9日目 空路サナアへ移動し旧市街観光
5時45分からホテルのレストランで朝食をとる。ホテルで焼いたパンがフランスパンのような歯ごたえで非常においしかった。パンが余ったので空腹になったら食べようと持ち帰る。
パン
6時30分にホテルを出発、10分ほどでセイユーン空港に到着した。
セイユーン空港 イエメニア航空の旅客機
自由席だったので写真を撮れるよう後部の右側の窓側の席に座る。西に進むので右側は順光線になるのだ。7時50分イエメニア航空IY-401便はサナアに向ってセイユーン空港を飛び立った。滑走路の脇にはテーブル・マウンテンが連なっている。。
テーブル・マウンテン
雨に浸食されてできたハダラマウト地方の深い谷が次々目に飛び込んでくる。
ワディ・ハダラマウト
離陸後15分ほどして飲み物と菓子パンが配られ、8時37分、IY-401便は47分のフライトでサナアのバサバ空港に着陸した。
バサバ空港
サナアに到着したときと同じ車に乗って9時10分に空港を出発する。市内に入ると渋滞していてなかなか進めない。黄色い帯をつけたダッバーブと呼ばれる乗り合いタクシーが沢山走っている。普通のタクシーにも黄色い帯がついていて黄色はタクシーの目印になっている。タハリール広場に近づくと右手に立派な門が見えたが国会の門だという。
ダッバーブ 国会の門
35分ほどで新市街の中心タハリール広場に到着、広場に面した軍事博物館を見学する。軍事博物館は昔の内務省の建物を利用していて内部には兵器のほか石器や土器、動物の標本なども展示されている。
軍事博物館 タンク
このあと城壁に沿って走り旧市街の入り口イエメン門の前で下車する。城壁はシバ王国のシャアル・アウタサイラー王の時代に造られたといわれており、東西1.5km、南北1kmの旧市街の全体を取り巻いていたが1962年の革命後交通の邪魔になるという理由で取り壊され一部しか残っていない。元々は全部日干し煉瓦でつくられていたが雨による浸食を避けるため今は下部が石で覆われている。
城壁 イエメン門
イエメン門の前には露店が並び、肩にガエアベイアをかけて売り歩いている男もいる。ガエアベイアは上着とスカートが1枚の布でできたイエメンの伝統的民族衣装である。
門前の賑い ガアエベイアを売る男
このあとサイラー通りに出る。サイラー通りは涸れ川を道路に使っているので雨季になると川になり車が走れなくなる。このため今陸橋に見える橋は川を渡る橋になる。
サイラー通り(拡大) 陸橋
サイラー通りの近くにカート市場があった。カートは午後に噛むので午前中はあまり店が出ていない。イエメン人の平均年収は800ドル(9000円)というから1000リアル(550円)もするカートを毎日買うのが不思議である。カート売りの少年が地べたに座っていた。もうジャンビアをさして一人前の男だ。
カート市場 カート売りの少年
続いてハッダ地区を訪れる。ハッダ地区は向かいは段々畑のある農村だったがサナアが発展するにつれて高級住宅街になった。途中に建築中の大きなモスクがあった。5年前に着工し完成まであと2年かかりアラビア半島最大のモスクになるという。まだ名前が付いていないが、大統領の名をとってアリー・アブドゥッラー・サーレハ・モスクになるだろうと言われている。ハッダ地区を走っていると日本大使館があった。驚くほど広大な敷地にたくさんの建物がありイエメンのような小さな国にも莫大な税金を使っていることをうかがわせる。
建設中のモスク 日本大使館本館
12時少し過ぎにホテル・タージ・シェバに到着した。このホテルはイエメンに到着した日に泊まった5星ホテルである。
ホテル・タージ・シェバ
まだ客室の準備ができてないので先にレストランでブッフェ式の昼食をとる。パンがまずかったので代わりにセイユーンのホテルから持ってきたパンを食べる。食後は客室で15時過ぎまで旅行記作りをして過ごす。
レストラン 客室
15時30分にホテルを出発、イエメン門で下車し歩いて1986年に世界遺産に登録された旧市街の観光をする。5分ほど歩くと畑があった。ブスターンと呼ばれるスルタンの菜園の跡地で今も野菜が栽培されている。
ブスターン
畑の周囲は5,6階建ての民家に囲まれている。建物は玄武岩や花崗岩で造られているので美しい外観をしている。
このあとオールド・サナア・パレス・ホテルの屋上に登る。エレベーターがなく階段の蹴上げが高いので大変だが周囲の建物よりひときわ高いので360度の展望を楽しむことができる。
屋上からの展望 (拡大) (拡大)
(拡大) (拡大)
(拡大)
続いて裏通りを歩く。サナアは首都だけにほかの街のようにゴミが落ちてなくきれいだ。
裏通り(拡大)
サムサラと呼ばれているかっての隊商宿があった。今は地元の人の憩いの場になっていてイエメンコーヒーを50リアル(30円弱)で飲むことができる。我々も飲んでみたがまじりけのないモカコーヒーの味が大変おいしかった。
サムサラ(拡大) コーヒーを飲む老人
このあとスークを歩く。女性の買い物客もいるが売り手はすべて男性だ。
スーク(拡大)
ジャンビア、装身具、衣服など品物ごとに分かれて店が並んでいる。
ジャンビーヤの店(拡大) 装身具の店
最後にイエメン門の屋上に登って旧市街を眺める。日が沈みかけ建物が赤く染まっている。
日没後ホテルに戻り夕食の時間まで旅行記作りで過ごし、19時からホテルのレストランでブッフェ式の夕食をとる。並んでいた料理は昼とほぼ同じであった。5星ホテルとしては食事がお粗末だ。