憂楽帳

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憂楽帳:マニュアル車の勧め

 マニュアル車に乗っていることを明かすと、「どうして」と不思議がられるのはいい方で、「変わっているねえ」と変人視されることがある。

 アクセルとブレーキだけのオートマチック車はギアチェンジなしでいいし、坂道発進も簡単にできるのに、クラッチがあって操作が煩雑なマニュアル車を何を好きこのんで、ということだろう。でも、マニュアル車は、その操作の煩雑さが面白いのである。

 速度に応じてギアチェンジを繰り返し、カーブをすっと抜けた時の快感は何とも言えない。運転の面白さを味わえるのだ。それに、ブレーキとアクセルの踏み間違いも少ない。

 統計によると、ブレーキとアクセルの踏み間違い事故は年約7000件。毎日どこかで19件の踏み間違い事故が起きている計算になる。ちょっと怖い数字である。操作が簡単なオートマ車なのに踏み間違え事故が多いのは不思議な気がするが、マニュアル車はクラッチを踏むという煩雑さが逆に踏み間違いを防いでいるのかもしれない。

 今はオートマ車一辺倒だが、そろそろマニュアル車の面白さが見直されていいと思うのだが。【柴田種明】

毎日新聞 2011年6月22日 西部夕刊

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