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<臓器売買>逮捕の開業医、ドナーが20歳直後に養子縁組

毎日新聞 6月25日(土)2時34分配信

 生体腎移植を巡る臓器売買事件で、開業医の堀内利信容疑者(55)=臓器移植法違反容疑などで逮捕=が、ドナー(臓器提供者)の男性(21)と養子縁組を結んだのは、男性が20歳になった直後だったことが関係者の話で分かった。腎移植手術はそのわずか約1カ月後に行われた。日本移植学会の倫理指針は未成年者の生体臓器提供を原則禁じており、警視庁組織犯罪対策4課は医師である堀内容疑者がそうした事情を熟知した上で指針の規制を免れようとした可能性があるとみている。【川崎桂吾、前谷宏】

 関係者によると、堀内容疑者は昨年1月、1人目のドナー候補だった元暴力団組員、坂上文彦容疑者(48)=同=と養子縁組したとする虚偽の届け出をしたが、金銭トラブルになり、移植手術を断念。養子離縁届を出したという。

 一方で堀内容疑者は、別の組員から新たなドナー候補として男性を紹介され、昨年6月下旬に養子縁組した。男性はその約10日前に20歳になったばかりだったという。翌7月下旬、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)で生体腎移植手術が行われ、男性の腎臓が堀内容疑者に提供された。

 学会の倫理指針は、未成年者を生体臓器移植のドナーの「対象としない」と規定。16歳以上20歳未満の場合は、成人に匹敵する判断能力があると精神科医が確認するなどした場合のみ例外的に認めるとしている。堀内容疑者は、確認を受けないように19歳の男性が成人になるのを待っていたとみられる。

 また、民法の規定によると、未成年者との養子縁組には家庭裁判所の許可が必要。申し立てを受けた家裁は調査官の調査や裁判官の審問などで縁組を許可するか判断する。堀内容疑者はこの規定も考慮した可能性があるという。

 宇和島徳洲会病院によると、堀内容疑者とドナーの男性は手術前、「5年前からの知り合いで、未成年のころから移植を望んでいて、成年になるのを待って養子縁組した」などと説明し、移植の許可を得ていた。

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最終更新:6月25日(土)2時34分

毎日新聞

 

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