米調査会社のJDパワー・アンド・アソシエーツが23日発表した今年の米新車品質調査によると、フォード・モーターは車載情報システムのトラブルを理由に大きく後退し、トヨタの高級車ブランド「レクサス」が昨年の不振から首位を奪回した。
レクサスは総合的な品質ランキングで首位に返り咲いた。このランキングは多数の新車購入者を調査し、購入後90日間で生じた不満について追跡した結果に基づいて作成されている。
2位はホンダ、3位はホンダの高級車ブランド「アキュラ」、4位は独ダイムラーの高級車ブランド「メルセデス・ベンツ」だった。米ゼネラル・モーターズ(GM)のキャデラックとGMCの順位は上がり、業界平均を上回った。クライスラー・グループのクライスラーと、GMのシボレーも2010年よりは上がったが、依然平均には届いていない。クライスラーのジープが最下位に近い順位で、ダッジが最下位となった。
最大のサプライズは、近年品質面で業界トップに近づいていたフォードと韓国・現代自動車のスコアが下がったことだ。昨年5位だったフォードは23位に後退し、販売100台当たりの問題件数が業界平均より悪い結果となった。
JDパワーによれば、フォードの問題は、新たな車載情報システム「マイフォード・タッチ」に関するものに限られているようだ。マイフォード・タッチはタッチスクリーンを使って操作するエンターテインメント兼通信システム。
JDパワーのシニアアナリスト、デーブ・サージェント氏は「フォードは早くから(マイフォード・タッチで)いくつかの問題を抱えていた」と述べた。
フォードは同システムに解決を要する問題があることを認めた。同社のマーク・フィールズ上級副社長は声明の中で、「今年の品質調査では評価が分かれると予想していた」と述べている。その上で「マイフォード・タッチなどに関する差し迫った品質問題に対処し、おおよそ正しい軌道に戻っている」とみてよいと思うと述べた。
サージェント氏によると、現代自動車の順位が後退したのは、人気の2車種、「ソナタ」と「エラントラ」が市場に投入されて間もないためだという。発売の年には多くの不具合が見つかる傾向がある。
調査によると、2011年にモデルチェンジのあった車種や新たに投入された車種のスコアは総じて前年よりも下がった。今年モデルチェンジのあった調査対象車種では100台に対し122件の問題が寄せられ、前年の111件より増えた。前年からデザインがほぼ変更されていない車種の100台に対する問題件数は103件で、前年の108件よりも減った。
レクサスは販売100台当たりの問題件数が73件で、首位となった。レクサスはJDパワーの調査で数年連続で首位になっていたが、昨年は同ブランドを持つトヨタが意図しない急加速の苦情で問題を抱えていたことを受けて順位を下げていた。
ホンダの販売100台当たりの問題件数は86件、アキュラが89件、メルセデスが94件だった。そのほかトップ10入りしたのは、マツダ、ポルシェ、トヨタ、日産の高級車ブランド「インフィニティ」、キャデラック、それにGMC。これらのブランドの問題件数は全て業界平均の107件よりも少なかった。
トヨタは昨年の21位から7位に大きく躍進した。サージェント氏は、昨年の調査が意図せざる急加速に関連する大規模リコール(回収・無償修理)のさなかに実施されていたため、消費者の心理が影響を受けていた可能性があると指摘した。
現代自動車の販売100台当たりの問題件数は108件で、業界平均を1件上回った。フォードは116件だった。