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[事件]ニュース
【臓器売買】見返りに40万円受け取り「300万円やると言われたが…」 臓器提供候補者が供述
2011.6.25 11:46
生体腎移植をめぐる臓器売買仲介事件で、内科医院「堀内クリニック」院長、堀内利信容疑者(55)に腎臓を提供する候補だった指定暴力団住吉会系元組員、坂上文彦容疑者(48)が警視庁組織犯罪対策4課の調べに「腎臓の提供で300万円をやると言われたが、実際には40万円くらいしかもらっていない」と供述していることが25日、捜査関係者への取材で分かった。
堀内容疑者は、臓器提供者探しの見返りに仲介役の指定暴力団住吉会系組員、滝野和久容疑者(50)に1000万円を支払っている。大半は滝野容疑者が生活費などに流用したとみられるが、一部は使途不明になっており、警視庁は暴力団組織に流れた可能性もあるとみて捜査している。
また、堀内容疑者に実際に臓器を提供した男性(21)は、日本移植学会の指針で提供資格ができる成人になった10日後に、堀内容疑者と養子縁組していたことが新たに判明。警視庁は、移植目的の偽装養子縁組だった可能性が高いとみている。
捜査関係者によると、堀内容疑者は平成21年5月ごろ、滝野容疑者に臓器提供者探しを依頼。坂上容疑者が提供することになり、昨年1月、親族間の生体腎移植を偽装するため養子縁組を行った。
堀内容疑者は21年10月~昨年4月ごろまで、複数回に分けて、滝野容疑者に計1000万円を支払い。同年6月に東京都内の病院で移植手術を行う予定だったが、滝野容疑者が追加の謝礼1000万円を要求したことからトラブルになり、手術は行われなかった。坂上容疑者にはわずかしか謝礼が渡らなかったという。
堀内容疑者はその後、別の住吉会系組員から紹介を受けた男性と昨年6月、養子縁組し、翌月、宇和島徳洲会(愛媛県)で移植手術を受けた。
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