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2011年6月23日(木) 19:30 |
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結核集団感染、診断の遅れが課題に
岡山市の民間病院で、入院患者や職員、あわせて35人が結核に集団感染していたことが、22日わかりました。 今回、感染拡大の一因と指摘されている、「病院側の診断の遅れ」が今、岡山県全体の課題となっています。
かつて国内で死亡原因のトップだった、結核です。 今では、治療薬の服用で確実に治るといわれています。 県内で結核を発病した人の数は、約20年前の838人に対し、去年は283人と減少を続けていますが、特に免疫力が弱まる高齢者を中心に発病がみられ、油断は禁物と岡山県は呼びかけています。 22日発覚した、岡山市北区の民間病院での結核の集団感染。 最初に発病した患者は、去年10月から、せきや痰などを訴えていましたが、結核の検査は、今年3月にようやく行われ、その間に感染が拡大したと考えられています。 病院側の診断の遅れは、実はこのところ増えています。 岡山県の調べでは、結核と診断されるまでに、初診から1ヵ月以上かかる割合が、おととし急激に増え、3割を超えたのです。 専門家は、高齢者の結核の診断が難しいという点と、結核患者が減る中で、医師の経験や認識が低くなっていることが背景にあると指摘します。 岡山県は、意識改革が急務として、医療機関への注意喚起を行っています。 岡山市保健所も今後、医師の研修会などを行い、結核の早期発見につなげたい考えです。
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