1000年先の未来
人類は天空にいた。宇宙という世界に活路を見出して、自由な場所で生きている。どこまでも広い天空で、本当の自由を手に入れた。人間の能力は進み限りのない頭脳の進化を知ったのである。BC3000年は宇宙に出て活動する歴史の幕開けだ。
第二の頭脳と言われるスーパーコンピューターが驚くべき力を発揮している。自身で考えて結果を出し、感情も表現できる。3次元の空間を理解する能力を持ったのである。
天空を移動するときには、第二の頭脳なくしては行動できないのである。どの星も微妙な動きをしている。地球の所属する銀河系も渦巻き状にゆっくりとではあるが回転をしている。中心までの距離は48万光年で4000億個以上も星がある。
居住するターニングポイントはできるだけ静止した状態を保持しているのだが、それがかえって位置を狂わせてしまうのである。どの星軍に属するかを明確にしなければ空間そのものの迷路にはまってしまうのだ。
この天空は時間が延びていて、人間はときを忘れてしまうことがある。歳を取らないのである。気がつくと100年過ぎていることもある。人間の寿命は細胞の活力で決まる。全身の細胞はエネルギーを産生するミトコンドリアの働きが衰えてくると寿命は終わる。ATPを作る機能にはいろいろあるが、総合的な活力を失うと死に直面する。それまでは元気に動いている。ゆっくりと老いてゆくのではなく急に活力は失われてしまうのだ。細胞の元気な人は長い間生きて活動できるが個人差はどうしても人間の特徴としてあらわれてくる。
天空では居住する場所で時間を計るリズムが違っている。太陽系の場合は惑星の運動でソレゾレの時間を刻む。9個の星の時間の単位は、その星の運動リズムによって差がでる。これらのときを計るのはスパコンの役目だ。緻密な計算がされて星の時間リズムを導き出し、共通する宇宙時間を設定している。時間のズレをスパコンで修正するのである。宇宙に同化していることで人間にどのような環境変化がおこるのかを生理学的な立場で研究は続けられている。物理的あるいは化学的な身体の変化はとても大事な研究になる。環境に適応する特徴を持つ生物の細胞は自力で学習することがある。環境に最適な構造をDNAそのものが学習する。
わずか1000年であっても宇宙の環境を生きることで最適な肉体を構築しようとするのが細胞のはたらきなのだ。人間の意志や感情あるいは想念などで肉体を変えることはできないが、空間に適応する体内の性質は人体の基本的素子が中心になって環境を学習してゆく。もし、宇宙という環境に最適な肉体を学んだ素子が肉体に変化を及ぼすとしたらどのようなことが考えられるだろうか。
人体の内部構造ではっきりと変化がおこりそうなのは循環器系と神経系それと内分泌系ではないか。これらの組織は地球という条件にあった仕組みになっている。血液の流れやポンプ作用などがそうである。血圧を保ち、ガス交換をして栄養を全体に送る運動が宇宙では脳に集中するために他の臓器の働きにどう影響するのか。血液の成分のタンパクが変わるのではないか。血小板にも変化がおこらないか。リンパの流れが弱くなることも考えられる。
内分泌系ではホルモンの働きに変化がおきる。頭脳の運動感覚やタイセイ感覚が変化していく。大脳のキノウキョクザイが影響してくるだろう。特に反射系などは影響を受ける。環境を学んだ細胞が中心になる核の染色体に伝達されて遺伝子の組み換えがおこり、46個ある染色体に変化がおこらないとは言えない。細胞の減数分裂で変化がおこることはないだろうか。このレベルでの細胞の変化は、人類の祖先が猿人から現代人に代わったようなものかも知れない。
地球だけの人間の進化はそれで良かったが、この時代の特徴は宇宙という別の世界の環境が相手なのだから人類の進化は大きく変わるだろう。
さらに未来を生きていくと人間の子孫に身体的な機能などに変化が出る可能性はあってもおかしくはない。
BC2000年から1000年の間にも人類の内面には変化がおきていた。どこかと言うと、頭脳のゼントウゼンヤとヘンエンケイやシショウカブあるいはショウノウやノウカンなど。心という知能の領域である。繊維間の連合あるいはコウレンやトウシャという細胞の連絡網が緻密にからみあい、より複雑なニューロンを形勢する。
あらゆる事物を学習する知恵が心という感情の世界を爆発的に拡張していく。
BC2000年の人類と3000年の人類ではおおよそ考え方に大きな違いを示す。複雑な感情を持っていてまた、その感情を分析する能力も備えているのである。感情をコントロールする能力が発達するのである。
BC3000年の人類は宇宙という空間で精神を安定させて感情を一定にしていなければならない。どうしてかと言うと、宇宙船が生活の空間だからである。宇宙では活動するようになったが、人体のいる空間はカプセルに限定されるために、狭い場所で長時間いるのは精神的ストレスを誘発しかねない。だが、空間にいて天空を実感していると気持ちがおおらかになり、とても開放されて心がなごむのである。
天空は物質の動きに制限というものがない。いくらでも早く動くことができて、即座に停止することも可能である。眼の見えている範囲は非常に狭い部分である。レーダーや光による空間認識が重要になってくる。はるか数百万キロメートル先の物体でもわずか数秒で接近するようなことも現実なところだ。常に数千万キロメートル先まで監視していなければならない。わずか10センチのものでも質量が巨大であれば大きなダメージを受けてしまう。
ステーションが3000万キロメートル離れたところに点在していても光の速さで100秒で届く。もしステーションに接近する彗星があると、3000万キロ離れた場所であってもわずか数分で直撃を受けることがある。30万キロのところまで接近したとして、そこで彗星を破壊させようとしてもわずか数秒しかないのだ。攻撃して破壊するには100万キロは離れていたい。でないと破壊したときのカケラでさえ脅威となる。接近する彗星を破壊するのではなく方向を変えることが望ましいことになる。
なぜならば衝突のエネルギーのパワーで衝撃波の影響を受けることになりかねないからである。どこから彗星が接近するのかわからないので360度どこからでも確認できる光による監視システムがある。
この監視システムはステーションが点在する最も外側からバリアとなって周囲1000万キロに常時波長を出している。静止衛星を光でつないで網目状に複雑にからみ合って点在するステーションを包むように防御している。
ステーション間は離れていて黙認できないので防衛監視塔の大型スクリーンに縮小版全体像が映像になっている。縦10メートルで横15メートルのスクリーンに投影されている。常に距離を修正してスパコンが表示している。どのような角度からでも点在するステーションをすべて表示できる。
宇宙空間応用力学は非常に複雑で高度な学問である。配列整数の桁は誤差をなくすために気の遠くなる数列が並んでいる。
3000万キロ離れたステーションで太陽系の星を地図にするのだが、一群の宇宙地図は360年前に完成されたが微妙な誤差があるために修正は続けられていて、完璧な太陽系地図ができるのはまだ100年は先になるのではないだろうか。9個の惑星はどれも時速10万キロ以上で回転運動をして秒単位の位置を測定しなければ地図はできない。今までのデータを分析して将来の動きをカレンダーにする。やっと60年後までの予測カレンダーができたところである。さらに先のカレンダーを作り続けなければならない。宇宙地図は4次元化で構成されている。どの角度からでも位置がわかるように設計されている。地図はモニターに立体的に現れるようになっている。平面化された3次元では地図として役には立たないのである。太陽系の惑星は秒単位でそれぞれが動く。その位置を常に把握しておかなければならない。地図の中の物体は常に動いているのである。物体の場所を予測できるような地図になっている。秒単位で動く星を測定して地図にしようとするのは高度な頭脳がなければ計測はできない。どの星も直線運動はしていないのである。微妙ではあるが円運動をしている。それも非常に複雑な動きなのである。速度が変化するのは衝突あるいは別の引力か磁場の影響で起こるが基本的には同一速度が原則だ。もし単独で速度を変えている物体があるとしたならば意思を持って動いている物体と判断される。速度を自由に変えることは必要な逆作用を意識的にエネルギーでコントロールしなければ変えられない。
宇宙で速度を変えながら方角を変えて進む物体は宇宙船以外にはありえない。星でそのような動きをしているものがあったとしたら生物反応が考えられる。意思を持って行動していることになる。
わずかな年数で宇宙を知ろうとしても、宇宙の特徴をつかむことはできないものだ。この真空宇宙が星を誕生させるというのだから不思議ではないか。星が生まれるまでには数十億年かかるし、それを記録し続けることは今のところはできない。どうしても現れている状態を観測したり分析したりして現実に最も近い物理現象を導き出すのである。BC2000年の時代に宇宙を目指して1000年が過ぎた。今は宇宙のいたるところにステーションが建設されて居住するようになった。これらのステーションは宇宙資源を利用するためのものである。どんな星にも資源は豊かにあるのだ。地球にはない新しい素材を見つけるのである。今では金属分子も次々に発見されている。核融合を物理的に起こすのはわけのないことだ。地球でライターに火を付けるのと変わらないくらい簡単にできる。10センチぐらいの鉄のボールの中を空洞にして水素原子を注入する。限界点を越えてさらに圧縮すると原子は高熱で動く。ボールの中の原子は非常に早く運動をはじめ、原子同士がぶつかりながら爆発を繰り返すのである。鉄の部分が1800度で溶解してしまうが原子はさらに激しくぶつかり火の玉となって燃える。大きさが10センチ程度なのであまり長くは燃焼できないが熱は2万度ぐらいにはなるようだ。エネルギーの力としては弱いものだが数百年は燃焼を続けている。結局は活動を終えて岩石になる。わずか数ミリの小さな鉄である。ボールに使用された鉄はもっと多いのだが、核融合で原子分解してしまった。熱を作るには核を反応させて得るのである。
太陽系の円運動をしている惑星から垂直方向に3000万キロ離れた場所に100を越すステーションができている。どれも静止しているが自転はしている。公転運動をしていないというものだ。居住できるステーションをテントと簡略して呼んでいる。テントで使用するすべてのエネルギーは核燃焼で得ている。空気や水は彗星を利用し2000万キロ離れたところにある静止した彗星から調達できる。空気の成分を含んでいて溶かすと水になり、必要なだけを溶かして使うのである。
人類は適温でのみ生きられる。天空はマイナス200度で一定している場所なので、常に熱量を保つ工夫がされている。1000年前に宇宙活動をはじめたときから熱エネルギーを産生するために核融合でエネルギーを作り続けている。熱を作るにはこの方法がよいのである。
地球では考えられない物理現象がこの宇宙では当然の現象である。地球では空気という物質で反応して化学変化が起こる。金属も空気と反応して酸化されて、強度や粘性が減少してしまう。金属だけではない。どのような物質も空気と影響をして変化する。
天空の宇宙では純粋そのものである。金属を純粋な元素で固めることが簡単にできる。純度が100パーセントで形を作ることもできる。不純物のない金属が加工できる。電子部品の伝導率が100パーセントで電気エネルギーを消耗させずに使える。電気抵抗のない金属が作れるために、エネルギーを最大限に応用して無駄な消費がないのである。
宇宙の環境を効果的に利用できるようになり、あらゆるものが合理的に活用できる。
抵抗のない空間が思いのほか不便なのは、互いの重量を測る方法である。形や大きさで判断することができないので、対比して違いを知るには空間ではわからないのである。たとえ1センチ四方の物体があったとしても密度のある物体であれば動かせないのである。油断してわずか5ミリ四方のものでも密度が高いとそのものを動かすことは容易にできない。
そこで開発されたのが密度の高い金属の生産である。純粋な鉄を圧縮して100万倍の密度の金属にする技術だ。大きさが同じで密度の違う鉄を作るのだ。このような物体は移動させるのが困難になる。
1センチのサイコロで考えてみよう。重量で1キログラムのものと、その100万倍の密度のあるサイコロとでは見分けがつかない。推進力で測ることができる。1キログラムのサイコロの100万倍のエネルギーを使わないと移動させることはできない。動かせたとしても、静止させるためには100万倍のエネルギーを使って静止させねばならないことになる。利用を間違えると非常に危険な物体にもなるのである。たとえ自足1キロで動いたとして、宇宙船と接触すると簡単に貫通してしまいさらに動き続ける。もし同じ質量の物体に衝突したとしたらどうなるだろうか。衝突のときに発生するエネルギーはおおよそ物体の質量1000トンの0,3グラムの34乗倍になることになる。衝突の場合は双方のエネルギーが合体するので威力は膨らむ。天空では物体のエネルギーがゼロの状態であっても形で残っているだけで外部の作用で衝突や移動することでエネルギーは作られる。宇宙で動くのはエネルギーを意味するのである。星の磁場あるいは磁力線に反応して移動速度が増えることもある。遠心力が働いて加速されることはしばしばある。サイコロを考えたときに、ふたつの違う質量を同じ速度にしようとすると、1キログラムのサイコロを時速1キロでうごかすとしたならば1のエネルギーが必要だ。質量100万キロのサイコロの場合は1キロの100万倍のエネルギーがないと時速1キロで動かすことはできない。移動のための推進力は大きければ良いとは言えない。
できるだけ軽量であることはエネルギーを使わないためにも重要なことになる。軽くて丈夫な金属を開発するのは未来においても課題となる。
移動を目的にするか動かないことを目的にするかで開発する金属が異なる。
質量の高い金属はテントやコロニーあるいはステーションなどに利用するとよいし、軽量の質量金属は宇宙船などに利用している。
また、バリアの機能はかかせない防御システムである。磁場や磁力線に対抗するバリアと放射線に対抗するバリアや、熱に対抗できるもの、光に対抗できるバリアを選択できるシステムはかかせない。
太陽系は半径100億キロまで光の影響は受ける。微弱ではあるが熱あるいは放射線、磁力線などである。特に太陽風と呼ばれるものを受けている。光そのもののエネルギーは微量で、暗黒の宇宙が広がっているのである。太陽系の周辺には同じような集団の星はない。近くても1000億キロ以上離れたところに太陽の5倍から20倍の赤色巨星などが点在している。星の光は美しいが太陽系から脱出すると暗黒の世界である。光を発する星はあっても空間を照らすほどのものは近くにはない。コロニーやステーションあるいはテントはいずれも太陽系の中でのみ建設されている。暗黒の宇宙で自由に行動できる知能に乏しい。天空の変化を見極めるところまで知能は進んではいない。
BC2000年から1000年が経っているが地球はどうなっているのだろうか。
青く光る星「地球」。
地球はいつまでも守られていなければならないたいせつな星である。人類誕生の元祖であり人類が生きるためにはなくてはならない星なのだ。地球が守られるのは、木や草が繁茂して原生林が広がりジャングルがあり原生林で覆われた大地こそが自然の姿である。この自然のサイクルで地球は存在できる。原生林は水を作り空気を作る。この自然の呼吸こそが地球の姿なのである。
地球はひとつの生命体なのである。地球という星は全体でひとつの身体を作っている。人間の体内の構造が地球全体の構造になっている。
BC2000年の時代の人類は地球というひとつの身体を蝕む病原体のようなものだったかも知れないのだ。地球という身体を内部から破壊する病原微生物のようなものだったのではないだろうか。地球というひとつの生命体が微生物によってダメージを受けていたのである。もっと早くに気付いていればよかったのであるが自覚できなかった。宇宙から地球を見るようになって、やっと地球という星の姿がわかった。命を持つ星であること。
人類は地球を守る気持ちに芽生えた。そして宇宙で活路を見出す努力を惜しまなくなった。
1000年で人類の頭脳は飛躍した。地球という星を守らなければという気持ちになった。人類の学問は宇宙で生きる知恵を獲得していったのである。
BC3000年にはエネルギーを天空で作り地球で活用する時代になった。
科学技術は進んでいる。終わりのない人間の生存への意欲がいろいろな時代を超えて発露している。光を分析してコントロールするような時代だ。最早光は単独で物体を照らすだけのものではなくなった。移動の手段に活用されるまでになっている。宇宙の空間を光の中にいて移動するというのである。光と一緒に進行する。1秒間に30万キロ進み時空の限界に近づくものだ。
天空で活動するようになり、テントも数が増えて宇宙の広さを知り、この広い宇宙が過去の光を同じ宇宙の空間に存在させることもわかったのだ。
相対的な理論で考えてみよう。100億光年離れた場所で太陽系を観測して、太陽の光をキャッチする。技術が進んで100億光年離れた場所をズームアップできたとしよう。光の周辺に9個の星を確認して地球を見つけたとする。もっとズームアップすると、地球に水や木や草があり、動物がいるのを発見した。さらにアップさせると生活する人間を認める。
ところがその姿は100億年前の光景なのである。すでに太陽系は消滅しているのだが、光は100億年かかって届いた。この光は100億年前のものだ。その光が今眼前に届いている。光の中のすべてのものはまるで今存在しているように見える。光の中の事物は現実のものだ。だが、100億年前の現実の姿で見える。生きて生活している有様を捉えている。
100億年前にビデオカメラで写して長い間保存していて、ひっぱりだして今見るようなものだ。
つまり、写真やビデオカメラで撮影して記録を保存するのは、のちになって写真を見たりビデオを見るときに時間と空間を越えて見ることになる。ここのところがわかりにくい。考え方を変えてみてみよう。今の地球があって100億光年かなたで地球を見るとする。今から100億年後でなければ光は届かない。現在の様子は100億光年離れたところでは100億年後に見ることになる。そのときにはすでに地球はないし太陽もない。だが100億年先では100億年前の今の様子が見える。
宇宙では過去と現在を共有することができる。ただし、あくまでも光で認識する。光という物質を研究しているが、まだ本当のところがわかってはいない。この光そのものがわかれば利用する価値が飛躍的に伸びることだろう。まだ時間がかかる研究である。
BC3000年は宇宙の時代だ。
コロニーの間を宇宙船で移動するには宇宙船で行く方法がある。これは速度が遅い。秒速20キロから30キロで進むのでテントからテントまでの距離は50万キロ離れているので約7時間かかる。この方法では宇宙の空間をゆっくりと観察しながら観光も楽しめる。開発された方法として光速度で移動する方法もある。光の粒子に磁力線を融合させて光の速度で飛ぶというものだ。秒速30万キロで飛ぶことができる。だがこの方法は太陽系から脱出してピューリ星団という約250億キロのところに研究に行くときなどに使用する。約30分で到達する。250億キロも離れると光のない世界になる。完全に光を失い周辺には星のまばたきだけがきらめく。このような宇宙空間でどのように光を作るのか。熱エネルギーや光エネルギーを産生させるための核融合でどのくらいのパワーを作り出すかが重要な研究になる。人工的に核融合させてミニ太陽を作る実験をする。この星団は暗黒星団のミニチュアのようなものだ。発見されにくいために移動する場合など衝突してしまう恐れが高い。そのために照明が必要になる。100万キロ離れた場所からでも確認できる程度の光を発する目印が必要だ。ミニ星団はセンサーでも捉えにくい。人工的に光の玉を作って周辺を照らすようにする。核融合させる方法だ。
光の速さは宇宙の空間では物質の速度としては限界だ。この速さで進むと光の粒子を捕らえられず、空間は暗黒になる。電波よりも早いので前方への放射はできない。
もし、10秒前に光を放出してから宇宙船で光の速さで出発したとしよう。10秒前の光の後に進むことになる。光の粒子が300万キロあってその後ろに宇宙船がいることになる。白い光線であれば宇宙船の前方は白い光だけが確認されて他の物体は見えない。また、正面から光を受けながら進むとしよう。光の速度で前方から向かってくる光を受けたときにどうなるか。秒速30万キロで進みながら対向する光と接触すると、周囲が光に包まれてしまうことになる。
光という物質を必要なときに必要なだけ使うことができれば素晴らしいことではないか。
光を自在にコントロールできる未来になれば、ものを移動させたりするときには便利だろう。
月のテントに行くとする。直径3メートルの光の中にいて地球から月のテントのキャッチレーターに移送する。ひとりでも100人でも10000人でもまとめて移送できるようになるし光の中は発信したときの時空を保てるので時間が停止している。
BC3000年は光をコントロールする時代になっているだろう。太陽系を脱出して別の銀河系に行くことができるようになる未来がくる。
時間の概念は宇宙でリズムを共有してゆくと1年の単位を人間は生きて活動できるのかだが、地球で生存できる限界がなくなって、宇宙リズムで生きるようになれば、宇宙の1年を生きていられるようになるのではないだろうか。宇宙で30年生きたとすると、星の誕生から進化を経て終息するまで研究できるかも知れない。星がどのように宇宙で誕生して、どのように終息していくのか直接に観察できる。いろいろな過程で星が変化をするのも見ることができる。
宇宙を大局的な視野で理解できれば、より宇宙を知ることができるだろう。宇宙がわかってくると、きっと宇宙の誕生の秘密を知りたいと考えるようになるだろう。
人間の感性は追及心に満ちている。限りなく追い求める心が根底にはある。
生活圏を広げて宇宙で行動して、いろいろな環境を知り、宇宙の複雑な環境を学習していく。
地球という星が作られたメカニズムを人類の知恵で作ってゆく時代がくるかも知れない。きっとそうなるだろう。
宇宙で自由に行動できるようになって、空間の特徴がわかりかけてきたところでもある星が誕生するといろいろな物質の発生についてこれから研究の期待されるところである。
人間は地球で生まれて宇宙で活動する。天空で行動している人間は星で生まれた生物で宇宙で自由を獲得すると、いろいろな星を知り、その特徴を研究してメカニズムを理解しようとする。
太陽系の星を研究して500年になる。無人探査衛星で観測は続いているが、別に有人宇宙船で星に接近して大気の動きや引力の働きと磁場の状態を研究している。地球についても例外ではないのだが、宇宙の空間から見たときに、もしこの星をはじめて発見したとしたら最初にどう感じるだろうか。太陽系で大きい方で磁場や引力も強い。到底接近することは危険だ。非常に強い気流があって宇宙船が破壊されてしまいそうだ。無尽探査機を着陸させようとしても大気の気流が激しくて正常な姿勢を保てない。この星を調査することは難しい。大気の抵抗で電波も届かなくなる。。大気の成分の比重が重いために摩擦が大きい。すぐに発熱を生じて加熱してしまう。大気の圧力で物質はつぶされてしまう。
このようなことになってしまうのではないだろうか。
もし、火星で生存できる大気があって、この星の環境で生物の素子が発達して進化を遂げたとしたら、生物は生まれて条件にあった細胞を構築してゆくだろう。その生物から環境を学習して叡智を獲得する生物が誕生するだろう。そして、高度な文明を築いて宇宙に活路を見出すに違いない。ここのところが大事になる。火星は重力はあるがあまり大きくはない。引力もさほど強力でもない。この星で作られた物質はさほど頑丈な素材は必要ないことになる。どうしてか。物質を支える引力が弱ければそれなりの物質でよいからだ。重力も弱ければそれにふさわしいだけの耐久力があれば十分だ。このような環境下では、星の特異的な条件に最良な生き方をするだろう。そうなると、地球は引力も重力も非常に重い星で、火星で生まれた生物は危険で進入できない星になる。火星で生まれた生物が非常に高度な知能を持っていたとしても、その星の性質を学習して生物は進化するので、他の星には適応力はない。つまり、生まれた星よりも重力や磁場や引力が重い星には対応できないことになるために、宇宙で活動するようになったときに、それぞれの星の成分を学習して適応できるようになるには、長い時間を費やして学ばなければならないはずだ。
土星を見てみよう。地球の10倍の重力があり、引力も地球よりはるかに強い。地場もそうである。このような星を調査しようとした場合、地球で作られたすべての物質は、地球の条件で最適な物質だが、地球より磁場や引力や重力のはるかに大きい星での適応力は想定して作ることはできない。どうしてか。ここが頭脳の特徴的なところだ。
星の環境をリズムとして学習して最適な身体を作るのが細胞の働きだからである。星の環境に最も適した進化をするのが生物の特徴だからである。他の違う環境をも吸収し平行して学習することはできず、体内時計はひとつのリズムを持つ。ふたつのリズムを共有できないと思われる。
もし私達の地球がふたつのリズムを持った星であったならばどうだろうか。半分が重力や引力や磁場が非常に重くて、別の半分が重力や引力が半分だったとしたら、どちらにも適応できる肉体を構築することはできるだろうか。ふたつの環境に順応できる細胞でいられるのか。おそらく混乱をおこして成立しなくなる。つまり、細胞は進化をせずに停止してしまうだろう。宇宙の空間で長い時間を活動しようとすると、体内時計が微妙にズレをおこしてくると考えられるのである。地球と宇宙を頻繁に出入りして地球リズムを維持することが大事なことになる。そのためにも地球と宇宙との境界部分をスムーズに移動できなければならなくなる。光の電磁波が有効なものになれば移動はスムーズになる。BC3000年は光をコントロールする時代だ。光の中にいて移動するのだ。光の粒子に電磁気が調和して実現された。
太陽系の間を移動するときにはわずかな時間で動くことができて非常に都合がよい。地球もそうだが、他の太陽系の惑星も時速10万キロ以上で動いている。
秒速にすると約40メートル移動していることになる。この速度はわずかなものに思われるが星の位置や方角を微妙なコントロールをする場合に厄介なのだ。どの星と対比して調整すべきかが難しい。これらの複雑な修正をスーパーコンピューターですることになる。星の位置が1分後にどこにあるかを予測できる計算が必要になる。現在位置で宇宙船を出発してもその場所にはすでに目的の星はない。はるか数万キロもズレてしまう。。数分後に行く位置を計算で出して予測して出発しなければ星をキャッチできない。はるか彼方の星を探査しようとして出発するときには、数時間後に合流する地点を計算しておかなければならない。途中で何らかのトラブルが発生したようなときは、誤差を修正しようとすると速度を数百倍あるいは数千倍にアップさせないと計算した場所には行けない。つまり合流する地点はわずか数秒の違いでも合流できないことになる。迷子になってしまうのだ。迷ったからといって戻ろうとしても現在位置が不明確なので戻ることもできない。完全に孤立してしまう。
太陽系で、常に太陽の場所がわかるところで移動しようとするのであれば周回軌道と太陽系の惑星を常に確認できていればよいが、万が一でも見失うことになると見つけ出すのは大変である。迷ったからといって、その場所で静止したとしても、その位置そのものが特定できていないのだからどの方角に絞ればいいのかがわからなくなる。太陽系でさえも直接に見て方角を決めることはできない。ひたすら宇宙を飛んでゆくことは死を意味する。宇宙で移動するには、できるだけ光の速さでなければ誤差を修正することも難しくなる。太陽系の惑星は規則的な慣性運動で回転している。円周運動をしていて位置を予測もできる。それでも1億キロというような距離があると把握するのは容易ではない。すぐそばにある金星や火星でも再接近した場所で7000万キロや8000万キロはある。遠くなると2億3000万キロも離れてしまう。
テントを円運動させないとすると、地球から3000万キロ離れたところに建設したときに、再接近できるのは365日のうちのわずかな時間しかない。他の惑星との関係も同じことが言える。月のように地球の周辺を回転しながら離れずにいればよいと思えるが、それでは他の惑星を研究するときに不利になる。できるだけ他の惑星とも接近しやすいようなところが望ましいのである。どの惑星も太陽を回っている。テントを静止させておくと、どの星もわずかな時間だけチャンスができてそれ以外のほとんどの時間は遠く離れて交通しにくい。そのようなときに光の速度で移動できれば2億キロ離れたところでも100秒もあれば行けるのである。
宇宙の空間はあまりにも広すぎるのだ。常に位置がわからないと方角も狂ってしまう。地球の周回軌道にいれば問題はおこらないが、1000万キロ以上も離れると確認はできなくなる。位置や方角が一目でわかる地図が完成したのはごく最近になってからである。太陽系の全体の動きを把握するシステムはどのようなものなのか。
このプロジェクトはBC2600年代から実施されてきた。太陽系を網羅できる電波のバリアが包囲されている。9個の惑星に建設された電波塔から常時発信されている広範囲に放射される波長の長い電気信号が周囲1000万キロ。太陽系の円周運動からはずれた100万キロのところに9個の静止衛星が太陽から1億キロのところにひとつ。同じ間隔で2億キロごとにひとつずつ電波発信塔が建設されている。太陽から40億キロ離れた空間にふたつ。太陽から50億キロ離れたところに電波発信塔がふたつ。太陽を中心として4方向に同じ数建設されている。
この太陽系電子バリア構想はデジタル電波で複雑な発信と受信が行われ、どこかの電波塔に不具合がおきても補うシステムができている。吻合体システムである。合計200ほどのバリアタワーが常時太陽系を監視しているのである。小惑星にも電波塔は設置されている。他にも彗星に発信機が取り付けられている。あのハレー彗星などのように不自然に侵入するものにも監視用発信機が付いている。これらのタワーを整備するのにおおよそ10万人が働いている。中央監視塔が10箇所に建設されていて、まるで人体のリンパ節のような役割をしている。ここからの情報が統合監視センターに集まってくる。これらの情報は莫大なものだ。これらの情報はZディスクファイバーセンターに送られて保存管理される。ギガミリ秒の単位で宇宙年数で4年分の監視データが保存される。
宇宙の空間はある特徴があることがわかってきた。活動を終えた星は宇宙そのものの体質で終息をむかえる。どのような動きかというと、エネルギーの盛んな星に吸収されて統合されてゆく。最終段階はブラックホールにのまれて消えてゆく。宇宙の空間から完全に姿を消してしまうことになる。ブラックホールはどのような現象なのかだが、宇宙の空間が吸い込まれてしまう。どこに行くのかだが、存在している宇宙の中から完全に消えてなくなるのである。ひとつの銀河系がまるまる消えてしまうこともあるのだ。宇宙以外の世界については研究が続いているが、まったく先は見えていない。だが、宇宙では現実におこっている現象なのだ。見方を変えると、宇宙そのものが想像の世界の物体なのかも知れないということだ。
太陽系を包むバリアが外方向に感受する電波を放ち、周囲5億キロに広がっている。まだ広げて監視用電波バリアの能力を拡大しなければ地球の安全性は低いのである。BC2000年ごろの人類は宇宙での意識が非常に低かった。それどころか宇宙そのものを知らなかったのだ。
まだ地球から出ることすらできずにいて、人間が地球で生きることが精一杯であった。知的頭脳の未熟さゆえであろう。天文学から見た地球防御という考え方がなく、どのように地球の環境で生きるかということであった。
人類は地球で環境に適合する能力を高めてきた。人類に必要なのは環境である。
BC2000年は人間の方向性がかわった時代だったのである。
それからの1000年は知的能力を進化させるときであった。100年単位で知的発達をしてきた。
地球の本当の姿を取り戻す知恵を学び、地球の特色を学び、地球の生物学的進化を学び、さらに物理的変化で地球環境が破壊されることを学び、地球での化学的発達で環境汚染が進むことを知り、社会の発展が地球では危険であると悟る。
人類の進化は宇宙で実現することを自覚するまでには600年もかかったのである。
やっと宇宙で活動できるまでにはさらに200年もかかった。人間の知的発達が地球を越えて開花したのがBC2800年であった。
迅速に宇宙活動が進むようになったときに、宇宙の超自然の運動が地球の安全を頻繁に脅かす現実を知った。
地球が46億年間流星や彗星の直撃を受けていたが、わずか16000年前まで直撃された影響で氷の世界だったように、いつおこるのかわからないまま時間は過ぎてきた。いつでも流星や彗星の標的になる。宇宙の自然の力とは、星そのもののエネルギーの力が働く。
だから、巨大なエネルギーがわけもなくどこにでも現れるのである。変化や変動は極端で、瞬間におこり、非常にゆっくりと変化したりもする。一瞬にして消滅する白色矮星や赤色巨星などは形を消してしまい、周辺の空間が圧縮されてブラックホールになって数億年も作用するときがある。
もし、眼前でこのような変動があり直接に見るようなことになると、宇宙の神秘に驚愕してしまうだろう。
どこかでこのような働きをおこしている宇宙 なのだろうと考える。
私達は未来を生きていくことができるとすれば、その方法は知恵を働かせて工夫するしかない。地球や太陽も時間とともにエネルギーが消えてゆき、ゆっくりとかあっという間かわわからないがただの岩だらけの星になっていく。
そうなる前に生き延びる手段を実行しなければならない。そのためには第二の地球を探すか作るしかない。探すというが、宇宙では360度が迷路なのだ。どの星も動いているために、位置を特定することができない。地球もそうだが、太陽系そのものも動いている。太陽系を含む銀河系はゆっくりだが移動している。揃って同じ速さで動くかというとそうではない。微妙に違う動きをそれぞれの星はしている。何十万年あるいは何千万年を単位でゆっくりと動くこともあれば短時間で動く星もある。それらの行動を予測することは非常に難しいことになる。だが、予測できる能力を持たなければ宇宙で活動はできない。宇宙ではすべてが未来の先を予測して行動するところでもある。どうしてかだが、宇宙はどんな物質も磁場や磁力線あるいは磁気を受けている。物質はすべて磁場があるのだ。もし、偶然に星と星が出会ったとする。磁場の圏内に遭遇すると、影響を受けて急速に引き寄せられてその結果は衝突をしてしまうのだ。このときに高密度の破壊エネルギーが発生して熱量が生じて瞬間に溶けて合体する場合がある。原子核の爆発がおこるのである。そしてゆっくりと冷えてゆく。
何十億年もかかってゆっくりと冷えるのである。星から噴出したガスが包んでゆく。また新たな星ができてゆく。地球はこのような過程を経ている。
未来の太陽系は大丈夫なのだろうか。宇宙では安心ということはないようだ。どこかでおきている星の消滅と爆発で破片がばら撒かれて飛び散る。数百光年も飛び続けてやってきたりもするだろう。頻繁に発生している星の消滅でいつも危険に遭遇すると考えておかなければならないようだ。爆発して発生した星の破片で直径1キロや2キロになるものはいくらでもありそうだ。月のクレーターなどはその跡である。地球も決して例外ではないはずだ。きっと過去には巨大な星の破片が突撃していただろう。
地球の未来を守ることは宇宙では重要なことだ。宇宙の自然の働きを充分に理解する必要に迫られるのだ。宇宙での速度は半端ではない。作用によっては光の速さにもなる。物質が光の速度で飛ぶとどんなことがおこるのだろうか。宇宙空間は音は伝わらないのだが、そのような宇宙の空間で宇宙音を発するというのだから驚きである。いろいろな物理的な現象に対して学習することからはじまる人間の宇宙への挑戦になる。天空を知るにはかなり時間もかかるだろう。いかに人間の知的能力が発達したとしてもはじめての空間で生きていこうとしているのだから、BC3000年は宇宙時代の幕開けになる。
この時代ではじめにしなければならないのは、流星や隕石の飛来を防衛するシステムを確立することである。宇宙年数で1年にどれだけの隕石が太陽系に進入するのかである。はじまったばかりの宇宙居住時代で、スタートラインに着いたばかりで、これから宇宙の動きを記録していく。
宇宙の1年は地球の1億年以上になる。宇宙では時空がとても長いことはわかってきたが、地球の運動で宇宙の時間を計ることは難しい。この広いところでは宇宙時間を決めるターニングポイントを設定するのが困難だ。というのは、銀河系がグループで活動しているのは、銀河系のひとつの集団が1000億個以上がひとつのグループで、1億8000万光年ほども離れて集団を作っている。。その中心がターニングポイントで、常に動きを観測することができない。化学的にそこまで能力が進化できていないのだ。物理的に不可能に近い。我々の所属しているターニングポイントの周期律が時間となりうるのはわかっている。だがその距離まで計測できる方法がない。あまりに広い宇宙である。
おそらくターニングポイントの1回転は宇宙年数で3000億年ぐらいだろうと予測されるが、数字はあてにはならない。そのような長い時間を単位にはできないだろう。
それでは時間の単位を何で決めればいいのだろうか。現在は地球の1億年を宇宙の1年にしているが、今後の研究では変わることも予想される。もっと伸びるとも考えられるのではないか。
太陽系の惑星の運動はかなり早い回転なので独自な時空になっている。円盤状に直径100億キロを周回軌道で回る。平面的な軌道をとっているので、その直角方向に上下に
150以上ものバリアセンサータワーが建設されて稼動している。これらのステーションには200万人以上が家族単位で居住して、その家族の中心となる男性がステーションの管理に従事しているのである。各メンテナンスは人命に関わる重要なもので、外壁を監視するカメラは周辺の変化もキャッチする360度を常に映像と電波で受信して対応できるように設置されている。
。巨大な建造物である。大きな円盤の形をしていて自転して遠心力を作る。内部は中心に向かって10層に区切られ、最外装は宇宙船の発着駅になっている。2層目から8層目までは居住空間で、中心に最も近い2層はステーションを維持する工場が密集している。半径5キロメートルもある円盤型ステーションが基本形だ。ひとつのステーションに10万人が居住する200近くの太陽系を監視するタワーがある。そのステーションで居住している総人口はおおよそ3000万人にも及ぶ。それだけではない。さらに3000万キロ離れたところに100以上ものさらに巨大なステーションがありこれらのステーションは、星に埋蔵された豊富な燃料を採取する。ここにいる人の数は全体で5000万人にもなる。全ステーションで1億人もの人が移住しているのである。これらのステーションはとても協力な金俗が素材で作られている。非常に硬質で耐熱も充分な強度がある。変形もしない。ステーションに使われる建築素材は月のコロニーの工場で作られる。巨大な一枚の金属を整形するのだ。月で作られる金属は、月の岩石に多量に含まれている鉄に近いものだが、地球にはない金属だ。金属分子が非常に高くて質量がある。地球ではかなり重い金属になるものだ。ほぼ直線で2キロはあるだろうか。幅600メートルぐらいだろう。厚さは2メートルはあるであろうか。このような金属も宇宙だからできる。これらの金属を月で組み立ててステーションの形を作ってゆく。直系10キロメートルにもなる巨大な物体が月の工場で完成してゆくのだ。電気配線やいろいろな部品がはめ込まれる。一台完成するまでに15年はかかり、目的のところまで運ぶのであるが、ステーションに居住するメンバーの数は10万人。
居住が完了するには半年かかる。いよいよステーションを目的の場所に移す。巨大なステーションだが、月からゆっくりと離れてゆく。数十機の宇宙船に支えられるように速度が増してゆく。目的のところまでは3000万キロ以上はある。秒速30キロで移動して1時間に10万キロ、おおよそ300時間である。
到着するとタグ宇宙船はステーションを静止させて自転運動をさせる。地球の運動に合わせた回転速度にしてステーションから離れてゆく。これから自力でエネルギーを産生する。物資輸送用シップがひっきりなしにステーションを出入りしている。1000万キロのところの衛星から氷を運ぶ。別の衛星には固形のメタンがあり、巨大な輸送船が採取して運んでくる。他の星には二酸化炭素があり、酸素と炭素に分解する装置の装着した輸送用シップが二酸化炭素から酸素だけを抽出して圧縮して運ぶ。星によって化学物質は違う。エネルギーに必要なものだけを産出するのである。ステーションの内部は空気が充満しているが、炭素あるいは窒素や酸素の割合を検出して補充するのである。地球の環境を人工的に作っている。人を輸送するシップも頻繁に出入りしている。シップは秒速100キロで移動できる。センターからは100時間でステーションに行ける。光を利用した移動手段は1億キロ以上離れた場所に使われる。わずか300秒で着くのである。それでも銀河系から離れることはできない。光の速度で80万年もかかる広さがある。私達の銀河系だけを見ても、その範囲から出るには、時空を超えて移動する手段を使わなければ無利だ。1
万光年の長さはほんの1ミリにも満たない距離である。宇宙の1億光年や10億光年の距離を短時間で移動するようなことのできる技術
を開発するのは重要な研究になる。
この移動方法を実現すると、宇宙の全体を理解することもできてくる。時空をコントロールできれば空間の広がりを克服できるのである。
この広い宇宙空間で途中の距離を縮めてしまうと考えがちになる。そうではなく、時間を変えないで距離を移動すると考えた方がわかりやすいかも知れない。
1光年離れた場所に移動したいと思うと、光の速度で1年かかるのが、この距離をゼロ秒で行く。空間が広さで認識しているのが4次元の世界である。この空間の次元をゼロ空間にする。空間の波長をなくすると時間は停止する。
出発しようとしている場所と到着する場所の空間が同じときに、時空は同一空間で時間が流れる。出発する場所をAにする。到着する場所をBとする。Aの地点の時空とBの地点の時空では何が違うかだが、同じ時間に違う空間を移動するのは普通の移動方法だ。Aの場所の時空は宇宙全体の中にある。この宇宙全体を含めたA地点を今の瞬間の中に閉じ込めてしまう。B地点の時空は宇宙全体の中のBの時空である。全体の今の瞬間の時空で閉じ込めたAの時空を開放する。AとBの間の時空は今の瞬間の中に凝縮されてしまう。
宇宙は4次元とお話いたしましたが、すべて波長の集合でできている世界が宇宙ですので、この波長を自在にコントロールすることで時空を調節するというのである。時空をコントロールできるのは、次元を自在に操作できなくてはならない。時空の研究は究極の学問であり技術なのではないだろうか。
もし、天空の宇宙で自在に行動するようになったときに、人類はさらに先を目指すものとは何なのだろう。人間は目の前に現れる未知の世界に挑戦し、知ろうと努める。天空をどの程度理解できるのかはわからないが、光の速さを持ってしても宇宙の空間を活動するには極めて狭い範囲である。天空のどこにでも行けるようにはなるのだろうか。人間の能力が無限の進化をするのであれば未来には驚くべき知的発達によりできないことはなくなるに違いない。
BC3000年はまだ天空に出てそんなに時間が立っていない。これからの宇宙活動が大切になってくる。宇宙空間で、地球にはない物質の発見や発明が盛んになるに従い、知能に変化が見えてくる。おそらく宇宙という空間で仕組みを学習すると、地球では得られなかった現象を知る。そのときこそ人間は本当の自由を知る。それまでは、地球を学習し、宇宙を学習してステップアップしていくことだろう。
宇宙で2億人もの人数が働くと、どんな小さなミスもできない。
これほどの人数が頻繁に地球と宇宙とを出入りすると、交通ラッシュになる。地上の発着基地は混乱する。地基地周辺には集合住宅が密集して巨大なタウンを作っている。人々は誰でも宇宙旅行ができる。スペースステーションがホテルにもなっている。地球から2000万キロのステーションを目指して旅客宇宙船が秒速1000キロで進むと約8時間でステーションに到着する。このスピードでも速いと感じない。何百もの宇宙船が往来しているのだが、肉眼ではどこにも見当たらない。肉眼に見える距離はせいぜい2から3キロぐらいなものだろう。その距離では衝突してしまう。電波で物体を確認してディスプレイに4次元地図で投影する。常時モニターに表示してある。すべての宇宙船やステーションで認識できるのである。太陽系から離れて行動する宇宙船は特別な宇宙地図が別のモニターに表示されていて、太陽系を点で表示して外の星団を明記している。どの星団も巨大なグループで、接近すると速度を止めてゆっくりと調査する。星団の場所は光のない暗黒で、どのように認識すべきなのかとても難しい。電波に頼るしかない。星団を速く発見して回避しなければ、どんなに小さな物体であっても宇宙船に接触すれば危険である。星のカケラの集まりは非常に多い。宇宙船の外部素材は軽くて強度の高いものが要求される。どんなに速くてもぶつかって敗れたり割れたり穴があいたりしてはならない。衝突して壊れてはならないのである。もし宇宙船の表面がへこんでも自然に修復できる金属素材が開発されている。
長い間天空を生活の場所にすることは、意図が明確でないと達成半ばで目標を失って止めてしまうことになる。新しい金属の開発は惑星や衛星の表面にある岩石を削ってコロニーに持ち帰って分析をする。金属の元素を調べて変化を繰り返す。別の元素と合わせて反応を見て新しい元素を確かめる。サンプルデータを根気よく化合させて変化を見る。宇宙の研究施設は全く不純物を含まない。研究開発をするには宇宙という場所は最適だ。金属同士を化合させると新金属は生まれてくるが、使う用途に合わせた最高の金属を作るには地道な研究が必要だ。1枚の金属の板があるとする。この裏側に弾力性があって曲げに強い粘土のあるもの、表面は硬くて熱に強く、伸縮の誤差がほとんど生じない物質、この性質の全く違う金属を張り合わせるのではなく1枚で作る。固い金属が途中で柔らかい金属になっていて、さらに伸縮のある金属とも融合しているという具合に、地球ではどうしても作れない金属分子同士の違うものが融合する素材の開発などである。
宇宙で使える素材は金属元素が中心だ。地球では木材を利用したり、プラスチックを利用しているが、宇宙では天然素材あるいは油脂のような素材はすべて分解してしまう。
宇宙で使用できる素材の開発は急務である。長期間使用しても変化せず持続して利用できなければならない。磨耗もあってはならない。金属同士がこすれても削れてはならないのである。温度の変化で膨張したり収縮することがあってはならない。高熱にも変化しない金属を作り出す。摂氏5000度でも変わらないことが大事である。摂氏10万度でも溶けない金属を作る。建築用素材や船の外壁素材の開発は常に求められるもので、長期間使っても変化しないことが重要だ。100年や200年の単位ではなく1万年10万年ぐらいの耐久性がなければならない。人類が居住して生活をしていくときに、危険との背中合わせなものでは不安がストレスになってしまう。安定した居住空間が精神的な不安で体調を悪くしてしまうことになる。身体的ストレスも精神的ストレスなども宇宙空間で行動するときの妨げになり、体調を悪化させてしまうのである。重大な病気を生じさせる起因となる。
天空では意識状態がはっきりしている。どういうことかと言うと脳の働きが盛んで血液が脳に集中しやすくなり、酸素や栄養成分が脳に集まり働きが活発になる。
自然というと地球の環境を考えがちになるが、BC3000年の人類の社会は、宇宙の自然を考えはじめる。すると自然がはっきりと分かれて存在することがわかってきた。
地球の自然は星の個性がそのまま現れて環境が作られている。星の形成から変化までのサイクルで環境が作られる。地球は星の体質が現在の物理的な条件によって成立できた。この基本が地球の環境を支えている。地球の寿命は誕生のときに決定する。星の誕生から収束までの環境を地球の自然環境と言うが、宇宙は自然の環境がどうなっているのか。どのような空間なのだろうか。実際のところは何もわかっていない。わかっていることと言えば広いことと真空でマイナス電荷で星が誕生すること、星が消滅すること、抵抗がなくていくらでも早く動ける。その他に果たしてどんな特徴があるのか。
時空を解明するヒントがあるのではないかということである。たとえどんなに離れた場所も時空を越えて行けたり、時間を越えて現れることができるのではないか。このようなことが現実にあるのか疑わしいと感じる。ところが考えてみると科学の進化は想像できないくらいの発達をしてきた。電子技術の開発はそのひとつの例であろう。私達 の存在している空間は、連続しているようだが時間の一方向にズレて変化する世界と見ることができる。それでは、時間がどの方向にズレるのかである。わかるのは、存在するエネルギーの向かう方向に常に重なっているということである。もっとわかりやすく言うと、光はどっちに向かうかということと同じことが考えられる。太陽の場合には全方向にくまなく放射している。外向き方向にエネルギーででる。これが時間のズレる方向だ。宇宙全体が同じ時間をズレる。どんなに小さいところでも時間はある。反対に、どんなに大きいところにも時間はある。その時間を宇宙全体が所持している。この時間のズレは変えることはできない。宇宙の全体の時間の中を生きて現れているのである。
ところが、いくつもの空間があるとしたらどうだろうか。私達のいる宇宙の空間がひとつに感じるし、この空間世界を時間が流れている。この宇宙で生きているのは事実だ。だが、時間というリズムが変化すると空間は変ってしまう。つまり別の空間を生きることになるのである。いくつもの空間がこの宇宙には重なっているのである。時間をずらすと空間が変る。つまり別の世界に移動するのだ。その世界はどんなところなのだろうか。過去でも未来でもない別の空間に移行してしまう。当然戻ることはできない。なぜかというと、移動前の空間をデータで残す能力はまだ確立できていないからだ。まるでタイムトンネルみたいな感じがしてくる。ところが時間を戻るあるいは先に進むと考えるとわかりやすいように思えるが、時間を戻ったり進んだりはできない。なぜなら今というスクリーンだけしか実在しないからである。頭脳の中の記憶してある部分に収納された記憶は、生きている私達のいる空間で共に作用して働く。
過去や現在や未来は、私達の頭脳の中の仕組みが作っている。現在生きている空間を次
元で認識するのは五感が働くことで自覚する。
この宇宙世界だけを認識するようにできているのが人間である。他の世界はありえないと信じているのが人間の知能の特徴だ。
ところが、それは人間の知的能力の領域のことで、宇宙がいろいろな時空を持つという観点から発想してみるとどうだろうか。
宇宙の空間がいろいろな時空で構成されたところと見ると、いくつもの理論が考えられる。ひとつの時空ではなく、違う時空が別の時空に入るという発想である。別の時空を別の宇宙と考えてもよいようだ。今私達のいる宇宙空間と、いくつもある時空の宇宙空間とを行ったり来たりすることができるのが現在の宇宙という場所だという理論なのである。それぞれの時空をA,B,C,としてみよう。Aの宇宙とBの宇宙とCの宇宙の接点が時間のズレにあると考えるとしよう。時間の波長の違いでAの宇宙に行けるとしたときに、どのような波長の時間リズムであればAの宇宙に行けるのか。
私達のいるこの宇宙に波長の違う時空の宇宙がいくつも重なって存在している。
私達がこの宇宙に生まれているのは事実です。では、生まれてくる前はどうしていたのでしょう。この宇宙を実感できているのは、この宇宙でのみ通用する肉体でいられるからであろう。現在のこの宇宙に生物の姿がなければ私達はいられない。AやBあるいはCの宇宙には、今のままの肉体で行けるのか。それぞれの宇宙が違う時空リズムの世界であればこの肉体ではAやBあるいはCに行くことができない。それぞれの宇宙に行くことのできるものに乗り移らなければならなくなる。
だが、将来に人間が高い知能を獲得して、この肉体のままでAやBあるいはCに行けるようになるだろう。今のところはそこまでの知能レベルにないが。
宇宙生活が日常的になり、空間を自由に行動して、いろいろな惑星を体験すると、変化の激しい宇宙の実態がわかってくる。どのような進化で宇宙の星が変化していくか、長いときを経て変化する宇宙物質を調べるのは、宇宙の現実を知ることにもなる。このような宇宙の空間が私達のいるところだ。
この宇宙の実態がわかれば時空が理解できてくるのではないだろうか。
現在の宇宙と別の宇宙についてのことが理解できてくると、いろいろな宇宙を自由に交通する生命にも言及することもできる。
aの宇宙が仮に生命の実在する世界だとしたならば、その時空を構成する空間はどのような波長を持つのか。生命の実在する宇宙空間に誕生して、その宇宙で生活をする。その宇宙は違う波長の世界だ。全く違う次元で構成された空間。個性のある理念の空間世界。そのような宇宙で存在を自覚するのは個性の念だろう。
将来は他の宇宙にも行けるときがくるようになるはずだ。私達人間はこの宇宙の中の地球の中にある一定のサイクルで肉体を再生して誕生する。どういうことかというと、現在の宇宙の時空で地球という星の構造の中で生まれてくることができる。今という宇宙空間の時空のリズムが最も条件として良い。現在の宇宙の中だから現れてこれる。あくまでもこの天空との関わりが完璧なことになる。。この天空に生まれてきているが、地球という星の中の2次的な環境で誕生している。
このことが何を意味するのだろう。
天空の空間があり、宇宙の空間に物質が誕生した。その物質が長い時間に質的変化をして地球ができた。さらに長い時間がかかり、いろいろな変化をして人間が生まれた。
宇宙という単一空間が長時間で星を形作る。宇宙の空間に長時間かかって星が誕生するのだが、ここのところを考えてみよう。果てしない時間がかかると感じているが、どんなに長い時間もたったひとつのリズムの中の出来事であれば長短の尺度はあてはまらない。それも瞬間の出来事の一部分だ。つまり、尺度で測ることではないところが天空宇宙ということになる。
私達人間の頭脳は地球の中で作られたものだ。つまり、地球の時空の中の知恵が動いている。頭脳が進化してゆくと知恵は進化する。地球を理解し判断してさらには宇宙を理解し判断しようとする。そこにはどのような違いがあるのだろうか。
地球のどんな現象にも対応できる能力はあるはずだ。地球に生まれた人間は地球のことは何でも理解できる能力を持っている。そのような頭脳で宇宙空間のいろいろな現象に対して理解できるのかを考えてみたい。
まず、原点となる地球と宇宙の自然の状態を見てみよう。
基本は空気と真空の環境だ。私達は空気を栄養して生きている。この空気がすべてだ。宇宙は真空で、そのままでは生きていけない。人間の肉体は空気の中で接触して感じている。知能は空気に満たされて進化をする。宇宙は真空で触れることができない。真空を肌で感じることができない。つまり真空の空間を感触として理解できない。肌で感じようとして実行しようとすればすぐに死んでしまう。ここのところがとても重要だ。人間はまず接触して理解する原始的能力がある。何でも理解するために触れることからはじまる。その知能が進んで知恵が発達してゆく。私達は地球で知能を進化させてから宇宙にでる。宇宙に出てから宇宙の現実を学ぼうとする。宇宙の現実をあらかじめ学習しておいてから宇宙にでて体験をする。どうしても間接的に宇宙を理解するしかない。直接に宇宙で触れることができない。真空の宇宙を肌で感じて知るなどは絶対にできるものではない。宇宙が現実に存在するということは理解できている。その宇宙で活動するのは、学習して宇宙を認めることからはじまる。宇宙で体験することは、すべての物質の間接的に理解する知恵を発達させてゆくことしかない。宇宙がどんなにおいなのかや、どんな空間なのかを肌で知ることは永遠にできないのか。いや、おそらく未来には宇宙のにおいを味わうことができて、宇宙の空間を肌で感じることができるようになる。
人間は生きることのために努力を惜しまずに尽くしてきて、、宇宙ではより良い環境を実現するために努力しようとする。言葉は違っても目的は同じだ。未来を生きてゆくために宇宙を知り、宇宙で生きようとする。地球という星の中でいつまでも生きていければよいが、地球という星もいつかわ寿命を終える。その前に宇宙で生きることのできる地球のような環境を作る。あまりにも漠然とした目標かも知れない。だが、知能の進化発達で宇宙にチャレンジする。人間の未来がいつまでもあるようにという願いもあるのかも知れない。
BC3000年は宇宙に2億人がいる。150以上の巨大なステーションで居住して、星の資源を利用している。宇宙資源は無尽蔵だ。惑星や彗星あるいは衛星の資源を使う。星の資源はほとんどが凝縮された密度の高い物質で、常温では膨張して数百倍になり資源の容積を常温で増やして使うのである。太陽から1億5000万キロぐらいの距離で空気は摂氏25度ぐらいで一定している。太陽系を離れるとマイナス190度の空間で氷も凍る世界である。液体窒素が凍ってさらに氷の粒子が分裂して流動する。光がないので熱もない。星はすべて冷え切っている。暗黒の空間が広がる世界である。太陽系から離れて闇の中をどこまで行くのか。小さな流星群がいくつも点在している。
この流星群はヒモのように細長く連なっているものや集まって飛んでいるものがあったりバラバラに散在しているものなど、非常に複雑な形でゆっくりと動いていたりものすごい速さで動くものがある。これらの流星群は不自然に飛び続けていてぶつかりながら細かくなって勢いを増すものも少なくない。このような流星群に遭遇すると危険を回避できないこともある。宇宙船のバリアを張るが、協力な電磁やレーダーで船を完全に包む。バリアに触れるとどんな物質も爆発して粉砕される。細かなチリのように破壊されて飛び散るのである。ところがそのことでさらに細かなチリになって瞑想飛行をする。それこそ周囲にばらまかれてしまう。これらの破砕されたカケラが非常に速度を増して飛び散ると、運動エネルギーが大きくなって巨大な破壊エネルギーに変化してしまうのである。太陽のような光星に吸収されることが多いが、重力の影響を受けて惑星や他の星にぶつかる。ほとんどは磁場に吸い寄せられてしまう。
実は宇宙船も例外ではない。飛行を続けていると、強力な磁場や電磁波、重力や空間のヒズミに遭うのである。
突然に重力の影響を受けて方向が急に変わることがある。惑星や衛星などに接近していないにもかかわらず操縦不能になることがある。こうなると完全に迷路に迷い込む。宇宙地図で場所を確認する目標がわからなくなって空間に流されてどこかに飛ぶ。
どのくらい飛ばされたのかわからないが、時間にすると8時間ぐらいはひっぱられてしまっただろう。太陽系の支持レーダーの反応がない。ということは、太陽系から50億キロ以上離れていることになる。一番外側にあるステーションが太陽系の圏内の境界に22個あって方向を示す電波を宇宙の空間に出し続けている。強力な電波で150光年先まで発信されている。22のステーションから発信される電波にはそれぞれの特徴があり、電波をキャッチすると波長にデジタル番号が定めてあって表示する。複数の電波をキャッチすると、スパコンがデータを分析して地図に宇宙船の位置を表示する。モニターには最低4方向からのシュミレーションで4次元化された地図が写る。わずか0,01秒で表示されて、今後の行動の目的を要求してくる。選択する項目は200以上もモニターに列挙される。宇宙船は飛行を続けているので宇宙地図は刻々と変化して実行する選択の項目も常に変化する。飛行の選択をすると、宇宙船は自動でコントロールを開始する。宇宙地図を確認すると、太陽系から150億キロも遠ざかり、マゼラン星団の先端近くまで飛行してしまっているらしいことがわかった。果たして戻れるのだろうか。
時空をコントロールする技術によって危険が回避できる。移動にかかる時間がなくなるということがどれだけ宇宙生活を安全なものにするだろう
人間は宇宙を生きるときに時空をコントロールして行動するようになるとさらに進化が進む。どんなに距離のあるところも時空をコントロールすると時間と空間が今の瞬間というところまで縮んでしまう。次の今の間が移動したいところの時空になることで時間と空間が瞬間にズレルのである。この現象は今の空間だけですべての現実が支配している。今をコントロールする能力は究極だろう。時空をコントロールできるのは宇宙という空間だからできることであって別の宇宙に行くこともできるようになるのではないかと考えられる。
未来の宇宙で活動できる未来を想像したエッセイにしてみました。
夢が広がり希望に満ちた未来になると思います。
わずかなページですが、これで終わります。