦いの中で、
イデアの記憶とソーマに秘められた謎に迫って行く事になります。

さて、先に結論を言ってしまいますが、このゲームは「和製ディアブロ」です。
それを踏まえて、システムの紹介へ行きましょう。

≪ シ ス テ ム 面 に つ い て ≫
【プレイキャラを選択】
ゲームは章仕立てステージクリア型と言いますが、各章で特定の地域を冒険して
その最深部にいるボスを倒すなどをしてイベントを消化すればクリアとなります。
ゲームを開始するとまず、プレイヤーは操作する主人公を決定します。
選択可能はキャラクターはファルズフ第7中隊のメンバーから選択するのですが、以下の通りです。

・ヴェルト:新米兵士で万能タイプ。
・イデア:援護魔法使いタイプ、一度ゲームクリアした後に選択可能。
・アインザッツ:双剣使いの隊長、コンボ攻撃に優れる。
・ジャディス:副隊長、大斧で強力な一撃を繰り出す。
・ミラーズ:勝気な女性、スピードに優れた攻撃が得意。
・カデンツァ:知的な青年、遠距離攻撃が得意。
・フォルテ:スイーツ女(ぉ、魔法攻撃を得意とする。
・グラナーダ:比較的無口な女性、槍での中距離戦闘が得意。

選べるキャラは上の8人ですが、ストーリーは基本的にヴェルトxイデアで進行します。
基本的に全員が一緒に行動している形で進行しているわけですな。

キャラを決定すると、次にクラスを決定する事になります。
クラスは装備出来る武具とアビリティ、使える魔法の属性なんかが違います。
上記のキャラ説明の戦闘タイプは、プレイキャラとして選ばなかった場合のタイプで
まぁ、デフォルト設定みたいな物だと思って下さい。

その後、キャラの初期ステータスにクラスによって決まるボーナスポイントを割り振ればゲームスタートです。


【ゲームの進め方】
各章がスタートしたら、町やファルズフの艦を拠点にしつつ、そこから徒歩で冒険をする事になります。
目的は章によって違いますが、基本的に最深部へ向かう事が最終目的となるでしょう。
勿論探索中は沢山の敵に遭遇し、戦闘になる事もあるでしょう。
時にはボスとの戦いになる事もあります。
そんなこんなで先へ進めば進むほど、補給などをするのが大変になります。
それらを楽にするのがソーマゲートです。
ソーマゲートはファルズフ艦および町にそれぞれ最低1つは存在し、冒険先でも道すがらあちこちで見かけると思います。
各ソーマゲートを開放する事で拠点と各地のソーマゲートへの行き来が自由に行えるわけです。

更に、アイテムにある簡易ソーマゲートを使えば拠点まで戻る事が出来ます。
簡易ソーマゲートは使用座標と拠点を繋ぐだけで他のゲートへの行き来は出来ず、拠点から簡易ソーマゲートで戻った時点で消滅してしまいます。
しかし近くにゲートが無い場合に拠点へ戻れる重要なアイテムですし、ボス戦などでも使用可能なので臨時の緊急脱出としても使用可能です。
常にいくつかは携帯しておきたいアイテムの1つですね。

このゲームは目的地へついたらイベントが発生するタイプではありません。
目的地には必ずイベント発生オブジェクトが設置されており、それを調べる事でイベントが発生します。
ボス戦になりそうだな、と思ったらゲートで一旦戻って補給などを済ませる事が出来ます。

ちなみにセーブはいつでも出来ますが、再開した時はかならず艦内からのスタートになります。


【戦闘:基本と仲間】
通常攻撃を含めた魔法や技をアビリティを呼びます。
移動中の状態にはキャンプモードとバトルモードがあり、アイテムはキャンプモード、アビリティはバトルモード時のみ使用可能です。
このモードは簡単に切り替えられるので、戦闘中にアイテムが使いたい場合には一時的に切り替えたり等してリアルタイムでの使用が可能です。
このアビリティをアビリティポケットのA、B、X、Yのボタンに割り当て、バトルモードではボタンに対応したアビリティを使用して攻撃出来ます。
1つのアビリティポケットに設定出来るのは4つまでですが、ゲームが進むとアビリティポケットは3つまで増えます。
ボタン一発でポケットは切り替えられるので、アビリティポケットには使い勝手ごとにいろんなアビリティをセットしておくといいでしょう。
同様にアイテムポケットという物があり、これはアビリティポケットと同じ容量でアイテムをセットし、キャンプモードで使用します。
回復アイテムは勿論、ソーマゲートなどの消費アイテム全般をセットが可能です。

プレイヤーは仲間を2人、連れて行くことが出来ます。
連れて行く仲間は選ばなかったキャラから選択し、イデアはこの場合はクリアしていなくても仲間には出来ます。
仲間キャラは大まかな行動指針とフォーム(戦闘タイプ)を指定する事で、後はAIで勝手に戦ってくれます。
フォームは最初は1つしか選べませんが、プレイキャラのレベルが一定に達するごとに増えていきます。
新しいフォームの方が強いと言うわけではなく、使用するアビリティや戦い方の傾向が異なるだけなので状況に合わせて変えてもいいでしょう。
仲間キャラはレベルアップ及び装備の変更はしません。
プレイキャラのレベルに合わせて強くなっていきます。

画面は俯瞰気味の情報見下ろしで、敵に接近するとズームします(調節可)
戦闘中は交戦中の敵の名称とHPゲージが画面上部、画面隅に仲間のHPゲージが表示されます。
仲間は一部のキャラは回復アビリティを持っていますが、持っていない仲間もいるので常に気を配りましょう。
戦闘不能になった仲間は拠点でお金を消費して治療する事で復帰します。


【戦闘:ブレイクは戦闘の要】
敵へ攻撃をし続けているとブレイクが発生する事があります。
ブレイクは簡単に言うと、短時間の間、敵が無防備になる状態です。
この時の攻撃はダメージが上昇するので、ブレイク中の敵は一気に追い詰めるチャンスですね。
このブレイクはこちらも発生するので注意しましょう。
しかも体感上、ボスでは相当の確率でブレイクが発生します。
ブレイはダメージを蓄積させる事で発生しますが、一撃のダメージやステータスの体力値なども大きく関係しているようです。
こちら側はブレイク寸前になるとキャラ全身が赤く点滅するので分かり易いでしょう。
そんな時は敵からの攻撃をうけないようにする事で少しずつ回復しますが、結構長い時間が必要なのでお勧め出来ません。

アビリティによってはブレイクし易い物もあります。
後半のボスはかなりの強敵揃いなので、ブレイク中は一気に形勢を決めるチャンスになります。
ブレイク中は守りを捨てて一気に攻めるのが良いでしょう、どうせ敵は反撃して来ません。

倒した敵はアクト移動(要するに別章のエリアに移動)するか、一旦ゲームを終了して再開する事で復活します。


【楽しいトレハンと装備とオーブ】
探索中に発見した宝箱や、倒した敵がドロップした宝箱からは様々なアイテムが入手可能です。
ショップで購入出来る装備ではかなり早期に無理が来るので、ゲーム序盤から装備は敵のドロップアイテムに頼る事になります。
ちなみに装備品にはランクが設定されており、キャラのランクより高い武具は装備出来ません。
ランクはレベルが一定になるたびに上昇します(ランクが上がる事で仲間のフォームが増えるのです)

装備はランダムでマジックパワーが備わる事があります。
マジックパワーは例えば、攻撃力などの補正、属性が付加されている、追加効果が付加されている等です。
装備部位によって絶対に付与されないマジックパワーなどもありますが、それ以外のマジックパワーはどれがつくかランダムです。
基本性能が強力な装備、かつより強力な敵ほど強力なマジックパワーが備わった装備をドロップする可能性があります。
また、必ず固定のマジックパワーが備わっているユニーク装備も存在します。
ユニーク装備は強力な物が多いですが、それ以外のマジックパワーは後述のオーブを使わない限り備わりません。
なので、ユニーク装備よりも強力なマジックパワーを持った普通の装備の方が有効な事も多々あります。

フォローしておきますと、ショップで手に入る装備が必ずしも劣っているわけではありません。
ショップでは場所ごとに売っている武具のランクは決まっていますが、商品にもランダムでマジックパワーが付与されています。
しかし、それらはやはり敵から入手した物と比較すると見劣りする物が多く、どうしても敵からのドロップに頼りがちになるでしょう。
特にボスやレジェンドと呼ばれる強力なユニーク雑魚は強力な装備を落とし易いです。

オーブは各装備に1つずつ嵌め込む事で装備品にパラ補正や追加効果などのマジックパワーを付与させるアイテムです。
終盤になると属性防御などが重要になってくるので、強力だけど弱点がある装備なんかはこれである程度の補強が可能になります。
基本的に1つのオーブはどの部位の装備に嵌めても効果は同じなので、追加ダメージの鬼になるとか、宝発生率を上げたトレハン装備を作ると言った楽しみも出来ます。
オーブは拠点で同じ物同士で合成する事によってレベルが上昇し、より強力になります。
異なるオーブを合成するとランダムで違うオーブになるますが、元のレア度が高い方がよりレアなオーブになり易い気がします。
オーブは敵から入手出来るものとショップで購入するものがあり、基本的に大半はショップで購入可能ですがHP吸収などのレアなオーブはドロップするか合成でしか入手出来ません。
一度はめ込んだオーブは、取り外す為のオーブを該当装備に使用する事で外せます…これが結構面倒臭かったです。
オーブの種類もそれ程多くなく(まだノーマルでしかクリアしていないから?)、合成もランダムとちょこちょこ不満がありますねぇ…。


【レベルアップと柔軟なアビリティ設定】
レベルアップは敵を倒した時に得られる経験値によって行われます。
レベルが上昇するとステータスへのボーナスポイントとアビリティポイント(AP)を一定値獲得します。
ステータスはポイントを割り振る事によって上昇しますが、確定してしまうとやり直しが利かないので良く考えましょう。
ブレイク防御の為に体力は勿論必要ですが、実は近接・遠距離・魔法系で優先して振るべきパラメータがある程度決まっています。
これはファルズフ艦のライブラリでクラスの説明を参照すると具体的に教えてくれるので、最初に確認しておくといいでしょう。

逆にアビリティ、これは何度でも振り直せます。
このゲームは装備可能武器各種、使用可能魔法各種とその他と非常に多くのアビリティが存在します。
更に、1つのアビリティはポイントを沢山割り振る事でより強力になって行きます。
一回のレベルアップで得られるAPは3なので、全てのアビリティを習得する事はまず不可能です。
しかし、状況によっては「今はこのアビリティを使っているけどこっちの方が使い易い」とか「説明文を見てもピンと来ないから試しに使ってみたい」と言う物もあるでしょう。
APは割り振り量はいつでも、幾らでも増減させる事が可能で、アビリティの組み合わせは幾らでもカスタマイズが可能です。
今までは長剣だったけど、双剣に装備を変更したい場合などは、アビリティも一気に顔ぶれを変えたりなどが可能です。
これは非常に便利、色々と試す事が出来てとても良いと思いますよ。

≪ プ レ イ し た 感 想 ≫
意外にボリュームがあるゲームで、20時間くらいはプレイしたと思います。
2週目は難易度が上昇してキャラのレベル・アイテムを引き継いでプレイ出来ますが、ここでプレイキャラを変更出来たらもっと良かったですね。
せっかく2週目以降はイデアが使用可能になるのになぁ…温存しておいた装備とかオーブの始末に困りますが(笑
協力プレイやアイテム交換が可能なので、友人に協力して貰って協力プレイを利用してアイテム移動とかするしかないでしょうね。

ゲームバランスは非常に良いのですが、習得アビリティのバランスが難しいですな。
アビリティはポイントをつぎ込む事で威力が上昇するので、満遍なく覚えるよりは的を絞って集中的に上げた方がいいです。
そうすると攻撃アビリティは7つも覚えられればいい方で、補助アビリティは1つか2つくらいしか覚えられません。
攻撃アビリティのバランスによるのでしょうが、もう少し補助スキルは最初から色々覚えられた方が面白かったかな。
キャラクターのカスタマイズ自由度はかなり高いので、色々やり方が楽しめますね。

ストーリーは特に語りたい事は無し(ぉ
世間では絶賛されているみたいですが、筆者は特にそこまで褒め称える程でも…と。
最近多い「謎を残しすぎて意味不明になっているストーリー」に比べ、全部きっちり完結している事は非常に素晴らしい。
当然のことなんですが、最近はこれが出来ていないゲームが多過ぎるんですよね…。
BGMは割と幻想的な雰囲気な物が多く、パンチは弱い感じがしますが綺麗で良い曲が多いです。

全体的に丁寧な作りで筆者は非常に楽しんでプレイしたゲーム、難易度が上がれば手に入るアイテムも変化するし、協力プレイでシナリオモードが楽しめるし、やり応えのある一本ですな。

更新日時 2008/07/16/13:52:59

無限のフロンティア -スーパーロボット大戦OGサーガ-
メーカー :  バンプレスト
ジャンル :  RPG+ACT
プラットフォーム :  NDS
ネタばれ感想 :  なし
筆者のプレイ時間 :  約30時間
クリア :  クリア済
≪ 基 本 事 項 ≫
バンプレストが誇る看板シリーズ「スーパーロボット大戦」は
古今東西様々なロボットアニメのヒーローが終結し、一致団結して地球の平和を守る為に(主に)外宇宙からの侵略者に立ち向かうシミュレーションRPGです。
このシリーズの目玉は正気を疑うほど(褒め言葉)に力の入ったドット絵の戦闘アニメーションですが、最近ではSLGとしての完成度も非常に高水準になっています。
今のゲーム業界のSLGとして、間違いなくトップクラスに入る作品です。

そんなスパロボには、いわゆる「バンプレストオリジナル」と呼ばれるものがあります。
キョウスケ、エクセレン、マサキ、リュウセイ、ライディース、アヤなどを筆頭にした沢山の登場人物。
アルトアイゼン、ヴァイスリッター、サイバスター、SRXなどのオリジナルロボット。
これらは作品中ではオリジナル主人公及び主人公専用機として登場しますが、シリーズを通して人気の高い物が多く、オリジナルキャラだけで構成された「オリジナルジェネレーション(OG)」と言うゲームも出ています。

今回紹介する「無限のフロンティア」は、サブタイトルに「スーパーロボット大戦OGサーガ」と記されている通り、OGのスピンオフ的な作品となっています。
正確にはスピンオフというよりもパラレル、もっと言うならば「OGと並列世界の話」に近いのですが…。

物語の舞台となるのは「エンドレスフロンティア」と呼ばれる、幾つもの世界がクロスゲートと呼ばれる門で繋がれた世界です。
どうしてこのような世界が存在しているのかは誰も知りませんが、クロスゲートを通して世界を行き来している者もいます。
ロストエレンシアという世界にて、主人公のハーケン・ブロウニングはアンドロイドのアシエン達と共にバウンティハンター稼業を営んでいます。
この世界では少し前からあちこちで水晶のような謎の鉱石が出現しており、なにやら不吉な予感を覚えます。
そんな時、お宝発掘に進入した遺跡で神楽天原と言う世界の姫、楠武神夜(ナンブカグヤ」と出会います。
世界行脚をしているらしい彼女は、どういうわけか神楽天原から指名手配(?)されています。
ハーケンは神夜を連れ、神楽天原へ向かうのですが…?

さて、序盤のストーリーで気付いた方もおられると思いますが、筆者が「OGの異世界の話」としたのが登場人物に掛かってきます。
スパロボOGでは主人公がキョウスケ、ヒロインがエクセレンなのですが、2人ともフルネームはキョウスケ・ナンブにエクセレン・ブロウニング。
無限のフロンティアの主人公はハーケン・ブロウニングでヒロインはナンブ・カグヤ、性別が引っ繰り返ってますがここは同じ。
後ぶっちゃけ、キョウスケの専用機アルトアイゼンやエクセレンの専用機ヴァイスリッター、そしてスパロボOGでの量産型ロボットのゲシュペンストも登場します。
更にはスパロボOGにおいて、主人公たちの前に立ちはだかった敵である「アインスト」も出現します。
他にもスパロボOGをプレイした人ならば聞き覚えのある名前がそのまま登場し、プレイすればするほど「ああ、これはスパロボOGと並列世界なんだなぁ」と思ってくるのですよ。

ちなみに、このゲームの製作はモノリスソフトなので、他作品からのキャラが登場します。
具体的には「NAMCOxCAPCOM」の主人公、有栖零児(アリスレイジ)と小牟(シャオムゥ)、そして「Xenosaga」からKOS-MOSが登場します。
どっちもナムコですが、製作元繋がりですね。
タイミング的には零児と小牟は「NAMCOxCAPCOM」の後、KOS-MOSはTe-losに一度破壊されたと言っているからEP2の後くらいかな…?

≪ シ ス テ ム 面 に つ い て ≫
【移動画面の基本】
ゲーム中には幾つかの世界が登場し、プレイヤーはハーケンと共に各地を旅する事になります。
通常画面はオーソドックスな見下ろし型で、フィールド及びダンジョンでは敵とランダムエンカウントします。
町などに入ると、通常画面のような移動方法ではなく、町の施設一覧がウインドウ表示されるのでそこからカーソル選択して移動。
移動先で回復、買い物、もしくは重要人物との会話イベントをこなしていくわけですね。
各世界にはクロスゲートが1〜3つくらいあり、それぞれが別世界に繋がっています。
但し、ストーリーの都合上と言っては身も蓋もありませんが、クロスゲートは不安定な時期があったりで好きな時に行き来できるわけではありません。
ぶっちゃけ、基本的に一本道ですので目的に迷う事はほぼ無いでしょう。
ダンジョンも所々にスイッチ的な仕掛けがありますが、構造自体はいたって単純。
階層もそんなに深くはないので、非常にサクサク進みます。

しかしこのゲーム、重要なのは戦闘。
戦闘以外は殆どおまけと言っていいほど、戦闘が重要です。
戦闘の説明をする前に、隊列について軽く触れておきましょう。
ハーケン達は最大で8人(?)パーティとなり、4人ずつフロントとバックに編成します。
フロントが4人埋まらないとバックには編成出来ないので、バックを使えるのは5人以上になってからですね。
そして戦闘では主にフロントの4人が攻撃と防御を行う事になります。

【戦闘はアクション風】
戦闘は一応ターン制となっています。
行動は順番が来た時に決定する事が出来、敵味方全員の行動が終了したらターンが終了です。
ターン中の全体の行動順序は画面下に出ているので、これを元に作戦を立てましょう。

順番が訪れたキャラは攻撃、精神コマンド、技、アイテム、防御、逃走からコマンドを選択します。
ちなみに各キャラはHPの他にSPとCOMという数値を持っており、SPは精神コマンドと技の使用に必要です。
COMは行動力を表しており、100%が最大(アイテム等で最大値を一時的に上昇は可能)で、技とアイテムの使用で消費します。
精神コマンドとアイテムは、SPとCOMが許す限り一回の行動で何回でも使えるので、強敵との戦闘では重ね掛けや連続使用が基本です。
ここで分かり難いのは精神コマンドと技でしょうか。
精神コマンドはいわゆる魔法的な物で、仲間の回復や一時的な戦闘力上昇などの効果を得られるスキルです。
技は精神コマンドと違ってもっと直接的に敵にダメージを与えたりする事が可能なスキルです。

しかし、無駄遣い…特にCOMの無駄な消費には要注意ですよ。
なぜならCOMは「攻撃」に必要な数値だからです、これは通常攻撃の手順を踏まえて説明しましょう

各キャラはいくつかの攻撃技を持っており、それを任意に選んで5つのコンボを組み立てます。
勿論、同じ攻撃技を5つ並べても構いませんが、色々と試してみるのが一番でしょう。
ちなみにコンボは戦闘中でも組み替え可能です、理由は後述。
ターゲットを選択すると他のキャラは一旦下がり、画面上では一対一の状態になります。
この時、Aボタンを押す事でキャラはコンボを順番に繰り出すのです。
攻撃アクションによっては敵を大きく打ち上げたり、画面端に吹き飛ばしたり(そして画面端に当たって跳ね返ってくる)します。
だからボタンを押すタイミングを上手く計らないと空振りしてしまったりするわけですね。
また、敵によっては攻撃を受けて浮いた状態から着地する寸前などに「!」マークが出るのですが、この時に強制的に攻撃を中断させる強制回避を行う場合があります。
強制回避されると与えられるダメージが激減してしまうので、上手くコンボを繋いで隙を無くす事が重要なわけですね。
敵には重さの概念があり、高く浮かない、大きく吹き飛ばせない敵もいるので、敵に合わせてタイミングをずらす必要も出て来ます。
攻撃技には威力などの違いもありますが、上記の理由から威力よりもコンボをいかに繋げるか、という事に重点を置いた方がいいです。
一見使い辛い技でも、前後に他の技を挟んでフォローする事で使いやすくなる場合もありますよ。

はい、気付いた人もいると思いますが、これは「NAMCO x CAPCOM」の戦闘システムが基本になっていると思われます。

さて、この攻撃技は使用するのにCOMが必要です。
COMの消費は10程度の物から35近く必要になる物まで様々なので、COMを沢山消費するとコンボ数が減ってしまいます。
ちなみに残りCOMが50で、コンボ技のCOM消費が「10→15→30→10→15」の場合、3つ目の技が発動出来ないので2回攻撃して終了になります。
使用不可能な技は飛ばされるわけではないので要注意。
組み立てたコンボはメニューからシミュレーション戦闘が出来るので試してみるといいでしょう。
COMは順番が来ると一定量回復しますが、前ターンで使い過ぎていると100%まで回復しない事があるので、それを見越した戦略を立てるとスムーズに戦闘が出来ます。

【連続攻撃と支援攻撃と必殺技】
更に更に、攻撃中は連続攻撃と支援攻撃という物があります。
行動順序が味方で連続している場合、戦闘中に十字パッドの右を押す事で次のキャラと交代します。
5回攻撃してから交代してすぐに攻撃を割り込ませて、コンボ数を稼ぐ事が出来るわけですね。
更に、隊列にバックがいる時に十字パッドの左を押すと、バックの敵が支援攻撃をしてくれます。
これは攻撃中のキャラと同時攻撃になりますので、上手くやらないと無駄撃ちになりますが(笑
支援攻撃は各攻撃中のキャラで1ターンに発動可能回数が決まっています。
この連続攻撃、支援攻撃が絶大な効果を発揮するのは、敵のBLOCKを破るときです。
中盤以降の敵は最初ガードしており、ある程度攻撃してそれを破るまでは殆どダメージが通らず、浮きも吹き飛びもしません。
このBLOCKは着地すると復活してしまうので、1人ずつぶつ切りで攻撃をしていると毎回破る必要があって効率が悪いのです。
更にコンボはどうしても隙が出来る時があり、強制回避やBLOCKなどに阻まれる事もあるでしょう。
そんな時にタイミングを見て支援攻撃、連続攻撃をする事で隙を減らす事がとても有効になるのです。

戦闘をしているとフロンティアゲージ(Fゲージ)が上昇します。
これが100%になった時、攻撃中のキャラは必殺技を使う事が出来ます。
ゲージはパーティ共有で、100%になったら任意のキャラの攻撃まで待つのもアリですね。
必殺技は非常に威力がありますが、そこに支援攻撃や連続攻撃を絡める事は出来ません。
そして戦闘終了するとゲージは0%に戻ってしまうので、意外と溜めるのが大変ですね。

色々と戦闘はルールがありますが、序盤は適当にボタンを押していれば大丈夫です。
必要な事は少しずつわかっていって、実際にプレイすれば単純なので不安に思う点はありません。
この辺は中々親切でいいですね。

≪ プ レ イ し た 感 想 ≫
このゲーム、ボスが非常に強いです。
少しプレイすれば分かりますが、アイテムの使い惜しみはしてはいけません。
精神コマンドで回復(特に他者の回復)が可能なキャラは限られているので、回復が追い付かないのです。
そして更に、戦闘システムの関係でレベル上げが非常に面倒です。
このシステムは楽しい時は楽しいんだけど、早く先に進みたい時は非常に面倒なだけなんですよね。
幸いにして逃走の成功確率が無茶苦茶高いのですが。

ストーリーは可も無く不可も無く、なのですが演出に不満があります。
「ボスを倒したから最深部まで行ってしまえ」→「まだボスがいた!」という事が非常に多い。
予防策としてはボスを倒すたびに補給に戻る事なのですが、緊急脱出などのアイテムが無いのでダンジョンから出るのも面倒。
しかもいわゆる「近づいただけでイベント発生→そのまま戦闘」という物が多いので、一度ボスを倒したらせめて直前のセーブポイントへセーブに戻る習慣をつけましょう。

戦闘シーンなどは非常に軽快で、キャラの動きは勿論、戦闘中は全キャラが喋り捲るので中々楽しいです。
しかし、戦闘の紹介でも軽く触れた「BLOCK」の概念によって爽快感が薄れてしまっています。
強制回避もそうなのですが、終盤のボスは全て、雑魚は殆どがBLOCKと強制回避もちなので、かなり面倒臭いです。
これは敵をタフにするとかして、こっちの攻撃で敵はバンバン打ち上げたり吹き飛ばしたり出来た方が楽しいんですけどね。

技や必殺技の時はカットインが入るのですが、女性キャラは乳とか揺れ過ぎです。
特に神夜(元々、牛に例えられるほどの巨乳なのですが、終盤の技では揺れに左右から伸ばした腕を前に出した際に挟み込まれるとか)やKOS-MOS(必殺技ではU・TENERITASを使う為に首から出るパーツで胸元が完全に露に)はやり過ぎなくらいで、小牟はナムカプでは貧乳キャラだったのですが今作では揺れます。
乳が無いキャラは腰やら足やら見せ付けるわで、結局のところ敵も味方も女性キャラは何らかの形で「微エロ萌え」を強調してます。
後はハーケンが言動だけ見ればチャラいカウボーイだったりするせいか、非常に言い回しが鬱陶しいと思うかもしれません。
「とっても楽しかったです(神夜)」「オーケイ、エンジョイプリンセス(ハーケン)」のように「○○+キャラの呼称?」みたいな言い方が非常に多く、キャラの名前をちゃんと呼んでる場面を思い出せないくらい終始徹底されています。
筆者はその辺は楽しんでプレイしましたが、こういうの駄目な人って多いでしょうなぁ。

ストーリーは一応完結していましたが、零児・小牟・KOS-MOSについては最後投げたな、と(笑
少しだけでも最後に姿を見せていれば良かったのに(ハーケンとのやり取り有無は関係無く)
エンディングで「To Be Continued...?」と表示されていましたが、同一世界観での続編は難しいでしょう。
別のアプローチでシリーズ化してもいいんじゃないかと思うくらい、筆者はかなり楽しめた一本です。

更新日時 2008/07/09/13:57:25

幻霧ノ塔ト剣ノ掟
メーカー :  サクセス
ジャンル :  ダンジョンRPG
プラットフォーム :  NDS
ネタばれ感想 :  なし
筆者のプレイ時間 :  約30時間
クリア :  未クリア
≪ 基 本 事 項 ≫
筆者がDSをよくやるのは、やはり性能的にPSPで劣る反面、DSの機能を活用した少し懐かしい雰囲気のゲームが多いからです。
まさに「レゲー厨大喜び」って奴ですかね?

「幻霧ノ塔ト剣ノ掟」は、そんな筆者を大喜びさせたダンジョンRPGです。
同じダンジョンRPGとしては「世界樹の迷宮」があり、あちらはWizをよりライクな作りにした感じですよね。
でも「幻霧〜」はもう、まんまWizです。

ゲームは何と言うか、劇中劇と言った感じなんですよね。
カヤナーナ王国に伝わる物語「闇の剣の年代記」をゲーム化し、それをプレイしていると言う事になります。
プレイヤーは王国に聳え立つ「幻霧の塔」を冒険しに来た冒険者と言う設定でしょうか。
「闇の剣の年代記」ってのはエルリックシリーズ「黒の剣の年代記」から来ていると思われます。
ちなみにこのゲームのテキストは中々特徴的です、「世界樹」だと淡々と事実を述べた後に「〜するかどうかは、君の自由だ」みたいな、ナレーションが語りかけているような感じです。
「幻霧〜」だと光景描写などに物凄く力が入っていて、その辺が小説テイストといった感じですね。
絵柄は独特、何だろう…意外と見かける書き方なんだけど適切な言葉が思い浮かばないなぁ。
ちょっと濃い目で陰影が非常に濃く、ちょっとセピアっぽい色使いで全体的に雰囲気は暗めです、世界観には比較的あっていると思うのですけど。

あ、ちなみにぶっちゃけると本当に「Wiz(1〜3辺り)」なので、その辺が好きって人はこのレビューを見る必要は無いです。
パッケージを確認して、抵抗が無いならプレイするといいでしょう。

≪ シ ス テ ム 面 に つ い て ≫
【街は冒険の拠点】
街では商店、ギルド、宿屋へ行く事が出来ますが、ゲームを始めて最初にやる事はギルドでキャラクターメイキングです。
属性(秩序・中立・混沌)、名前と種族(人間、ドワーフ、ハーフリング、エルフ+隠し2種族)、そしてパラメータを決めます。
パラメータはステータスを1つずつランダムで決定していき、最後に「これでよろしいですか?」と確認されます。
種族によって初期パラメータの限界値があるようで、高めの数値を取りにくい物もありますが何度もチャレンジするといいでしょう。
決定されたパラメータによって、戦士、盗賊、司祭、魔術師の中から1つ職業を選択してキャラの作成は終了です。
各職業に最低限必要なパラメータ条件を満たしていないとなれず、場合によってはどの条件も満たせない場合もあります(その場合は振り直し)
ちなみのこのパラメータはレベルアップで上昇する数値ではなく、上昇にはかなりの労力と限界があります。
その中でもCH(魅力)は上げられず、最後まで変わらないというリアルなパラメータになっています。

ギルドではクエストを受領したり出来るのでストーリー的にも重要な場所ですが、もっと重要なものがあります。
このゲーム、戦闘で得られた経験点をこのギルドで振り分ける事でレベルが上昇します。
経験点は能力値上昇(パラメータをある程度上昇可能、かなり膨大な量の経験点が必要)の他、古代語解読などの補助技能の習得にも使います。
しかしメインは基本技能習得に費やされる事になるでしょう。
基本技能は戦士技能、盗賊技能、魔術師技能、司祭技能の事で、要するに職業の技能です。
盗賊ですが戦士技能を上げるといった事は勿論可能で、マルチスキル的な育て方をする事が基本となるでしょう。
基本技能はパラメータ条件を満たしていない職業は上げられません。
そしてキャラクターレベルは習得している基本技能の平均値で決まります。
戦士3、盗賊1の場合、キャラクターレベルは平均の2になり、最もレベルが高い技能の職業がステータス画面に表示されます。
人数が4人しかいないので、戦闘が出来るキャラ、古代語と神聖語が両方使えるキャラ、などある程度の器用さがメンバーに求められます。

魔術師が使う古代語魔法、司祭が使う神聖魔法はギルドで使用する魔法をセットする事で使えるようになります。
魔法は回数制で各レベルごとに最大使用回数は9回、基本技能のレベルに合わせて使えるレベル上限と回数が増えて行きます。
古代・神聖で共通してセット可能な魔法の数は決まっています。
例えば5個の場合、神聖語のレベル1を3つと、古代語のレベル1と2を1つずつ、と割と自由にセット可能です。
セットしている魔法の切り替えはギルドまで来れば幾らでも可能なので、色々試してみるといいでしょう。
ヒント:古代語の睡眠魔法が超重要、攻撃系や回復系の魔法よりも優先してセットするべし。

ダンジョン内でのキャンプでも可能ですが、隊列の変更も重要です。
並び方は勿論、先頭のキャラが狙われ易いのですが、体感上はそれよりも陣形が重要ですな。
陣形は「先頭1人が前衛」、「先頭2人が前衛」、「先頭3人が前衛」から選択出来ます。
前衛のキャラは狙われる確率が非常に高いので、魔術師や司祭は出来るだけ後衛に下げた方がいいですね。
但し後衛に下がると、弓や槍と言った武器でなければ通常攻撃が出来なくなります。

パーティは最大4人なので、4人作るといいですが面倒なら初期登録の4人を使うといいでしょう。
最低限の装備は最初からしているので、商店で必要な物があれば買い揃えておくといですね。
しかし、ショップの品揃えは最初はとても悪く、ストーリーが進んでも少ししか増えません。
プレイヤーが冒険で手に入れたアイテムを売却すると、それらが店頭へ並ぶようになるので、むしろそちらの方が重要かもしれませんね。
そんな装備品ですが、これがちょっと分かり難いです。
まず武器、具体的な攻撃力や前衛・後衛向きなどを判断する所がありません(もしかして筆者の見落とし?)。
店頭価格や入手時期、説明文などでプレイヤーが判断してみるしか無いみたいです。
防具も同様ですが、防具は実際に装備してアーマークラスを確認出来るのでまだマシでしょう。

装備品については注意しなければなりません、特に魔術師と司祭。
実はこのゲーム、どの職業でも全ての武具を装備可能です。
しかし魔術師と司祭は、合わない装備を身につけていると魔法が一切使えなくなってしまいます。
装備画面のアイコンでそれが確認出来るので、装備品には注意しましょう。
ちなみにこれはゲームが進んでクエストをクリアした後に得られる補助技能である程度解消出来ます。
例えば補助技能「SAMURAI」は戦士+魔術師の技能で習得出来るのですが、この補助技能をセットしている間は戦士系の装備をしている状態で古代語魔法が使えます。
この特殊技能と呼ばれているものは、ゲーム中盤辺りから習得出来るようになりますが、パラメータ条件なども若干厳しいようです。
でもこちらは4人なのに敵は9体x4パーティとかで襲い掛かって来る事もあるので、個々が様々な場面に対応出来る事も重要なのですよ。

宿屋では宿泊と食事が出来ます。
宿泊は安価で魔法だけ回復、そこそこの値段でHPと魔法が回復、高額ですがHP、魔法に加えて状態異常も回復の3グレードあります。
町外れからは冒険の舞台である幻霧の塔へいく事が出来、蘇生や状態回復には欠かせない秩序の神殿、混沌の神殿もあります。
あ、ちなみにWizにあった蘇生に失敗→灰になる→ロストする、はありませんのでご安心を。

【塔は危険が一杯すぎる!】
幻霧の塔では3Dダンジョンで、アレンジモードとオリジナルモードの2種類で表示が出来ます。
オリジナルモードはもうほんと、初期Wizを髣髴とさせる画面になりますが、お好みで設定しておけばいいでしょう。
幻霧の塔は7階層+地下1階層となっており、スタートは1階から開始し、基本的にひたすら上の階へ進む事を目指して探索すれば良いです。
地図はオートマッピングですが、困った事に現在位置と向きはマップには表示されません。
アイテムのコンパスを使うと座標で現在位置が、魔術師のレベル1魔法を使えばマップ上に自分の位置と向きが表示されます。
いずれの場合も使った直後しか位置を確認出来ないので、常に地図を見ながら現在位置と探索範囲を確認して行く必要があります。
大丈夫、冒険しているうちに各上階層への道は記憶出来るから(何度も行き来する事になるからね…)

探索中はキャンプモードとは別に「目の前を調べる」と言うコマンド(Xボタン)があります。
これによって一見何の変敵も無い壁が隠し扉だったり、怪しい部分を調べたり出来ます。
ちゃんと向いてる方角を調べているらしく、とある場所では南向きと西向きで異なるメッセージ、異なる重要アイテムが手に入る場面があります。
各場所を調べなければならないわけではなく、ちゃんと何かがあって怪しい場所は到達するとテキストでその事を教えてくれます。
隠し扉に関しては、このゲームはマップは隙間無く全て埋まりますので、逆に探索し尽くしたのに埋まらない場所の周囲に隠し扉があるというわけです。
勿論、本当に隠し扉などなく、上階などから回り込んでくる事になる場所もあるのですが…。
そんなわけで、このゲームは各階の行き来が結構激しいゲームです。
特に2階の謎解きに1階へ頻繁に足を向けるなど、探索中の階と1階層下なんかの行き来が激しいですね。
ヒントも露骨にあるわけではなく、探索中に見つけた事を記憶しておいて、後に行き詰った時に「そういえばあそこにあった物が関係しているのかも…」といった具合にプレイヤーが自分で解法を見つけ出す事を求められます。
そんなわけで謎解き的な意味でも難易度は結構高いでしょう。

ダンジョン探索中にランダム、或いは特定の扉を通過すると敵にエンカウントします。
(固定敵の存在もWizと同様でルームガーダーとか呼ばれてましたっけ?)
戦闘はコマンド先行入力のターン制、こちらと同様に敵も前衛・後衛があるので敵が2グループ以上現れた場合は後衛にも注意しましょう。
コマンドは基本的な物だけですが、装備している武器によっては通常攻撃から更に「突撃する」などの特殊コマンドが選択可能です。
これは命中率は落ちるがより強力な攻撃をしたり、威力を落としてグループ単位で攻撃するための行動です。
多分、これは魔術師のようにグループ単位での攻撃が得意ではない戦士系への救済措置のようなものではないかと思うのですが、如何せん使い勝手が悪くて殆ど使用しないという…。
魔法も呪文の唱え方を選ぶ事が出来、とにかく素早く唱えるか、時間がかかっても確実に唱えるか選べます。
と言うのもこのゲーム「呪文が失敗」と言うイレギュラー要素があるんですよ。
失敗だけならともかく、暴発して大ダメージとかされると即死する事もあります。
魔法やブレスは前衛・後衛関係無いので、敵の後衛にも注意を払いましょう。
遭遇直後は敵の正体が分からないので抽象的な呼称が表示されていますが、姿で区別は充分可能です。
何度も戦っている内に気をつけなければいけない敵を経験として覚えるでしょう。

≪ プ レ イ し た 感 想 ≫
和製ダンジョンRPGにしては相当骨太と言うか、難易度の高いゲームです。
インターフェース周りの不親切さはそれ以前の問題なのですが、ゲームバランス的に久々にユーザを突き放した感じがしますね。
「世界樹の迷宮」のようにただ隅々まで歩き回ればクリア出来るわけではなく、そこで発見した謎に対する回答をプレイヤーが見つける要素。
この辺のプレイヤー任せな所が、幻霧の塔内部に広がる謎と世界観にマッチしていて面白いと思います。
BGMも妙に力が入っている印象があるのに戦闘シーンは特にエフェクトがあるわけでもなくシンプルです(「ZAAAP!」と言う擬音とフラッシュのみ)
個人的には大好きなのですが、後半の敵が非常に厄介(えげつない特殊攻撃満載)で1度の判断ミスでパーティが壊滅寸前になる。
アイテムのソートが無い為、アイテム使用場面で非常に雑然としていて選びにくい(せめてアイテム種別ごとに切り替えられれば…)
実は数箇所、バグがあり(3人以下で探索時、全体魔法攻撃を重ねがけ時など)、その関係で完全に詰む事があります。
軽く引かれそうなゲームの雰囲気もあって、中々お勧めし辛いのが難しいですな…。

これを書いた時点でプレイ中で、もう終盤なのですが敵が強くて詰んでいます。
何しろ即死攻撃「クリティカル」を繰り出す忍者系の敵がわんさか出現してねぇ…。
ここまできたので頑張ってクリアしたいとは思っていますよ。

更新日時 2008/07/09/09:16:45

DS山村美沙サスペンス
メーカー :  テクモ
ジャンル :  AVG
プラットフォーム :  NDS
ネタばれ感想 :  なし
筆者のプレイ時間 :  約10時間
クリア :  クリア済
≪ 基 本 事 項 ≫
以前出た「DS西村京太郎サスペンス」の続編と言っていいのかな…要するにあのシリーズ第二弾。
今回は山村美沙の執筆している京都を舞台にした作品から舞妓の小菊、ジャーナリストのキャサリン、葬儀屋の明子がそれぞれ主人公となる3つのシナリオが収録されています。
DS西村京太郎ではオリジナル主人公でしたが、今回は原作あり主人公というわけですね。

≪ シ ス テ ム 面 に つ い て ≫
【操作の基本はタッチして話を聞いたり調べたり】
ゲームは画面上を直接タッチする事で、タッチした場所を調べたり人物と会話をする事で展開するアドベンチャーです。
3人の主人公は好きなキャラからプレイする事が出来、シナリオをクリアするごとにスタッフロールが流れます(スキップ可能なのは良いね)
3つ全部クリアする事で何か特典がある様子はありませんでした。
この辺のインターフェースは全て「DS西村京太郎サスペンス」で培ったものを殆ど丸々流用していますが、プレイ中は画面上部に主人公の考えている事(=当面の目的)が表示されています。

調査を続けて行くうちに様々な証拠が手に入り、事件は徐々に入り組んで行きます。
特に複雑な人物関係は相関図として確認する事が出来、登場人物が相手にどんな感情を抱いているかなどを確認可能です。
この相関図が完成した時が、事件が解決する時となります。
また、作中では様々な専門用語が登場し、京都という土地に関わる物も多くあります。
最低限の用語は説明をして貰えますが、それ以外は用語辞典を確認する事でより細かい説明を見る事が出来ます。

【推理パートで真実を見つけ出しましょう】
物語が進展すると合間合間で、主人公の恋人であるパートナーと事件の推理をする事になります。
推理パートではパートナーからの事件に関する質問に対する解答を、それまでに手に入れた証拠から選択して選ぶ事で進行します。
間違った証拠を選んでも特にペナルティは無く、改めて証拠を選びなおす事になるだけです。
物語のクライマックスでは、全ての真実を暴き出す為に主人公は真犯人と直接対決する事になります。
この時もパートナーとの推理パートと全く同じルールですが、正しい証拠を選んだ時のカットインやBGMがいわゆる「ボス戦仕様」になります。
…「DS西村京太郎サスペンス」でも思ったのですが、非常に難易度が低いというか、無いです。
普段の推理パートはともかく、真犯人との対決時は間違った証拠を選んだらペナルティを課すべきです。
誰でも解けるようにするのは重要ですが、これは幾らなんでも温すぎだろうと。

【おまけはちょっといまいち…】
本編以外では山村美沙作品や京都に関わるクイズを解いていくスタンプラリーなどのおまけがあります。
ただ、個人的には「DS西村京太郎サスペンス」におけるWest Villegeみたいなショートストーリーの推理ミニゲームが欲しかったなぁ。
名前もそのまま、Mt.Villegeとかでよかったじゃん(ぉ

≪ プ レ イ し た 感 想 ≫
前作同様「自分が2時間サスペンスドラマの主人公になった」ような雰囲気は非常に面白く、物語は中々楽しめました。
しかしゲームとしては「DS西村京太郎サスペンス」に大きく劣っていると言わざるを得ません。
何よりもまず、推理パートが完全に「一覧から証拠を選ぶ」のみになっており、「DS西村京太郎サスペンス」にあった時刻表トリックのようなパズル的な部分が一切ありません。
また、調査においても「一通り調べて話を聞いたら、次の場所へ移動」という方式ではありますが、移動先が固定となっています。
移動可能なタイミングになると画面下部に「●●へ移動」と表示されるのですが、イコール「もうここでやる事はない」という事です。
移動先を自由に選ぶわけでもなく、まだ調べるべき事が残っているかどうかも考える必要は無く、淡々とボタンを押していくだけになっています。
これが本当に不満、ゲームとしての体裁を保つぎりぎりですよ、どうしたテクモ?

内容としては山村美沙の作風による部分が大きいのですが、ラストの真犯人との対決も盛り上がり不足。
って言うのも「真犯人にも犯罪を犯さざる理由があって、その点については大いに同情すべき余地がある」という基本スタンスがあるので、真犯人を追い詰める時のカタルシスに欠けるんですよね。
そういう意味ではキャサリン編の真犯人は良かった、完全に私利私欲で犯罪を犯しているので容赦なく叩きのめしてやれると言いますか。

一番不満だったのが主人公を3人にした事。
しかも3人が主人公のシナリオそれぞれ1本のみ、つまり主人公になるキャラの押しが弱いんですな。
まぁ、今作の主人公は外観などの特徴を覗けば思考回路の活動方針とかは全く同じで、「DS西村京太郎」の「新 一新」のように抜けた所がある、などは無かったりするのでどれも大差ないのですが。
出来ればどれか1人に主人公を絞って、連作のように3つのシナリオを用意した方が面白かったと思うんだよなぁ。
あと相変わらず、シナリオの狂言回し的な役回りになるマスコットキャラ「美沙ちゃん」は邪魔。
これはもう完全に前作「DS西村京太郎」の「京太郎くん」でやっちまった以上、やらざるを得ない悪しき風潮になってる気がする。

シナリオは1つ2時間もあれば充分終わるでしょう。
今回のは正直言っていまいち。
でもこのシリーズは大好きなのでもっとやって欲しい。

更新日時 2008/07/09/09:18:14

ヘラクレスの栄光 〜魂の証明〜
メーカー :  パオン
ジャンル :  RPG
プラットフォーム :  NDS
ネタばれ感想 :  なし
筆者のプレイ時間 :  約30時間
クリア :  クリア済
≪ 基 本 事 項 ≫
近年まれに見る正統派なRPG、久々に「日本の新作RPG」をプレイしている気がしましたな。
ストーリーはかの名作「ヘラクレスの栄光III」のシナリオを手掛けた
スタッフが再び筆を取っており、随所に現れる雰囲気はヘラクレスIIIを髣髴とさせます。
今作の主人公もまた不死で記憶を失っており、プレイヤーは主人公たちを操作して
神々の住む地といわれるオリンポスへ向かい、自分自身が何者なのかを解き明かす旅に出ます。
最後にも言いますけど、久々に「RPGをした!」って感じで非常に楽しめましたよ!

≪ シ ス テ ム 面 に つ い て ≫
【ゲーム画面】
ゲーム画面はオーソドックスな見下ろし方の3Dで、エリアによって視点を回転出来たりします。
街中では建物の入り口に近づくと自動で入り口がよく見える角度に回転するようになっていますが
これは変更可能なので各人好みで設定しておくといいでしょう。
ゲームの進行は基本的に一本道で別の地域へ移動すると前の地域へ戻る事は出来ません。
この関係で、その店でしか購入出来ない装備品などを取り逃す事が起こりがちです。

【魔法とスキル】
主人公たちはそれぞれ「魔法」と「スキル」が使えます。
これらは基本的に使い方は同じなのですが、習得する方法が若干違います。
魔法は各地域にある神殿で神像に、スキルは街にある神像で祈る事で「火種」が心に宿ります。
その状態で戦闘を繰り返してレベルが上がると魔法やスキルが習得出来るわけですね。
これも前述の通り、ぼんやりしていると取り逃すので注意しましょう。
親切な事に、新たな地域へ行く時には必ず「これから〜へ旅立ちます、準備はいいですか?」と確認してくれるのが嬉しいですね。
→以降の街でも神像に祈れば覚えそこなった魔法・スキルはきちんと補完してくれるようです。

魔法やスキルは前述以外にも、装備によって一時的に使えるようになります。
装備品の大半には様々な魔法やスキルが合計3つまで宿っており、装備している間はそれらを使う事が可能です。
これによって、単純に性能だけで装備を確定しない方が良い場合が多々あるでしょう。
装備は普通の武器、防具の他にサブ装備、アクセサリとポーチがあります。
サブ装備にはもうひとつの武器、または盾を装備します。
但し、通常攻撃はメイン装備で行い、一部スキルの使用可能・不可能などにサブ装備は影響します。
例えば主人公の場合、槍か盾をサブ装備に設定でき、槍を装備している時だけ槍を使うスキルが使用可能になります。
更に、槍の攻撃力が通常攻撃の攻撃力に上乗せされるので、攻撃特化は槍、守り特化は盾などの切り替えが可能です。
ポーチには基本的には消費アイテムを装備し、それらは戦闘中に特定条件化で自動で使用されます。
薬草などはHPが残り少ないとターン終了時に自動使用してくれるので、非常に便利です。

これらの装備はショップ購入や宝箱の他、様々な方法で手に入れた素材で所持している装備を練成したり、錬金したりする事でも新しい物が入手可能です。
特に強力な装備はショップ購入では限界があるので、練成や錬金は積極的に行っていきましょう。
また、殆どの装備には秘められたスキルが存在し、ショップでそれを覚醒させる事で秘められたスキルが使用可能になったりもします。
…これに関する不満は、序盤で購入した装備が思わぬ強力スキルを秘めていたりするのですが、前述の通り基本的に戻れない仕様の為、取りこぼしが非常に発生しやすい事です。
特に最初の街で一見、役にたたなそうなアクセサリがゲームの難易度を大幅に下げるスキルを秘めていると知った時は思わずやり直しましたよ(笑

【戦闘:基本行動と魔法・スキル強化】
プレイヤーは「街→ダンジョン→街→ダンジョン…」の繰り返しで旅をします。
街中やダンジョンに比べて、フィールドの移動速度が若干遅いのですが、
フィールドは広くないのでそれほどストレスになる事は無いかと思います。
フィールドやダンジョンでは敵がランダムエンカウントで出現し、遭遇すると勿論戦闘になります。

戦闘はコマンド先行入力のターン性。
味方キャラの行動順にコマンドを入力するので、ある程度連携のタイミングは取り易いでしょう。
味方・敵は両方とも前衛と後衛の概念があり、通常攻撃は「前衛から前衛」でなければ届きません。
サブ装備に弓を装備しているキャラならば通常攻撃で「後衛から前・後衛」、スキルの弓攻撃で「前衛から後衛」が攻撃可能です。
弓が使えないキャラが後衛から攻撃、または前衛から後衛へ攻撃する場合は魔法かスキルを使うしかありません。

魔法はMPとエーテルという物を消費して使用します。
エーテルは火・水・地・風・闇の5種類があり、使用する魔法は関連属性のエーテルを消費します。
これらエーテルは毎ターン闇以外が上昇し、闇は他属性の魔法を使うと上昇します。
また、闇属性の魔法を使うと他のエーテルが上昇する場合もあります。
勿論、複数のエーテルが減少・上昇する場合もあります。

(例)
・火魔法「バーン」:火エーテル減少、闇エーテル上昇
・闇魔法「メガロ」:闇エーテル減少、火エーテル上昇

エーテルが不足していても魔法は使えますが、その場合「リバースダメージ」を食らいます。
リバースダメージは大概、即死クラスのダメージが来るので要注意です。
更に、このエーテルは敵が魔法を使用した場合も変動するので、こちらが魔法を使う前に敵にエーテルを使い尽くされてしまう場合もあります。
それを利用して敵のリバースダメージを誘発する事も可能です。
ま、こちらのリバースダメージにさえ気をつけていれば問題はありません。

これらの魔法やスキルは、敵に攻撃するものに限ってタッチペン操作による強化が可能です。
魔法やスキルの発動モーション中に、画面下の「おまかせ/タッチペン」でタッチペンを選択すると強化が可能です。
「おまかせ」または一定時間(数秒)放置すると自動でおまかせ状態で発動します。
タッチペンの強化は、画面上に表示される魔方陣を連続タッチする、番号が振られたエーテルを、同じ番号が振られた炉に放り込む等、結構種類があります。
強化方法は魔法の種類ごとに大まかに決まっており、それらは魔法やスキルを覚える神像の側にいる妖精から教えて貰えます。
このどの妖精も現在覚えられる強化方法を全て教えてくれる為、強化方法は取りこぼしを気にする必要がありません。
筆者がこの強化方法で評価したいのは、威力的には「おまかせ」で全く問題がない事です。
強化する事で威力が上昇して戦闘が有利になるが、強化しなくてもゲームバランス的に弊害はないという事です。

【戦闘:オーバーキル】
更に戦闘では「オーバーキル」と言う重要な要素があります。
その前にまず知っておかなければならない事は、魔法やスキルはMPの消費がかなり激しい事。
そして主人公と同様、敵にも不死(ターン終了時に復活する)がいる事です。
不死の敵に勝利するには、全ての敵を同一ターンで戦闘不能にするか、オーバーキルをするしかありません。
敵は戦闘不能になると、不死でなくともその死体がターン中は残ります。
そして、前もってその敵をターゲットにしていた場合、キャラは敵の死体に追撃をするのです。
死体に蓄積したダメージが一定量(おそらく最大HPの半分〜全部)に達すると、オーバーキルとなって敵の死体はエーテル化します。
エーテルはオーバーキルしたキャラが受け取り、MPを回復させる事が出来ます、更に不死の敵はこうなると復活しません。
このオーバーキル、戦術上で非常に大きな要素ではあるのですが、最近のRPGによくある「ターゲットしていた敵が先にやられたら次のターゲットに自動で移る」と言うのが出ません。
正確にはオーバーキルまでいってようやく自動でターゲットが切り替わるのです。
敵が沢山いるときは「主人公の一撃でこいつは倒せるから、他のキャラはこっちを狙って…」と考えなければ効率が悪くなる場合もありますね。

≪ プ レ イ し た 感 想 ≫
そんなヘラクレスの栄光ですが…いや、これは面白かった!
久しぶりにシナリオの完成度に隙が少なくて、後半の伏線の回収具合とミスリードの誘導は中々ではないでしょうか。
ストーリー展開は終盤が結構シビアで、死んで欲しくない人が死んでしまったのが凄く悲しかったり。
衝撃の事実をあっさりと終わらせたせいで逆に「こんな結末でいいのかよ!?」と思わせたり…。
少しだけ残念だったのは、心躍るような燃え展開がラストぐらいしか無かった事ですね。
少しずつシナリオの深みが増していく所を楽しむと言う意味でも、ヘラクレスIIIに近い所があると思います。

また、戦闘シーンはDSとしては相当力が入っています。
3Dの戦闘フィールドをキャラクターがスムーズに動きます。
目標の眼前まで跳び、振り上げた剣を叩き付けるように振り下ろす、敵を倒した後で所定の位置に停止する寸前に踵でブレーキを掛けるといった細かい芸の他、
魔法で放った炎が上空で巨大な火球となって敵に降り注ぐ、剣に全てのエーテルを集中させて必殺の一撃として打ち込む等、魔法やスキルのエフェクトは相当力が入っています。
その反面、全体的に戦闘がもっさりとした印象も受けるでしょう、魔法のエフェクトはショートカット出来ますけど、それでも少々エフェクトが長い気もしますが。

操作性については、基本的に「Aボタン=Yes、Bボタン=No」で「Yes/No」をカーソルで選択する場面がありません。
セーブ直後「終了しますか?」と聞いてくるのでAボタンを連打していると終了してしまったりと、慣れない内は戸惑うかもしれませんね。
意外とタッチペンでの移動も悪くない感じがしましたが、基本キー操作の方がやっぱりいいのではないでしょうか。
戦闘もオートでAIの行動指針を決められたり、直前のコマンド記憶の設定を記憶しない、戦闘中だけ記憶、ゲームを終了するまで記憶の3種類から選べるのも中々。
あとはアイテムの所持制限が少なかったなぁ、練成とかスキル覚醒の都合で同一武器でも1種類としてカウントしない仕様なのですが、それで200種類までしか持てないのはきつい。
それならそれで、せめてアイテム預かり所みたいのが欲しかった…レアアイテムを全部所持してクリアしたかったのに!

最近のRPGってのは3Dの技術が向上したお陰で表現力が増したのはいいですが、色々と情報量が増えすぎてプレイしていて疲れる事が多いです。
たまにこんなインターフェースがシンプル(悪い言い方をすれば少々古臭い)なRPGをプレイすると、筆者のような人間はとても落ち着きます(笑
そんなRPGをやりたい人、そしてストーリーをじっくり楽しめるRPGをやりたい人には超お勧め。
しかも2週目はイベントが若干変化すると言う話ですよ!
いやもう、個人的に大ハマリなのでベタ褒めですが、こんな感じで。

更新日時 2008/07/09/09:19:26

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