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美浜町長が原発再開に前向き姿勢 判断は県と歩調

(2011年6月24日午後1時45分)

 福井県美浜町の山口治太郎町長は24日、定期検査で停止している関西電力美浜原発について「国に求めてきた東北電力女川原発の状況などが説明された。起動への思いは持っている」と述べ、再稼働を前向きに検討する考えを示した。ただ「判断は町だけではできない。県の検証委員会の意見を待ちたい」とし、県と歩調を合わせる意向も示した。

 同日開かれた町会の全員協議会で、経済産業省原子力安全・保安院から過酷事故(シビアアクシデント)対策などの説明を受けた後、記者団に語った。

 美浜原発では現在1、3号機が定検で止まっている。関電の原発が立地する県内3町の首長で、再稼働に前向きな姿勢を示したのは初めて。しかし、西川知事は国の対応は不十分として再稼働を認めない姿勢を崩しておらず、同日の県会代表質問でも「国はもっと真摯(しんし)に取り組む必要があり、現状では立地地域の十分な理解を得られない」と指摘している。

 全協で保安院の石垣宏毅・統括安全審査官は過酷事故対策の実施状況を説明。これまで山口町長が国に求めていた、福島以外で被災した女川原発などの状況を示した。

 終了後、山口町長は記者団に対し「今までの疑問点に答えており、納得できた。町と町会の意見をまとめていく」と述べた。一方で、再稼働の判断に当たっては、県と歩調を合わせるとした。

 町長は全協冒頭のあいさつでも「夏に向け早くも猛暑だ。電力の重要性を感じている。安全確認できれば(停止中の原発を)動かしていければいいと思う」と述べた。

 全協で町議からは「1号機を再起動するなら、国は関電に対し後継炉設置に向けた調査の再開を促すべきだ」「今後、国として原子力政策をどうするのかはっきりしないと、判断できない」「国民全体の原子力の理解を得てから、地元に理解を求めるべきではないか」と、再稼働に賛否両論が出た。

 山口町長の発言について県の石塚博英安全環境部長は「今までの考え方と何ら変わらないと聞いている。これまで通り歩調を合わせて対応していきたい」と語った。

 一方、関西電力は「当社としてはありがたく思っている。今後も原発の安全確保に万全を期すとともに、引き続き地元の理解をいただけるよう全力を尽くしたい」とコメントしている。

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