「次は、マウスカーソルのカスタマイズだ」
「よーし!」
「ただ、先にはっきり言っておくと、ここまでする必要があるのかどうかは、ちと疑問だ」
「いーぢゃんよもー! やるかやんないかわみんなに任せておけばいーぢゃんよもー! KAGでどんなことができんのかを知りたいんだからもー! そーでしょもー! もーもー!」
「うん。お前にしちゃいい意見だ。それじゃ、説明しようか」
「頼むもん」
「KAGで扱っているマウスカーソルには、三種類ある。それぞれどんな時に使われるかは下の表を見てくれ」
使用時 |
形状 |
KAG内部の名称 |
通常のマウスカーソル |
 |
cursorDefault |
ボタンやリンクをクリックした時の マウスカーソル |
 |
cursorPointed |
クリック待ちのマウスカーソル |
 |
cursorWaitingClick |
「あれれー? 三種類じゃなくて二種類じゃんよもー」
「うん。通常の場合とクリック待ちの場合は、お互いに小刻みに入れ替わることが多いから、チラチラさせないために、わざと同じ形状が使われているんだ。でも、もし変えたければ三種類をバラバラにすることもできるぞ。また、カーソルにはアニメーションカーソルと一般のカーソルの二種類が使えるから、どっちでも好きな方を使えばいい」
「んでも、どーやって直すのかな?」
「方法は二つある。一つは、Windowsに標準で入っている拡張子が .cur か .ani のマウスカーソルを指定してやることだ。オリジナリティはないが、カーソルを自分で作るのが面倒な人には、ちょっとしたイメージチェンジになる」
「んぢゃー、自分で作る場合は?」
「まず、専用のカーソルエディタを手に入れよう。それとも、cur 形式や ani 形式で出力できるペイントソフトを」
「すきゃんてぃそんなの持ってないもん」
「実はおいらもそうだった。で、W.Dee 氏にフリーウェアのカーソルエディタを紹介してもらったわけだ」
「すきゃんてぃもほしーもん!」
「わかったわかった。やるよ。皆さんは下記の情報を参考にして下さい」
「それでー?」
「上記のフリーウェアを手に入れたら、それでマウスカーソルを描く。描いたら適当な名前をつけて、使いたいKAGのシナリオフォルダに保存する」
「やってみよーっと」
しばらくして……
「描けたー」

「あんぢゃそりゃ!\(><)/」
「しょーいかーそるだもんねー! きゃははー変なのー!」
「だ、誰がこんなわけわからんカーソルを使うってんだよ!」
「れんしゅーなんだからいーぢゃんよもー!」
「……それじゃ、それを保存して、KAGのシナリオフォルダに入れる」
「入れたよー」
「そうしたら、Config.tjs を開こう。マウスカーソルが定義されている部分があるから、そこを修正する」
「んー」
// マウスカーソル
// マウスカーソルには、cr で始まるマウスカーソル定数
// ( 吉里吉里 SDK Help の「マウスカーソル定数一覧」を参照 )
// または、カーソルファイル名 (拡張子は .cur / .ani ) を指定します。
// ( カーソルファイル名を指定する場合は "" で囲みます )
// 通常のマウスカーソル
cursorDefault=crDefault; // 1.3
// ボタン、リンク等をポイントした時のマウスカーソル
cursorPointed=crHandPoint; // 1.3
// クリック待ちのマウスカーソル
cursorWaitingClick=crDefault; // 1.3
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「こんなふーに変えてみたもん!」
// マウスカーソル
// マウスカーソルには、cr で始まるマウスカーソル定数
// ( 吉里吉里 SDK Help の「マウスカーソル定数一覧」を参照 )
// または、カーソルファイル名 (拡張子は .cur / .ani ) を指定します。
// ( カーソルファイル名を指定する場合は "" で囲みます )
// 通常のマウスカーソル
cursorDefault="shoi.cur"; // 1.3
// ボタン、リンク等をポイントした時のマウスカーソル
cursorPointed=crHandPoint; // 1.3
// クリック待ちのマウスカーソル
cursorWaitingClick="shoi.cur"; // 1.3
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「それじゃ、適当なスクリプトを実行してごらん」
「それー!」

「うわ〜、だっせ〜」
「きゃははー! ばかぢゃんでやー!」
「おい、自分で作っておいてその言いぐさは何だ」
「だってー、ちょー変だもん! きゃははーばかぢゃんでやー! いけー!」
「……それと、これはKAGの機能説明からは外れるけど、マウスカーソルには透過色の設定ができるんだ。それと、16色までなら使える。どうせ作るなら16色の、透過色を設定したカーソルを作ってくれよ」
「よーし」
しばらくして……
「できたか?」
「こんなかんぢ」

「うん。赤色でキャラを描いて、外側は透過色で塗りつぶしたんだね。それでOKだよ。ちなみに画面上ではこんなふうになる」

「だけど、こんな変なカーソル作っちゃって、すきゃんてぃったら、とってもばかみたい」
「こ、こいつ……」
「んでも、KAGでのマウスカーソルの変え方は、わかったもん。アニメーションカーソルも、きっとおんなじよーに簡単に変えられんだろーねー!」
「おう、変えられるぞ。ただ、さっきの改行マークの所でも話したけど、あんまり変なマウスカーソルにすると、プレイする人間が苦痛を感じるから注意した方がいいぞ」
「だねー。こんな変なカーソル使いたくないもんねー! きゃははーばかぢゃんでやー!」
「お、おのれ……」
「今日の練習で使ったファイルはここだもんねー! サイズは1KBよりちっちゃいもん! しょーいカーソルだもん! んでも、誰もいらないよねー! きゃははーばかぢゃんでやー!」
「……」
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