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海南火力発電所
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関西電力は3月26日、和歌山市に予定しているLNG火力発電所の運転開始時期延期や、海南市の火力発電所の発電機1機の長期運転停止を含む今年度の経営計画を発表した。顧客満足度の向上による収益拡大と効率化の実現に向けた計画の一環で、オール電化住宅の推進、ガス事業やインターネット事業への参入、火力発電所の停止、原子力発電の高稼働などを盛り込んでいる。
和歌山市に計画している液化天然ガス(LNG)発電所は3年連続で運転開始時期が延期され、2012年以降とすることが決まった。また、御坊市に計画中のオリマルジョンを燃料とする御坊第2発電所も3年連続延期され、同じく12年以降となる。LNG発電所は出力370万キロワット、御坊第2発電所は440万キロワット。和歌山市はLNG発電所から年間約11億円の税収を見込んでいる。
一方、海南火力発電所で長期停止されるのは1970年に稼働した1号基で、出力は45万キロワット。同発電所には発電機4機が設置されていたが、昨夏に2号機(70年運転開始、45万キロワット)と4号機(73年運転開始、60万キロワット)を長期停止しているため今年度中に3号機(74年運転開始、60万キロワット)のみとなる。
同発電所は96、97年ごろまでフル稼働していたが、最近はペースが落ちてきていた。停止は発電機の修繕時期にきたことが要因で、関西電力は、同時に停止を発表した兵庫の高砂火力発電所(45万キロワット)とあわせて、年間60億円のコスト削減を見込んでいる。 |