2009-10-16
善し悪しはともかく,学会やセミナーでのプレゼンではもっぱら PowerPoint が使われています. これに次ぐのは Acrobat Reader を使ってPDF ファイルを見せることでしょうか.
いずれの場合も,ショートカットキー(キーボードの特定のキーを押すことで機能を呼び出す) を使うと,マウスでカーソルを動かすよりも素早くいろいろな操作ができます. 自分でも忘れてしまうことがあるので,覚え書きとして整理してみました.
おまけで,複数のファイルやアプリケーションを切り換えて使う場合に便利な Windows の 機能も紹介します.
(注記)この文書に MS Windows, PowerPoint, Adobe Acrobat Reader の使用を積極的に推奨する意図はありません.
表示したいファイルを開いた状態で [F5] のキーを押せば, どのスライドを表示していたかに関係なく, 最初のスライドからスライドショーが始まります.
Alt キーを押しながら [D],続いて [V] を押しても同様です.
※これは,Alt + [D] でメニューバーの[スライドショー(D)] を選び,[V]でそのなかの [実行(V)] を選ぶという操作です. メニューバーが表示されない PowerPoint 2007 以降でもこのキー操作は有効です.
左に縦一列にスライドのリストが並び,中央に編集するスライドが大きく表示された状態が PowerPoint の標準の画面です.この画面で大きく表示しているスライドから スライドショーを始めるには,Shift キーを押しながら [F5]を押します.
スライド一覧を表示した状態で,カーソル移動キー(→↓↑←)を押すと,選択された スライドを表す太線の枠が移動します.スライドショーで表示したいスライドまで 枠を移動してから Shift キーを押しながら [F5]を押せば,そこからスライドショーを 開始します.
スライドショーの実行中に ESC キーを押すとショーを終了します.
さまざまなキーで前後に移動できます.
Home キーで最初のスライドへ,End キーで最後のスライドへただちに移動します.
移動したいスライドの番号を数字キーで入力してからリターンキーを押すと, ただちにそのスライドが表示されます.たとえば 1 と入力してリターンなら最初のスライドへ, 2, 4 と入力してからリターンなら 24枚めのスライドへ移動します. 正確なページ番号が分からなくても,おおよそのページを指定してジャンプしてから, その前後へカーソル移動キーで動くと,最初のスライドから1枚づつ 移動していくよりも効率がよいでしょう.
Alt キーを押しながら [V], 続いて [D]を押すと,すぐに一覧表示になります.
※これは,Alt + [V] でメニューバーの[表示(V)] を選び,[D]でそのなかの [スライド一覧(D)] を選ぶという操作です. メニューバーが表示されない PowerPoint 2007 以降でもこのキー操作は有効です.
スライドショー実行中に [W] を押すと,画面は白一色になります. スライドを見ずに演者に注目して欲しいときに使えます.
任意のキーを押せば,直前に表示していたスライドが再び表示されます.
スライドショー実行中に [A] を押すと,カーソルが表示されます. 見て欲しいところを示すのに,レーザーポインタを使わず マウスでカーソルを動かして指示したいときに便利です.
レーザーポインタはついつい振り回しがちになるので,このほうがよいかも知れません.
ただし,タッチパッドをなで回してカーソルを動かそうとすると,意図せずに ポンと叩いてしまい,クリックと認識されて次のスライドに移動してしまいがちです. カーソルで指示したいなら,マウスを使うほうがよいようです.
Ctrl キーを押しながら [L]を押すと全画面表示になります. PowerPoint ファイルから PDF ファイルを作った場合,アニメーションなどの特殊効果を使って いなければ,これでPowerPoint のスライドショーと同様の表示ができます.
ESC キーを押すと全画面表示を終了し,普通の表示に戻ります.
さまざまなキーで前後のページに移動できます.
Home キーで最初のスライドへ,End キーで最後のページへただちに移動します.
Ctrl キーと Shift キーを同時に押した状態で [N] を押すと,ページ入力ボックスが表示されます. ここに移動したいページを入れてリターンキーを押すと,指定したページに移動します.
以下は,通常表示中でも全画面表示中でも使える画面拡大(縮小)機能です.
Ctrl + L ではページ全体が画面に入りきるサイズで表示されるため, ページが縦長のファイルの場合,かなり小さくなってしまいます. この場合,Ctrl キーを押しながら [2] を押すと,ページの横幅が画面一杯に 入りきるように拡大されます. また,おなじく Ctrl キーを押しながら [3] を押すと,ページ内の描画部分(左右の余白を 除いた部分)が画面一杯になるように拡大されます.
拡大した状態で,Ctrl キーを押しながら[0] (数字のゼロのキー)を押すと,ページ全体が 入りきるサイズでの表示に戻ります.
拡大して表示すと,ページの全体が画面に入りきらなくなりますが, カーソル移動キーでページ内の移動ができます. これにともなってカーソル移動キーでページからページへのの移動はできなくなりますので, それ以外のキーを使います. たとえばリターンを押すと,ページの下方に未表示の部分があるならそれを表示し, 下端まで表示されているなら次のページに移動します.
Ctrl キーを押しながら [Y] を押すと,表示倍率を入力するボックスが表示されます. 候補の中から選んでもよいし,自分で数字で倍率(パーセント)を入力することも できます.パーセントを入力して指定する場合, [%] の入力は不要です. 200 と入力してリターンキーを押せば, 200% の倍率で表示されます.
特に複数のファイルやアプリケーションを使ってプレゼンをする場合に便利な, Windows のシステムの機能です.
いくつものアプリケーションのウインドウを開いている場合, Alt + TAB で,開いているウインドウに対応するアイコンの一覧が中央に表示されます 最小化されて画面下のタスクバーにのみ表示されているウインドウも含まれます.
最初は左上のアイコンに,選択されていることを示す黒枠がついています. 一覧表示の一番下には,選択されているアイコンが示すウインドウの 詳細情報(アプリケーション名と開いているファイル名など)が表示されます.
Alt を押したままで TAB を何度も押すと,選択されているアイコンを示す黒枠が順次移動していきます. 作業したいウインドウを表すアイコンが選択されたところで Alt キーから指を離すと, 対応するウインドウがアクティブ(最前面に表示され,作業できる状態)になります.
一度に表示されるアイコンは最大 7列 x 3行 = 21個です.これより多くのウインドウが 開いている場合,選択の枠が左下の21番めまで行き着くと,アイコンがスクロールされ 隠れていたものが表示されます.
同じアプリケーションソフトで複数のウインドウを開いている場合,それぞれ別のアイコンが 表示されます. いくつかのプレゼンファイルを開いておいてその間を行き来するのにも,別のソフトの間を 行き来するのにも便利な機能です.
多くのアプリケーションでは,Alt キーを押しながらスペースバーを押すと, ウインドウメニューと呼ばれるメニューが表示されます.このなかに]閉じる (c)] という項目があります.ウインドウメニューが表示された状態で [C] のキーを押すと, ただちに終了することができます. プレゼン中に一時的に動かしたアプリケーションを素早く片づけるのに便利です. また,[最小化する (n)] を使えば,タスクバーにのみ表示された状態にすることもできます.