骨ごと食べる魚が危ない
元日本原子力研究所研究室長の笠井篤氏は、「ストロンチウムを含んだ魚が危ない」と危機感を強めている。
「セシウムがカリウムと似た原子配列で構成されているように、ストロンチウムはカルシウムと原子配列が似ています。海に流れ出したストロンチウムは植物プランクトンから小型魚、中型魚、大型魚と食物連鎖で生体濃縮される。それを人が食べて内部被曝をするのです。セシウムは体内に入ると100日ほどで代謝によって半分に減るのに対し、ストロンチウムはそれまでに10年を要します。その間、ずっと放射線を出し続け、二重らせんのDNA情報を傷つけ続けるのです」
DNAが二重構造になっているのは、片方のある部分が損傷しても、もう片方がその部分を修復して補えるようにするためだ。しかし、長期間、傷が付き続けると修復が間に合わなくなる。カルシウムと似た原子配列をしたストロンチウムは10年もの長きにわたって骨に直接沈着、放射線を放出し続けるので、微量の被曝でも白血病や骨髄がんなどに冒されるリスクが高まるのだ。
中部大学総合工学研究所教授で元内閣府原子力安全委員会の専門委員の武田邦彦氏は、「これからの時期は大型魚にストロンチウムが溜まってくる」と推測する。
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