トラック貨物輸送の第一貨物(山形市、武藤幸規社長)は中国に進出する。特殊段ボール製造のトライウォール(東京・千代田)と組んで現地法人を設立。日系進出企業や中国企業などの物流需要を開拓する。国内市場が縮小する中、一段の業容拡大には海外進出が欠かせないと判断した。中国事業が軌道に乗れば、アジアの新興国などへの展開もにらむ。
上海市浦東地区に設立したのは「上海特耐王第一物流公司」。資本金は600万元(約7400万円)で、第一貨物の出資比率は40%。トライウォール全額出資の現地持ち株会社、「特耐王中国集団公司」(上海)が40%、同社提携先の物流会社「信徳物流公司」(香港)が20%出資する。
中国全土での事業展開をにらんで本社は上海に置くが、当面は遼寧、河北両省を中心とした地域に照準を絞る。天津市内に延べ床面積6000平方メートル規模の物流拠点を確保。小売・流通業者やメーカーなどとの取引を開拓し、3年後をメドに売上高1億6000万円を目指す。
実質的な顧客第1号として家電量販最大手のヤマダ電機から物流業務を受託した。同社は昨年12月、初の海外店舗を瀋陽市にオープン。今年6月10日には天津市に2号店を開いた。新会社は両店舗向けの商品輸送や倉庫管理業務を請け負う。3年内をメドに5店舗まで拡大するというヤマダ電機の中国事業の進展に合わせ取引拡大を見込む。
トライウォールは3層構造の段ボール製産業用梱包材のメーカー。2010年に中国系投資ファンドのCITICキャピタル・パートナーズが経営権を取得した。早くからアジアに進出、特に中国では全土に30拠点以上を展開する。中国ビジネスのノウハウが豊富なうえ、物流業務参入を模索していたことから第一貨物は事業パートナーとして最適だと判断した。
ヤマダ電機に加え、トライウォールの現地子会社や信徳物流公司の取引先などを主要顧客に見込む。将来は中国国内の物流だけでなく、日中間などの輸出入貨物、船腹予約、貨物検査、通関業務、輸送コンサルティングなども手掛ける方針だ。
国内のトラック貨物輸送量は1990年代に60億トンを超えていたが、その後は減少を続け、2009年度は44億5400万トンまで落ち込んだ。第一貨物は国内にこだわっていては成長に限界があるとみて海外展開に乗り出す。
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