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KAGの仕様と制作環境について
 
◆吉里吉里/KAGの泣き所

「いきなりだが、仕様と制作環境を述べる前に、まずはKAGの泣き所について補足説明しておく」

「泣き所ってなによもー! ひとがせっかくやる気になってんのになによもー!」

「確かに吉里吉里/KAGはすごいソフトだ。だが、全てにおいて非の打ち所のないものは存在しない。というわけで、無敵のAVG作成ツールにも、もちろん弱点はある」

「なんなのかなー?」

「それはおいらの口から言うよりも、開発者の W.Dee 氏に述べていただこう」

吉里吉里の大きな特徴は二つあり、
一つは『トゥルーカラー専門』、
もう一つは『レイヤを使った画面構成』なのですが、
この二点は吉里吉里の動作をかなり重くしています。

インタプリタ言語であるTJSを使用するだけでも重いのですが、
容赦なくトゥルーカラー演算を行うのも重い原因です。
当然、メモリを大量に消費します。

一方、レイヤ機能は、画面上に「レイヤ」という物を配置し、
そのレイヤに対してテキストや画像を描画することで
画面に描画を行うという機能です。

各レイヤは透明度情報も持っていて、
下に配置されたレイヤの内容を透過して表示する事ができるという、
Photoshop などでやっているフルカラー処理を小規模にして
ゲーム用途に使っているようなものです。

これらの理由のため、パワースペックの足りないハードウェアでは
吉里吉里が満足に動作しないことがあります。

「つまり、どーゆーことなのかなー?」

「一言で言えば、重い、ってことだ」

「んでも、そんなのわ、ぜんっぜんっへーきだもん! すきゃんてぃのこんぴうたわ、ぺんちあむ3の500めがだもんねー! めもりだって128めが積んでんもん!」

「う、お前、買い換えたのか? いつの間においらのEndeavorPro400Lよりハイスペックなマシンを手に入れたんだ?」

「ふふふー、だもん」

「だがな、ハイスペックなマシンで開発を行うのはいいとして、お前はそれをプレイしてくれるユーザーのことを考えたことがあるか?」

「んー?」

「そんな新しいパソコンを持っている人ばかりじゃない。世の中にはペンティアムの75や133で頑張っている人もたくさんいるんだぞ」

「あ、そーかー」

「吉里吉里は、Windowsのメモ帳やCDプレイヤーのように、どんな非力なマシンでもそれなりにスカスカ動くようなものじゃないんだ。非常にシビアなマシンパワーを要求するんだ」

「それぢゃー、ふるーいこんぴうたを使っている人は、そーてっくの安いこんぴうたに買い換えてもらおー!」

「殴られるぞ、お前……」


◆吉里吉里/KAGの仕様

「ってなわけで、吉里吉里/KAGを使って制作されたゲームを楽しむには、それなりの環境が必要だ」

「どんなこんぴうたが必要なのかなー? すきゃんてぃのぺんちあむ3ぢゃー、だめなのかなー?」

「バ、バカ! ペンティアム3の500で動かなかったら大変だ! お前のは余裕だ!」

「やったもんねー!」

「まあ、とにかく下の表を見てくれ」

 必要値推奨値
CPUPentiumPentium2/300MHz以上
メモリ32MB64MB以上
ディスク容量約0.5MB
(最小インストール時)
約1.5MB
(フルインストール時)
OSWindows95Windows98/WindowsNT4.0
(Windows2000は未対応)
カラー16BitColor(65536色)24BitColor(1677万色)
32BitTrueColor
画面解像度最低 640×480
DirectX3以降DirectSoundでの効果音再生に必要
Waveファイルを使ったBGM再生に必要
DirectDrawを用いた画面解像度の変更に必要
MMX命令
対応のCPU
トランジションなどの画面処理がとても滑らか

「ふーん」

「まあ、最近発売されているマシンならどれでも大丈夫だとは思うよ。悲しいのはMMX非対応のペンティアムが積まれているマシンだ。画面の切り替えが地獄のように遅くて、とても実用に耐えない」

「ふーん」

「実際に試してみたけど、ペンティアム2の400やセレロン400で、メモリが64MBぐらい積んであれば相当スカスカ動くから、まあその程度を基準として考えるといいよ」

「あのねー」

「何だ?」

「他に、ゲームを作んのにあったら便利なものとかも、教えてほしーんだもん」

「お、お前、本気でKAG使いになるつもりだな?」

「そーだもん! すきゃんてぃKAGつかいになんだもん! 早く教えなさいよねもー!」

「それじゃ、おいらの個人的主観から、ゲーム開発に必要なものや、あると便利なものを記しておこう」


◆制作環境

「もし一人でゲームを作るのなら、下記のものがあるといいだろう」

必要なものや
あると嬉しいもの
使い道・メリット 少尉の場合
シナリオ作成関係
テキストエディタ シナリオファイルの作成 QxEditor
(シェアウェア)
htmlエディタ カラーコード(16進数)の抽出 CxEditor
(シェアウェア)
画像処理関係
スキャナ 画像素材のスキャニング NeoScan
デジタルカメラ 写真撮影 ClipIt!80
デジタルビデオ 動画撮影・静止画へのデジタイズ DSC5
画像処理ソフト 画像素材の作成・アレンジ PhotoShop
画像管理ソフト 画像素材の管理 Vix
音声処理関係
Wave加工ソフト 効果音Waveファイルの録音・加工 WaveStudio
サウンドカード 効果音Waveファイル再生 SoundBlaster
再配布権フリー
効果音ライブラリ
効果音の制作に疲れた時に使う
MIDIシーケンサ BGM用MIDIファイルの作成・加工 レコンポーザ
MIDI音源 BGM用MIDIファイルの再生
(ソフトウェアMIDIでも可)
ローランドSC88
再配布権フリー
MIDI楽曲ライブラリ
BGMの制作に疲れた時に使う
その他の処理関係
カーソルアイコン
エディタ
マウスカーソルのアレンジや
CD用アイコンの作成
KH ImageEditor
ヘルプ作成ソフト ヘルプファイルの作成
配布に関わる処理関係
CDーRソフト 完成したゲームを
Rに焼き込んで配布する
EasyCD Pro
CD-Rドライブ キャラベルの
ライター

「なによこれもー! こんなにいっぱいないとだめなのかなー!?」

「上のリストはあくまでもおいらの制作環境を例に取っているだけだ。最低必要なものは、テキストエディタと画像処理ソフトぐらいだよ」

「ふーん」

「テキストエディタでシナリオスクリプトを書き、画像処理ソフトで準備した画像を指定していくだけで、無音だがそれなりのゲームは作れるってわけだ」

「んでも、音があったほーが楽しーのになー」

「本来ならゲームを制作する時はなるべくプロジェクトチームを組んで分業した方がいいだろうな。シナリオ担当、グラフィック担当、サウンド担当、全体の監督、みたいに」

「そーかもしんないねー」

「ま、いいや。細かい話については、実際にゲームを作る時になったら教えるよ」

「頼むもん」


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