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ルールファイルの作り方
 
「次はユニバーサルトランジション用のルールファイルを作ってみよう」

「るるるー」

「歌ってどーすんだよ、をい」

「るるるるー」

「……さて、まずはルールファイルと実際のトランジションの対応を見てみよう」

「上のようなルールファイルを使うと、トランジションは下のようになる」

「ルールファイルはグレースケールのPNG形式で作ることが推奨されている。ルールファイルで指定された黒い部分から白い部分へ向かってトランジションが行われる」

「すごいねー」

「だから、このルールファイルを自分で好きなように描けば、自分のゲームのコンセプトや雰囲気に合った、あらゆる方法のトランジションが生み出せるってわけだ」

「それじゃー、たとえば、縦向きのカーテンが開くようなやつは?」

「それも最初からKAGのサンプルデモについているけど、こんな感じのルールファイルを用意すればいい」

「んきゃー! すごいぢゃんよもー!」

「すごいだろ? こういう機能から考えても、KAGっていうのはレディーメイドのソフトじゃなくて、DIYみたいに、自分で好きな部品を組み上げて作品を作ることが可能な機能の集合体って言えそうだね」

「DIYって?」

「『 Do it yourself 』のことだ。デパートの家具コーナーに行くと、よく見るだろ? 天板や棚板や柱やキャスターがバラバラの部品で売られていて、自分で好きなパーツを買ってきて組み立てるやつ」

「そーだねー。自分で好きに作れるっていう点わ、似てるかもねー!」

「それがKAGの最大の魅力ってわけだ。この場合、ルールファイルを作れば、それがすぐ自作ゲームに取り込めるんだから」

「んぢゃすきゃんてぃ、こーゆー『るるるーはいる』(22KB)つくってみたんだなー」

「お、凝ってるねぇ。それじゃ早速テストしてみようか」

「うわーうわーうわーすごいぢゃんよもー! これすきゃんてぃがつくったんだよー!」

「うーむ、大したもんだ……」

「すごいでしょもー!」

「違うよ。こんなすっとこおばかアシスタントでも簡単にオリジナルのトランジションを使うことができる吉里吉里とKAGを褒めたんだよ」

「むー!」

「作者のW.Dee氏のホームページにはトランジションのサンプルパッケージみたいなものもあるから、それを使わせてもらえば当面は自作する必要はない。でも、いずれは自分で作ったオリジナルのトランジションをゲームに使ってみたいね」

「すきゃんてぃもーいっこ作っちゃうもん!」

「いけー!」

「う〜む。気色悪い……」

「むー!」

「ちなみに開発者のW.Dee氏は、吉里吉里とKAGの自由度について、こんなふうにおっしゃっている」

「どうおっしゃってんのかなー?」

そういえば吉里吉里の開発を初めたのが1995年の夏ですから
ずいぶんと時間が立ちました。

構想期間が長すぎたために、構想した機能を実装するのに一苦労です(^^;
まぁ当時としては絶対に考えられないぐらいの機能を実装してしまっている
わけですが、いまだ全部の機能を実現できていません。

吉里吉里を作る上で一番気にかけていたことで、
結局実現したのは以下の点です。

・完全にフルカラーでのαチャネル等の画像演算
・アンチエイリアス文字描画
・MP3再生とBGMのクロスフェード

開発を始めた当時はそれができるツールがどこにも無かったのです。

あとは自分勝手な制限を設けないことを大切にしました。

たとえば変数の最大数が255 (たいてい2のn乗)であるなど、
妙な制限をしてしまうと拡張性もなにも無くなってしまいます。
個数に関する物にはなるべく制限をかけないようにしました。
メモリの続く限り、です(^^;

一方、KAGの方は、作り始めてから半年になりますが
こっちは本当に適当に書いてきたので(笑)
タグ名が長かったり短かったりいろいろだったりします。

もともとKAGは、吉里吉里でアプリケーションを開発する人が
自由に改造できるようにと思って作りました。

(あとは自分自身のために)

本来の主眼は「プログラマが自由に改造してつかう」ために
あったはずなのですが(^^;
このごろは「みんなでシナリオを書いて使う」になりつつあります。
でもいまだに実装されている機能がどうもマニアックで難解ですが。

KAGの中身は全部スクリプト言語で書かれているので、
本当の本当に動作全般がカスタマイズ可能です(^^;
その意味ではKAGの実体はほとんど無いに等しいです。

むかしいろいろなソフトのメッセージを書き換えて遊ぶのが
流行りましたが、そういうのが好きなひとは
どこかいじらないと気が済まないと思いますし。

「そう言えば思い出した。MS−DOSのメッセージを外部コマンド含めて全部書き換えたやつがいたことを」

「『すきゃんてぃのどす』だもんねー!」

「あの『すきゃどす』を最初に使った時は驚いたぞ。『コマンドまたはファイル名が違います』って出るはずの所に『そんなめーれー、わっかんないもん!』と来た日にゃ……」

「すきゃんてぃ、まいくろそふとわきらいだもん!」

「大丈夫だ。好きなやつなんかいない」

「ならいーもん」

「それと、W.Dee氏の手紙の追記」

プラグインDLLでの機能追加とかも暫定的にはできていて、
DirectDraw を使うDLLとかがあったりします。

将来的には「できないことがない」って豪語したいです。(嘘)

「んきゃー! かっこいーもん! 何でもできちゃうよーになんだねー!」

「乞うご期待だ」

「んでも、開発の人ががんばってんと、いーねー。なんか使う方も燃えてくんもん」

「だろ? 金を取っている市販アプリケーションやシェアウェアでさえ無責任に売り逃げするメーカーや制作者が多い世の中に、こういう人は貴重だ」

「そーだねー」

「フリーウェアとシェアウェアについてのW.Dee氏のスタンスを知りたければ、ここを読んでみるといいよ。このスタンスを読ませてもらって、おいらはW.Dee氏にメールを出す決心がついたんだから」

「そーなんだー」

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