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ウイルス作成罪成立「感染しても犯罪?」と疑問の声

web R25 6月24日(金)6時5分配信

17日の参院本会議で「コンピュータウイルス作成罪」を盛り込んだ刑法などの改正案が賛成多数で可決され、成立した。正当な理由なしにコンピュータウイルスを作成・提供した者に3年以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられることとなる。また、ウイルスの取得・保管という行為も2年以下の懲役または30万円以下の罰金となる。ちなみに、改正刑法では「ウイルス」という言葉は使われていないが、ウイルスに相当するプログラムを「人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録」と定義している。

ウイルスの作成・提供だけでなく、取得・保管にも罰則が課せられたことや、ウイルスの定義が曖昧なことについて、ネット上では疑問を抱く声も少なくない。ツイッターでの意見を見てみると、

「つまり極論だとウイルスに感染したら犯罪と?」
「えっ!そのプログラムがウイルスかどうかどうやって判断するの?」
「コンピュータウイルス作成罪は、ウイルスの定義が曖昧だなあ。 ジョークソフトもウイルス扱いされそうだ」

などと、この法律がどのように運用されるのか、という点に不安を抱いているネットユーザーも少なくないようだ。

また、5月27日の衆議院法務委員会では、公明党の大口善徳議員の「重大なバグを放置した場合は、ウィルス作成罪が成立する可能性があるのか」という質問に対し、江田五月法務大臣が「あると思います」と返答している。つまり、プログラムに意図しない動作をするバグが含まれていて、それを修正せずに放置した場合、ウイルス作成罪にとわれる可能性があるということであり、この点についてもネット上では問題視する声が多い。

7月中旬から適用されるこの改正刑法。「ウイルス作成罪」がどう扱われていくか、今後もまだまだ議論の的となっていきそうだ。
(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、web R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております

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最終更新:6月24日(金)6時5分

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