AA四脚ポート(AC2AA)
作成: 2002/04/03
修正: 2002/04/19
■始めに
本レポートはiLINK対戦ハードモードを想定しています。他の状況は一切考慮していないのでご了承下さい。
■AAの四脚
フロートを遥かに下回る最弱脚部です。これを認めたくない人も居るようですが、事実は事実として受け入れるべきです。そういうシステムなんだから。その上でどう付き合って行くのかは個人の判断。これからどのように弱いのか、それをどうやってごまかして戦うのか説明して行きたいと思います。
■四脚の特徴
・通常移動が速い
四脚最大の特徴である通常移動の速さ。前後と左右平行移動の速度はフロートに次いで速いものですが、位置取りや交戦中の回避を行うには不十分です。それでもフロートを除く他の脚部でこの速度を出すにはブースト等が必要なので、相対的にはE効率が良いとの見方もできます。
近接戦で側面を取った場合や大遠距離など、通常移動で消費Eを節約できます。下記の通り四脚とタンクは駆動時E消費がダミーパラメーターで常に待機Eを使う為、通常移動は尚更E消費的に有利になります。
・旋回が速い
AAからの新要素です。旋回が強化されたので近接戦闘がやや有利になりました。前作AC2では数値通りの旋回性能が出ていなかったこともあり、大幅な性能強化となっています。
・ジャンプが高い。空ジャンプで着地硬直が起きる。
前後や左右平行移動を入力せずにブーストを押すと、ジャンプになります。四脚の高いジャンプ力は、四脚唯一の利点です。ジャンプの高さは四脚の中でも各パーツ毎に異なり、概ね軽二脚並、軽逆に劣るという程度です。このジャンプ後にブーストせずに着地すると着地硬直が発生します。この硬直は着地前にブーストを少し吹かすだけで回避できます。ジャンプにはE消費が無いので、四脚にとって重要な移動要素になります。
・ブースト上昇
前後や左右平行移動を入力しながらブーストを押すと、ブースト上昇になります。この上昇の初期加速は他の脚部より強めのようです。一般的に四脚は機体の重量が大きい為、空中のブースト速度は遅くなります。当然回避力もたかが知れています。瞬間的に高度が得られません。
・実弾防御が低くE防御が高い
実弾兵器と遭遇する頻度が非常に高いため、実弾防御の低さは単純な欠点となっています。また、強力はE兵器であるカラサワやEスナが制限もしくは禁止される傾向にあるので、E防御の高さは活きていません。
・E消費が多い。駆動時消費エネはダミーパラメーター。常に待機時消費エネが使われている。
脚部には駆動時エネルギー消費と待機時エネルギー消費の2つの値が設定されています。しかし、駆動時エネルギー消費は四脚とタンクに付いてはダミーパラメーターなので、常に待機電力が使われています。この待機電力でさえ非常に大きい物なので、四脚のアセンや操作を困難な物にしています。
・APは重量からすると低め。XX33を除く。
APが低めに設定されている印象があります。ELF-XX33だけは例外で大きなAPを持っています。またZLF-A3/CARMは軽さの割には多めのAPを持っています。
・搭載量は重量の割には少なめ。XX33を除く。
搭載量に比べると脚部パーツの重量は大きめになっています。二脚型と比べると装備面でかなり不利になります。ただしELF-XX33だけは例外で、自重に比べて大きな搭載量を持っています。必要な装備を整えると、どうしても1〜2割程度搭載量が足りない印象があります。
・走行時の姿勢は低いが、脚部の当たり判定が大きい。
四脚は走行時に低い姿勢を取ります。このため他の脚部が使用できない地形を遮蔽物に利用できる場合があります。また二脚型の肩ロケットは水平に撃つと当たらないのでサイトを下げる必要があります。 しかし横幅の当たり判定は見た目通りに大きいので、グレネード、ロケット、ブレードの良い的になります。上空から攻撃(トップアタック)された場合は更に大きな的になります。
・地上で構えキャノンを移動しながら撃てる。空中とOB中は不可。
四脚の特徴として有名ですが、最大の罠でもあります。ブーストやジャンプで地上を離れるとロックサイトが消えてしまい、発射不可能になります。地上のみに限定されたキャノンに実用性はありません。システム上地上走行中は回避が不可能なので、キャノンを構えるだけで良い的になります。無理に使用するのであればノイズメーカーやシールドが必要になります。
・ブレードモーションが突き。
地上空中ともにブレードのモーションは突きです。多段ヒットを出しやすい反面、命中させることが非常に困難です。四脚自体の至近距離での脆弱性を考えれば、実用性は低くなります。
・固めに弱い。
四脚の安定性は低く、ハンドガンなど硬直がある武器に弱くなっています。硬直がある武器を被弾すると唯一の利点であるジャンプを邪魔されてしまいます。またブーストの初期加速がどうしても遅くなる為、衝撃を受けた場合に連続ヒットを受け易くなります。ELF-SOC61以外の四脚で111ハンドガンの硬直を防ぐには被弾安定(SP-BSI-LE)が必要です。ARTハンドガンの硬直を防ぐ事は不可能です。
・クーリング値が高いが、実質ダミー。
冷却に関する値なのですが、武器による熱には無関係なので実質ダミーです。環境温度に対して効果があるので廃棄物処理場と溶岩地帯で少々恩恵があるようです。
・走行時に脚が移動方向を向くので、サイトの向きが解りづらい。
視覚的な欺瞞効果として、地上の移動方向に脚が向くというものがあります。遠めに見ては足の向きが正面に見えるためサイトの向きが解りづらくなります。乱戦で効果を発揮する事があるようです。
・OB後に良く滑る。OBから通常移動に繋ぐと、通常移動速度まで減速するのに時間がかかる。
ブーストで少し浮いた状態でOBを切ると高速で地上を滑りながら、通常速度まで減速します。通常速度に戻るまでの時間が脚部より多めです(フロートを除く)。これを利用してエネルギーを節約しながら移動できます。しかし、動作自体は直進なので、敵機正面でやると射撃の的になります。
■四脚各タイプ
・ZLF-TR05/INTS
地上移動が最も速く、旋回もSRRTを上回る。待機EDが少ない。搭載量と防御力、APは四脚中最低。
地上移動と旋回が速い為、インファイトに適していると思われる。
・ELF-DEX-2F
地上移動は遅め、装甲が厚い。待機EDが少ない。搭載量は少なめ。ブレーキが高いので回避に一癖あり。撃ち合いとブレード使用には不向き。ただしブレードの多段ヒットは出易い。
待機EDの少なさと搭載量から、空中戦に適していると思われる。むしろ地上戦に不向き。OB主体戦術にも適している。
・ZLF-A3/CARM
地上速度が速く、旋回も速い。装甲とAP、搭載量が優れている。待機EDが若干多め。
速度とAPの高さからゲリラ戦に適していると思われる。搭載量の高さにより実用性が高い。
・ELF-SOC61
地上速度が速く、E防御に優れる。ジャンプ力もある。重量が最大で、消費エネが大き過ぎる為扱い辛い。安定性が高く、被弾安定OPなしでも111で硬直しない。ブレーキが低いのでよく滑る。
E兵器の対策パーツとして使用できるかもしれない。
・ELF-XX33
搭載量、AP、装甲に優れる。搭載量の割には軽め。速度と旋回は遅め。ジャンプ力も四脚の中では劣っている。
最大の搭載量を活かした幅広い選択肢を持つ。ただしグレ系には最も弱い。
■四脚で動く
・走行
通常移動です。フロートを除く他の脚部が速度を出すにはブーストかOBしかない為、相対的にE効率が良いとも言えます。遠距離や遮蔽物の影など被弾の心配のない所で使います。中〜近距離の正面で行うとただの的です。遠距離ならばミサイル回避に利用できます。至近距離でブレードを狙う場合、下手にブーストで移動するより狙いを付け易い場合があります。
・ブースト連打
AC2のアリーナ58位メイトヒースが使っていた移動方法です。地上をブースト速度限界近くで移動できますが、E消費が多い為長くは続きません。基本的には使わない方が無難です。この状態では左右の切り返しが多少向上するため、遠〜中距離の回避に利用できる場合もあります。
・水切り移動
ブーストを最高速が出るまで吹かし、その後ブーストを止めて地上に降りるという事を繰り返す移動方法です。ブーストの最高速度で移動できるため便利です。上昇しすぎると着地時に着地硬直が起きるので注意が必要です。上記のブースト連打と比べE消費が少なくできるので有用です。また、至近距離でとっさに空中突きを出す場合にも有効です。
・ジャンプ
先に述べた通り四脚はジャンプが強力です。近距離でただジャンプするだけで相手のサイトから逃れる事も可能です。ただのジャンプならエネルギーを使用しないのでお得です。また、一気に高度を確保できるので、そこから飛行につなぐと効率良く動けます。
・ジャンプ硬直キャンセル
上記の通り、ジャンプ後ブーストを使わずに着地すると、着地硬直が発生します。それを回避するために着地前に一瞬だけブーストを吹かします。空中での移動はブースター推力に依存しますが、移動のためにブーストを使用しなくてよいので、最もE効率の高い移動方法と言えます。四脚の移動はこれを基本にすると良いでしょう。
これと下記のスライドジャンプを組み合わせると回避と移動を両立したE効率の良い動きになります。
・スライドジャンプ
前後、左右平行移動を離した後、速度が0になるまで少々時間があります。この時に方向キーを入れずにジャンプすると、滑りながらジャンプ平行するスライドジャンプになります。スライド前の移動方法はBBや下記のOB慣性でも良いので、応用範囲が広いです。ただし滑っている間は直進なので、これを狙われると被弾します。
・OB
四脚はE消費が大きい為、OBを使用するとすぐにコンデンサが空になります。OB使用を前提として機体を組む場合は、機体のE消費を極力抑える必要があります。
OBは地上でE消費が少なく、E空中で消費が多くなります。回避の場合は仕方ありませんが、位置変えや距離を確保する場合はE消費の少ない地上OBを使うとよいでしょう。
OB後にコンデンサを空にしてしまうと(非エネ切れ)回復するまでの間無防備になり、ここで攻撃を受けると一気に大ダメージを受けます。OB使用の際は残りEに注意を払い、余裕を持って動きましょう。実際の対戦ではそんな余裕は無いでしょうが。
・OB慣性移動
空中でOBを切り、その後前後や左右平行移動を入力しないと、暫くOBの慣性を維持したまま高速で移動できます(旋回は自由にできる)。ある程度高度があれば断続的にブーストを吹かして高度を維持。地上付近なら少し浮いてからOBを切ることで地上を高速移動できます。地上のOB慣性移動中は肩キャノンを使用できます。
慣性移動中は直進なので、これを狙われると被弾します。最後を上記スライドジャンプ、ただの反転、停止などを利用してパターンを読まれないようにする事が大切です。
・ショートOB
OB推力とE消費が多いコア(エム軽など)を使用する場合です。E消費の関係で長くOBを吹かすことができませんが短時間で高速度が確保できるので、OB起動直後にOBを切る動作を連続で行います。これにジャンプ、スライドジャンプ等を絡めれば中〜近距離での撃ち合いがある程度可能になります。この場合旋回の速さが活きてきます。
これと上記スライドジャンプを絡めると四脚らしからぬ高速戦闘ができます。
・飛行
方向キーとブースト。もしくはジャンプからブーストなどで高度を稼ぎます。一般的に四脚はE消費が激しいので主体にする事はできませんが、高度の確保は戦術的に有意義なことです。空中だろうとあまり直進しないよう注意が必要です。
・滑空
ある程度高度を確保した場合、空中では前後と左右平行移動だけで水平の最高速度が得られ、E効率の良い移動ができます。これを利用して降下しながらコンデンサを回復する事ができます。ブーストを断続的に吹かしてより遠くへ移動することも。
・空中OB
空中でOBを使用するとそれまでの上昇・降下速度がキャンセルされ、昇降速度はOB中の最大値になります。これは通常ブースト時に比べ上下とも遅くなっています。高度を稼ぐならOBを使用してはいけません。
一方降下速度も遅くなるので、滑空中にショートOBを使用して落下速度を落とし、より遠くへ移動することができます。
■四脚の回避
・ジンキング
地上移動で左右に機体を揺らす動作。遠距離での回避運動。ロックオンする射撃武器は未来位置に向けて飛んで行く為、遠距離ならば四脚の左右切り返しでも処理可能です。エネルギー効率が非常に良いが、中〜近距離では使えません。
・馬踊り
上記の水切り移動を正面から見て円を描くように動く。円運動によって未来位置を円の外側に出す回避方法。中距離で使用できます。ジェネの負担が大きく、長時間使えないので一時凌ぎです。
・V字踊り
上記の水切り移動を背面から見てV字型に行う回避動作。上から見てもV字にするとより効果的です。単発系のグレネードなどを中距離で回避する為の動作です。エネルギー効率が悪く、また接近されると回避不可能になるので一時凌ぎにしかなりません。
・ジャンプ硬直キャンセル−スライドジャンプ
上記のジャンプ硬直キャンセルとスライドジャンプを混合した動作。これに上記の馬踊りの容量で円運動を加えるとE効率の良い回避ができます。中距離、場合によっては近距離でも使用できます。上記の通り、スライドジャンプのジャンプ直前が隙になります。
・螺旋回避
上から見て大きく円弧に動くとミサイルを回避できます。地上でも通常移動で有効な他、空中で円運動しながら落下すると大抵のミサイルを回避できます。円のピッチはミサイルによって異なります。
・地上ブレード移動
地上でブレードを使用すると高速で前進できます。四脚が持つ移動方法で最高速であり、最高の加速度が得られます。敵機から見て横向きに使用するとサイト外し、単発系の回避などに利用できます。またブレードで攻撃された場合の回避にも役立ちます。ただしあまり連発すると行き先を読まれて危険です。
・空中ブレホ回避
空中で敵機をブレホ反応範囲(FCSによる)内に収めてブレードを使用すると、ブレードホーミングが発生します。これを利用して移動、追撃と回避が一本化した行動が可能になります。ブレード後の硬直にロケやブレードで反撃されるので、位置関係と距離に注意。相手の行き先に向けてブレホがかかるので、ブレホを誘導されると危険です。
・BB
高速で後退します。大きな加速度が得られるので回避に利用できます。ただしリロードが長いので連発できないのが欠点です。
・BBスライドジャンプ
BBで後退中に移動キーを入れずにジャンプを入力すると、BBで後退後にジャンプします。BB後の隙消しに使えます。この後ジャンプ硬直キャンセルや、OBに繋ぐと効果的です。
・BB−ブレード/ブレード−BB
地上ブレードの硬直、あるいはBBの硬直を消す動きです。どちらもリロードの関係で連発できません。
■四脚の天敵処理
・グレ系
ハングレ、腕グレ、K99、MAC、実グレなど単発系で当たり判定の大きな物です。これらは的が大きく鈍い四脚には致命的です。これらに対するには必中距離内の正面に居ない事が重要です。正面に捉えられてしまった場合は、中距離ならV字回避をしながらOBで離脱。近距離ならジャンプからOBで離脱します。どんな距離でも直進すると被弾するので常に注意が必要です。
・ライフル系
ライフル、マシンガンなど連発系。これらは弾速はあまり速くないので馬踊りが有効です。ただし敵機の速度が速い場合は押し付けられると危険なので、馬踊りからOBに繋いで離脱します。
・スナイパー系
グレ系の当たり、連発系の手数を併せ持つ厄介な相手です。ご丁寧に硬直まであります。これらと相対する時は積極的にサイトの外へ出る、遮蔽物を利用するなどしないと、時間と共に不利になって行きます。
・ハンドガン
実弾であり、サイトの広さ、弾速、手数、硬直、熱を全て持っている究極の天敵です。幸い最大射程は短いので、これを意識しながら常に距離を離すように心掛けます。特徴の所にある通りELF-SOC61以外の四脚で111ハンドガンの硬直を防ぐには被弾安定(SP-BSI-LE)が必要です。ARTハンドガンの硬直を防ぐ事は不可能です。
・単発系ミサイル
単発ならば弾道をイメージしつつ動けば回避できます。着弾の直前にブレード移動でも構いません。しかし放っておくと追い詰められるので、位置変え、遮蔽物などで対応する方が安全です。基本的には避けられない位置関係で撃たせないようにします。
・連発系ミサイル
連発系になると後続のミサイルが厄介です。遠慮せずにアンチミサイルやデコイを利用しましょう。敵の射撃系が止まって、ロック警告が長く出ている場合連発ミサイルが飛んでくる可能性があります。こちらも避けられない位置関係で撃たせないようにします。
・マルチ
一定距離まで近付くと分裂するミサイルです。射程が長いので無理にOBで逃げるのは危険です。極力地形にぶつけて消すのが安全です。正面から撃たれた場合は単発系と同様の回避ができますが、その場合後続のミサイルや射撃系に注意が必要です。連発された場合はアンチミサイルやデコイを使いましょう。デコイはミサイル発射時と分裂時に誘導判定が発生するので、マルチ等の分裂系には後出しで間に合うので効果的です。位置関係によりブレード移動で回避、分裂したミサイルの中を潜るといった回避も可能です。
・両肩マルチ
一定距離まで近付くと分裂する両肩ミサイルです当たり判定が大きいため回避が困難です。基本的には撃たせないよう動きます。斜め上にブースト上昇し、引き付けてから反対方向に降下という動作である程度回避できます。地上にいれば分裂したミサイルの中を潜ることができますが、その場合後続のミサイルや射撃系に注意が必要です。惜しまずアンチミサイルやデコイを使いましょう。OBを使用すると被害が大きくなります。
・魚雷
幸い速度が遅いので、地形にぶつけたり、OBで離脱で処理できます。分裂前にデコイを出すのも有効です。閉所で囲まれたら致命傷を受けます。
・左右迂回ミサイル
最も回避しにくいミサイルです。素直にアンチミサイル、デコイ、地形などを使いましょう。タイミングを合わせればブレード移動で回避できますが、リスクが大きいので勧められません。強引な手段ですが片方に体当たりしてダメージを1発分に抑える手があります。
・ロケット
走行中は背が低い四脚ですが、実は的が大きく鈍いのでロケットの良い的です。こればかりは相手のロケ撃ちの癖を見抜かないと処理できません。基本的には離れる、遮蔽物の利用で対処します。とにかく直進しない、繰り返し同じ動作を行わない事が重要です。
・ブレード
当たり判定が大きく、鈍く、距離調整能力が劣る四脚にとってブレードは脅威です。特に横振りのブレードを下から受けると致命傷を受けます。とにかくブレードの間合に入らない事につきます。
■四脚の攻撃面
上記の移動と回避の特性から四脚が有利に事を運べる状況は限られています。基本的に敵の攻撃圏内では不利になると思って下さい。その中で多少有効な攻撃方法を探って行きます。
・スナイパー
大抵の武器が有効射程外なので比較的対等に近い戦いができます。移動はロングOBとショートOBどちらでも有効です。瞬間火力と総火力が劣るので攻めよりは引き撃ちで使用します。実スナは重量あたりの総攻撃力が高いので役に立ちます。Eスナは命中精度が高い反面総攻撃力が低くなります。残念ながらどちらも撃破を狙えない武器です。他にダメージ原を加える必要があります。
・グレネード(腕武器)
一撃離脱戦法とラッシュ戦法に利用できます。どちらも交戦時間を短くして被害を少なくしようという物です。この戦法に利用できるのはハングレだけです。K99は命中精度は高いのですがE兵器なので扱いが難しくなります。攻撃を行う際はある程度回避を捨てて狙いを付ける必要があるので、損得勘定が大切です。
・グレネード(武器腕)
グレネード(腕武器)と同様ですが、瞬間火力が強力な反面、防御力が劣ります。腕グレ、腕バズが利用できますが、ハングレ以上に損得勘定が重要になります。腕バズは軽量でE消費が少なく、APも高いので、パーツとしての価値が高くなっています。
・ミサイル(肩)
マルチ、魚雷、左右迂回、両肩マルチといった優秀なミサイルは四脚に積んでも相応の能力を発揮してくれます。ただし、トップアタックでの使用は事実上不可能なので、戦力としては劣ります。マルチは足止め、妨害、コンボ材に。左右迂回はスナイパーのような削り武器に利用できます。
・ミサイル(武器腕)
小ミサ、熱ミサ共に高い瞬間火力を持っているので強力ではあります。しかし、大抵の機体がアンチミサイルやデコイを装備している事を考えると、戦略的に不利な立場に置かれます。
・ロケット
四脚は地上移動と旋回が速いのでロケットの使用に向いています。ただしロケットを安定して使うには、ある程度の被弾を覚悟しなければならない為、ある程度の装甲が必要です。重四脚での使用が適しています。大遠距離で敵がロケットを警戒していない時、OB起動前後などの直進が狙い目です。ブレードをロケットで迎撃するのはリスクが大きいのでお勧めしません。
・ハンドガン
111は重量あたりの破壊効率が良く、衝撃と熱もあるので役に立ちます。牽制など防御面で役に立ちますが、主武器にはなりません。
・カニ
カラサワ並みかそれ以上の戦闘力を提供してくれますが、武器腕の為防御力が犠牲になります。持久戦は不可能なので、攻撃タイミングを選ぶ必要があります。E兵器なので扱いが難しくなります。また、武器腕四脚なので持久戦が難しくなります。
・ライフル
攻撃よりは防御で威力を発揮する武器なので、四脚ではあまり利用する機会はありません。四脚はライフルで攻めるための機動性と持続力が不足しています。
・Eライフル
E消費が大きい四脚では負担にしかなりません。カラサワだけは十分な戦闘力を提供してくれます。
・構えキャノン
四脚最大の罠です。使用中は事実上回避不可能なので、実用的ではありません。無理に使用する場合はノイメ、シールドといった強引な手段が必要です。ノイメを使用した場合はラッシュ系に弱くなり、シールドを使用した場合はブレードに弱くなります。
■四脚のブレード
四脚の特徴でもある強力な突きですが、対戦ではリスクが大きく有効ではありません。四脚の機動性で捕捉できるのは重量級のごく一部に限られます。色々な相手と対戦することを想定した場合ブレード主体の機体は役に立たない場合が多くなります。
二脚逆関を突く場合は下(地上)から、走行型を突く場合は空中から狙うと比較的安全です。これは敵機のブレードによるカウンターを受けにくい進路です。ただし中二、重二、軽二横振りに対してはリスクが大きすぎるので諦めた方が良いでしょう。またLロケを持った相手もリスクが大きすぎます。
OBで急接近してそのまま突く、OBで接近して走行やブーストで狙いを付けて突くなど色々方法があります。また、空中ブレホ連打だけで移動して突きに繋ぐ手もあります。
状況によっては無理に空中(ホバー)突きを狙わずに、そのまま地上突きを入れた方が良い場合もあります。
・赤ブレ
長さが武器で最も当てやすいのですがが、使用後の硬直が長く隙ができます。多段ヒットが出易いのですが、ダメージはあまり期待できません。
・緑ブレ
リロードと少ないE消費、衝撃が武器になります。衝撃を利用して連続突きが可能な場合もあります。ブレホ飛行を連続で行うのに有用です。
・3ブレ
リロードの短さと高めの威力が武器で、回避用に最も効果的です。リロードが短いので最も隙が少なく、事故狙いで突きを出しても多少効果があります。ただし当たり判定は若干短めです。
・ダガー
当たり判定が小さすぎて実用的ではありません。
・月光
実用的な破壊力がありますが、月光それ自体の重さが原因で当てづらい武器になっています。
リロードの長さも四脚には致命的です。
・光波
純粋に当てると言う観点からすれば最良の武器です。ただしパーツそれ自体と使用にエネルギーを大量に消費する為、扱いは難しくなります。相手が飛ぶタイプだった場合、出番が無い事もあります。
■四脚の戦略
以上長々と説明してきましたが、要約すると四脚を選んだ時点で不利だという事です。その様な場合どのような戦略を取るべきか。答えは一つ、「ゲリラ戦」です。
・ゲリラ戦
ゲリラ戦の根幹は「相手のやりたい事をさせない」という点です。よく言われるような「ただ隠れて逃げる」はゲリラ戦の側面の一つに過ぎません。AAのシステムはゲリラ戦が非常に有利になるように作られています。その有利な要素それぞれについて説明しましょう。
・武器の必中距離
AAと前作のAC2ではFCSの未来予測が非常に正確で、機体と弾の当たり判定が非常に大きく設定されています。この為武器それぞれに通常移動では回避不能な間合「必中距離」が存在します。ゲリラ戦を行う場合はこの「必中距離」に注意し、間合に入らないようにすれば被弾を大幅に減らす事ができます。
また、この必中距離自体が短く、距離150前後(100〜200程度)です。ただ離れるだけでも十分な防御になります。
・複雑な地形
AAと前作のAC2の対戦ステージは地形が入り組んでおり、また遮蔽物にならない障害物などもあり、足場が非常に悪くなっています。これら地形を遮蔽物に利用する事で、相手の攻撃そのものを封じる事ができます。いかに正確で強力な武器だろうと、射線を通さなければ使用することすらできません。
・総攻撃力の低さ
AAと前作のAC2はどう言う訳か武器の弾数や攻撃力が低く抑えられています。これはある程度回避してしまえば破壊不能になる、もしくはAP差を挽回する事が不可能になるという事です。攻撃側も少ない弾数を効果的に使う為、必中を狙ってきます。その為攻撃のタイミングが読み易く、防御も容易になります。必中を狙う者は必然的に追う側になる為、防御を一時諦める事になります。これは迎撃側が非常に有利になる要素なのです。AAでは退き撃ちが有利な理由はここにあります。また、攻撃の回数自体が少ない為、攻撃と防御のタイミングがはっきり分かれています。
・地形戦
地形を遮蔽物に利用して延々と逃げ続けると非常に有利になります。これには高いAP、ある程度の装甲、射線が通った一瞬にダメージを与えられる武器などが必要です。また、各ステージの地形を理解する事も必要です。特定のステージには一度入ってしまえば攻撃を殆ど受けない「立て篭もりポイント」があります。
・上空退避
AAと前作のAC2では、高低差がある場合に攻撃手段が非常に限られます。高度を取った場合は攻撃手段が減りますが、地上側よりは多少有利です。上空側が地形を広く見ながら戦えるのに対し、地上側は地形を見ながら戦うのが困難です。
特に四脚を使用する場合、一度高度を取ってしまえばブーストを使用せずに長い距離を移動できるので、E効率的に有効です。上空なら必然的に必中距離外なので防御面でも有利と言えます。
・ゲリラ戦用のアセン
機体を作る際にどのような戦術で戦うのか想定した武器を選びます。残念ながら四脚では幅広い戦術に対応した武装を積む事はできません。ただ一つの戦術の為に徹底したチューニングを行います。基本的にはAP、機動性、瞬間火力を重視、E消費の軽減と妨害効果のある武装を載せられれば理想的です。ここで言う「妨害」とは、手数や攻撃範囲で相手の行動を制限するという意味で、デコイなど単純な防御デバイスとは異なります。
機体の構想が練れたら次はテストを繰り返します。試運転中に幾つか問題点が見えて来るはずなので、逐次修正を加えて行きます。また、その中で天敵の武器やアセンが見えてくるはずなので、その対策も講じておきます。
あとはひたすら機体に慣れ、機体独自の隠れた使い方などを発掘して行きます。とにかく一筋縄では行かないと覚悟して、長い気持ちで機体と付き合うようにして下さい。
■まとめ
結局どのようなアセンなら四脚で戦えるのかという回答を得られぬまま、AA時代の終末を迎えてしまいました。色々迷ったり、自信喪失になったり、細かい大会ルールに翻弄されたりと、山「なし」谷だらけという状態でした。チーム戦とは言え四脚で準優勝1回を記録できたのがせめてもの救いかもしれません。
『なぜかつづく(何』
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