「お休みの一回目わ、改行マークのカスタマイズだもんねー!」
「そう」
「その前に、改行マークってどんなんだったっけかなー?」
「ガク……」
「どんなんだったっけかなー?」
「こういうのだ」

「そーそー。緑や青の三角だったねー!」
「おいらとしては、改行待ち記号については、KAGにデフォルトで準備されている点滅する三角で充分だと思っている。だけど、色ぐらいは変えたい人もいると思うから、今回はこれらの改行・改ページ待ち記号をカスタマイズする方法を紹介していこう」
「最初に、どーすんのかなー?」
「まず、KAGのシステムフォルダの中にあるファイルを見てみよう」

「ファイル名が LineBreak_ で始まっているファイルが、改行待ち記号に関するファイルだ。同様に、PageBreak_ で始まっているファイルは改ページ待ち記号用だ」
「ふーん。つまり、5このはいるでいっこの記号ができてんだねー」
「うん。それじゃ、それぞれのファイルの内容を見てみよう。黒地の画像が多いから、テーブルの背景は紺色にしておくよ」
LineBreak.asq |
テキストファイル |
LineBreak.png |
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LineBreak_m.png |
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LineBreak_a.png |
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LineBreak_a_m.png |
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「テキストはいるがいっこと、あとは画像だねー」
「そうだ。ちなみに _m という名前がついているファイルはマスク画像だ。KAGでは、同じファイル名の黒い部分を隠して表示させないようにする働きを持つ」
「とゆーことわ、LineBreak.png と LineBreak_m.png が夫婦なのかなー? んでもって、LineBreak_a.png と LineBreak_a_m.png も」
「夫婦かどうかは知らん。ただペアであることは間違いない」
「早速カスタマイズしたいもん!」
「それじゃ、一番簡単な方法からだ。まずは色を変えてみよう」
「どーやんの?」
「 LineBreak.png と LineBreak_a.png をグラフィックソフトで開いて色を塗るだけだ」
「やってみよーっと」

「塗ったよー」
「それじゃ、それを保存して、適当なスクリプトを実行してごらん。文末には改行待ち記号の [l] タグを書いて」
「それー」

「い、意味がわからん……」
「んでも色が変わってんぢゃんよもー! 真っ赤になってんぢゃんよもー!」
「そ、そうだな……」
「真っ赤だなー! 真っ赤だなー!」
「今期の売り上げ真っ赤だなー!」
「きゃははー、ばかぢゃんでやー!」
「し、しまった! 何をやらせんだよをい!」
「んでもって、次わー?」
「次は、形を変えてみよう」
「んぢゃ、せっかくだから、改ページ待ち記号の方を四角にしてみよーかなー」
「よし、やってみろ」
PageBreak.asq
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テキストファイル |
PageBreak.png |
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PageBreak_m.png |
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PageBreak_a.png |
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PageBreak_a_m.png |
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「今度わ、PageBreak_a_m.png を変えればいーんでしょもー!」
「その通りだ。これはアニメーションのコマが横に並んでいるマスクファイルで、水色のファイルを段階的に半透明にマスクすることで点滅させているわけだ」
「どーやって直そーかなー」
「アニメのコマの大きさは PageBreak.png または PageBreak_m.png と同じだから、まずはそれを読み込んで、その上で形を決めるといい」
「四角にしてみよーっと」

「四角を白で書いたよー」
「おい、それを保存しちゃだめだからな。あくまでもそれはサイズ合わせのために使っているんだから」
「わかってんもん。最後には保存しないで終了すんもん」
「そうしたら、ソフトの種類によって方法は変わるけど、それを横一列に並べよう。PhotoShopの場合はパターン定義を使って、上で描いた PageBreak_m.png の内容を取り込み、それを PageBreak_a_m.png の元絵を消した部分に流し込めばいい」

「次わー?」
「次は、このマスクファイルで点滅のアニメーションをさせるために、グレースケールの色を段階的に四角の中に置いていく。もしグレースケールの色を探すのが面倒なら、KAGについてきたデフォルトのファイルからスポイトで取って、それで塗っていくと楽だよ」
「こーかなー?」

「できたー」
「それじゃ、それを保存して、テストしてみよう。適当なスクリプトを書いたら、文末に [p] タグを置いて実行してごらん」
「いけー!」

「うわーうわーうわー四角くなってんぢゃんよもー!」
「と、言うわけだ。もし本のページをめくるような改行待ち記号を作りたければ、そういうアニメーションを準備すればいい。まず、マスク画像ファイルの方に一コマずつのアニメーションを描いて、メインのファイルで色を決めてやる、それだけでOKだ」
「すごいなー! 色と形が変えられるだけでもすごいのに、全然別のアニメーションを使うこともできんだねー!」
「ただ、あまりこんな枝葉末節部分に凝りすぎて、本筋がおろそかになると困っちゃうけどね。小細工っていうものは、本体がきちんとしていて初めて生きてくるんだから。それに、この部分があまりにも目立ちすぎると、プレイヤーは本筋に集中できなくなるから注意しよう」
「そーだねー」
「今日の練習で使ったファイルはここにあります。自分でも試してみたい人はどうぞ。サイズはわずか2KBです」
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