4人が死亡した焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、運営会社「フーズ・フォーラス」(金沢市)が4月下旬、最初の食中毒が砺波店(富山県砺波市)で発覚し、保健所が検査に入った直後に、開封済みのユッケの牛もも肉の廃棄を各店へ指示していたことが11日、同社への取材で分かった。
開封済みの肉は、砺波店の検査時に残っておらず、4月27日以降に食中毒が発覚した他店への検査や捜査当局の家宅捜索などでも見つかっていない。
神奈川、富山、福井の3県警と警視庁の合同捜査本部は捜索で押収した資料などを分析し、感染の経緯を調べている。
合同捜査本部は11日、業務上過失致死容疑でフーズ社と取引していた食肉卸業者「大和屋商店」(東京都板橋区)をあらためて家宅捜索した。
フーズ社や富山県によると、4月27日に砺波店の利用客の食中毒が発覚した。同日の保健所の立ち入り検査後、フーズ社は砺波店を除くほかの全19店に、ユッケ販売の自粛と開封済みの牛もも肉の廃棄を指示していた。(共同通信)
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