NHK京都府のニュース 京都放送局
花粉症発症因子の構造を解明
花粉症を引き起こすタンパク質の詳しい構造を、京都大学の研究グループが初めて明らかにしました。グループでは、副作用の少ない薬の開発につながる可能性があるとしています。
アレルギーは花粉などに刺激された炎症を引き起こす物質が、「受容体」と呼ばれる細胞の中のタンパク質と結合して引き起こされます。
アレルギーの薬は炎症を引き起こす物質の代わりに似たような構造の別の物質を受容体に結合させることで症状を抑えますが、アレルギーと関係のない別の受容体と結合してしまい、血圧の低下や不整脈といった副作用を引き起こすことがあります。
京都大学大学院医学研究科の岩田想教授のグループでは、副作用の多い薬を花粉症の受容体に結合させてみることで、受容体の詳しい構造を解析しました。
その結果受容体には炎症を引き起こす物質がおさまる7本のアミノ酸の鎖に囲まれた空洞があり、薬は、一部のアミノ酸としか結合していないことがわかりました。こうした詳しい構造が明らかになるのは初めてだということで、研究グループでは、空洞のアミノ酸とぴったりと結合する薬を開発すれば、花粉症だけに効き、副作用の少ない薬の開発につながるとしています。
担当した島村達郎特定講師は「
狙いとなる受容体にあう薬を早くみつけ、花粉症に苦しむ人の助けになりたい」と話しています。
06月25日 10時37分
京都府のニュース
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