ホバリング状態からヘリを上昇させる為にスロットルスティック上げる場合、僅かに操作してゆっくり上昇させるときは、ローターの回転がホバリングのときより上がったり下がったり変化しないようにスロットルカーブとピッチカーブを調整してください。上にあがったヘリを、ゆっくり降ろすときも同じです。ローターの回転数が変化しないように、ホバリング付近のピッチとスロットル開度を調整して下さい。またスロットルスティックを大きく操作して素早く上昇するときは、ホバリングのときよりローターの回転数が少し上がった状態でヘリが上昇するように、送信機のピッチカーブのハイピッチを調整します。スロットルスティックを大きく操作して素早く下降するときは、エンジンの回転数はかなり落ちますが、ローターの回転数はオートロクラッチの働きによりすぐには下がらず、少しずつ下がります。このときヘリが素早く下降すればよいのですが、なかなか下降せずローターの回転だけが下がってヘリの安定が不安定になり下ろせないようであれば、スロットルスティックを一杯に下げたときのローピッチを−3度ぐらいまで下げて素早く下降できるように調整してください。最初にセットした+−0度のローピッチでは、ヘリを高いところから早く降ろそうとしたときにローターの回転が下がってヘリが不安定になるために、スロットルスティックを大きく下げることが出来ず、ヘリを下降させるのに苦労するはずです。この段階以降はローピッチを−3度前後に設定しなおすのが良いでしょう。(ただしヘリを着陸させるときのスロットルスティック操作が大きく変化しますので、設定変更後の着地は慣れるまで慎重に行ってください。)
ヘリを素早く下降させるときもローターの回転数は僅かに下がるだけであまり大きな変化はせず、安定した状態でヘリを素早く下ろせるように調整しなければなりません。送信機のアイドルアップ機能を使い、スロットルスティックを操作してもエンジンの回転数は一定以下に下がらない調整方法もありますが、この段階ではあまり必要ありません。ただし、風の強い日などにはこの機能を使ってローターの回転数を少し上げ、ヘリの上昇下降を安定させるのも良いでしょう。
ヘディングロック(テールロック)方式のジャイロで無い場合は、ラダーのリボリューションミキシングとアクセリューションミキシングをこの段階で調整します。ヘリをホバリング状態からゆっくり上昇や下降させたときのヘリの向きの変化を無くすのがリボリューションミキシングで、スロットルスティックを素早く大きく操作したときの瞬間的な、エンジンの反トルクの大きな変化によるヘリの向きの変化を無くすのがアクセリューションミキシングです。1メートル以上ゆっくりヘリを上昇下降させてリボリューションミキシングを合わせた後、瞬間的に素早くヘリを上昇下降させてアクセリューションミキシング合わせます。アクセリューションミキシングの付いてない送信機の場合は、自分が普段よく行う、ヘリの上昇下降速度でのヘリの向きの変化をリボリューションミキシングで補正し、ジャイロ感度を多少強くすることでヘリを安定させてください。 |