福島のニュース
郡山市の現状教育差し止め求める 父母7人、仮処分申請へ
福島第1原発の事故で放出された放射性物質によって、子どもたちに健康被害が予想されるとして、郡山市の小学生と中学生の父母7人が24日にも、市に対し、現状のまま教育を続けることをやめるよう求めて、福島地裁郡山支部に仮処分を申し立てる。子どもへの健康被害を理由に、親らが法的手段に訴えるのは県内で初めてのケース。 7人の父母は、文部科学省などが公表した郡山市富田町の3月12日〜5月25日の積算放射線量の推計値(2.9ミリシーベルト)を活用。子どもたちが通う6校の1時間当たりの放射線量は、富田町の1.3〜2.3倍になっていることから外部被ばくによる年間積算線量を3.8〜6.67ミリシーベルトと試算した。 父母たちは、この線量について「国際放射線防護委員会(ICRP)が一般人の線量限度として定めている年間1ミリシーベルトを大きく上回っている」と主張。「郡山市は子どもたちの健康や生命を脅かさないよう、対策を施すべきだ」と求めている。 原発事故によって福島市や郡山市では、小中学校の校庭などの線量が高いことが明らかになっていた。郡山市は4月末から県内で初めて、校庭の表土の除去作業に乗り出した。原発事故をめぐり、文科省は4月、児童・生徒らが受ける年間の積算線量の上限を20ミリシーベルトに設定して対策を講じたが、「高すぎる」との批判を受け、5月下旬に年1ミリシーベルトを目標にすることを決めている。
2011年06月24日金曜日
|
|