不審火関与か、21歳女逮捕 連続事件と酷似 浜松(6/25 07:45)

 浜松市東区周辺の連続不審火事件を捜査していた浜松東署と県警捜査1課は24日、駐輪場でオートバイカバーに火を付けたとして、器物損壊容疑で同区天龍川町、飲食店店員の容疑者(21)を逮捕した。同署などは容疑者が一連の不審火に関与した可能性があるとみて追及する方針。
 逮捕容疑は4月28日深夜、東区篠ケ瀬町のマンション駐輪場で、カバーに火を付けオートバイ1台とカバー(約2万8千円相当)を損壊した疑い。同署によると、容疑者は「やりました」と容疑を認めているという。
 同市内では、4月22日から5月7日にかけて、東区のJR天竜川駅周辺を中心に中区、南区にわたる一帯で計14件の不審火があった。いずれもマンションやアパートの駐輪場やごみ置き場から出火し、オートバイやごみなどを焼いた。オートバイの燃料タンクが爆発して建物に延焼した現場もあった。
 同署は5月の大型連休期間中を含め、連日署員100人体制で夜間の捜査活動を継続した。現場の鑑識結果や乗用車、バイクの音など市民から寄せられた情報などを積み重ね、容疑者特定につなげたという。同署によると、一連の不審火の状況が酷似しているという。

「これでなくなれば」住民安堵
 浜松市で発生していた連続不審火の現場は、容疑者の自宅から半径約3キロの範囲に集中していた。浜松東署によると、容疑者はマンションで1人暮らしをしていたとみられる。近所の住人は「新しいマンションなので、互いに面識はない。こんな近くに容疑者がいたなんて」と言葉少なに語った。
 逮捕容疑になった不審火の現場、浜松市東区篠ケ瀬町のマンション駐輪場の近隣住民は、容疑者逮捕のニュースに安堵(あんど)の表情を浮かべた。不審火は4月下旬から5月上旬まで続き、その後は発生は止まっていた。70代の女性は「一時は怖くて夜も眠れなかった」と振り返った。
 一連の不審火で被害が集中していた同区蒲地区の消防団長(35)は「容疑者逮捕と被害予防を目指し、警察、消防と地域が連携して活動してきた。(容疑者が逮捕され)これで被害がなくなればいい」と話した。

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