トップ |佐賀県内ニュース | ||
原発説明会、概要決まる 閉鎖性に批判 | ||
九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の緊急安全対策に関する佐賀県民向け説明会について、経済産業省は23日、「県民説明番組」としてケーブルテレビ(CATV)とインターネットで生放送すると発表した。26日午前10時から同11時半までで、県民参加は7人の予定。開催場所や参加者名は「当日の開催や公平な意見交換に支障を来す恐れがある」として公表せず、報道陣の現場取材も認めない方針。開催方法をめぐって県議会の一部や市長会、市民団体などが「もっとオープンにすべき」と批判や疑問の声を上げている。
番組には同省原子力安全・保安院と資源エネルギー庁の担当者が出席、原発の緊急安全対策を説明し、県民7人と質疑する。大学教授(放射線疫学)がオブザーバーとして技術的な話について助言、コーディネーターを置く。
参加する県民は学生や主婦、農業者など。同省は「地元広告代理店がリストアップした十数人を基に、特定の地域や年代、推進・慎重の意見に偏らないように人選している」と説明した。
放送は「ぶんぶんテレビ」などCATV8局と唐津市・玄海町の行政放送で県内約31万世帯のうち約11万6千世帯をカバー。伊万里ケーブルと藤津ケーブルは放送されない。ネットは動画中継サイト・ユーストリームで配信する。
経産省は発表資料で説明会ではなく「県民説明番組開催」としており、広報番組色が強く出ている。開催方法を批判している県議は「説明責任を果たすやり方としては筋が違う。原発安全の広報になってしまう恐れがある」、反原発団体も「ごう慢なやり方。県も国にお任せで無責任」と反発している。県市長会の横尾俊彦会長(多久市長)は24日、経産省に参加人数などの改善を申し入れる。
同省担当者は「説明会もいろいろな方法がある。広い会場をセットして公募しても参加人数は限られる。CATVとネット中継で広くカバーしたつもりだ。やり取りを見て、国の考え方を理解してもらえると思う」と話す。
◇ ◇
同省はファクスやメールによる意見、質問を25日午前10時から受け付ける。ファクスは0952(27)1010、メールはkenmin@kikitai.jp |
||
2011年06月24日更新 |