「IGF」(7月10日、東京ドームシティホール)
また新たなK‐1戦士がアントニオ猪木(68)のもとに走った。猪木率いるプロレス団体「IGF」は22日、都内で会見し、“南海の黒ヒョウ”と称されたレイ・セフォー(40)=ニュージーランド=の初参戦を発表。7月10日の興行で行われるIGFチャンピオンシップ1回戦で、プロレスラーのエリック・ハマー(30)=米国=と異種格闘技ルールで対戦する。勝ち上がれば同日の準決勝で“K‐1の番長”ジェロム・レ・バンナ(38)=フランス=といきなり激突する可能性も出てきた。
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K‐1が興行を打てないでいる中、スター選手が続々とプロレスのリングに上がるという状況が続いている。バンナは今年4月にIGF初参戦し、6月には長島☆自演乙☆雄一郎がゼロワンで曙と仰天タッグを組み、京太郎が全日本でデビュー。その流れでセフォーも“猪木ワールド”の戦場に飛び込み、初陣から団体の至宝ベルトを争う立場に大抜てきされた。
4月のバンナ‐鈴川真一戦と同じ異種格闘技戦の特別ルール。IGFで11戦全勝の強豪ハマーは素手で戦うが、セフォーは10オンスのグローブを着けたK‐1スタイルを維持する。会見した宮戸優光GMは「異種格闘技戦35周年ということで、IGFとしても望む通り」と1976年6月26日のモハメド・アリ‐猪木戦を引き合いに団体の指針を示した。
セフォーが勝てば、既に進出を決めているバンナと準決勝で激突。事実上のK‐1戦だ。かつて東京ドームを満杯にしたK‐1ワールドGP決勝大会が“猪木的世界”で再現される。
決勝は年末から8月27日の両国大会に前倒しされ、ジョシュ・バーネット‐ボビー・ラシュリー戦の勝者と対戦。“K‐1の暴君”ピーター・アーツも参戦するビッグマッチに向け、宮戸GMは「鉄は熱いうちに打て!決勝を興行戦争にぶつける」と新日本、全日本、ノアの3団体連合軍(日本武道館)に宣戦布告。“平成の8・27隅田川決戦”が熱くなってきた。
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