ソフトバンクモバイルは、福岡県福岡市内にあるネットワークセンターにおいて、非常用発電機用の燃料(A重油)8000リットルが河川に流出する事故が発生したことを明らかにした。
流出事故は、6月22日午前0時50分頃〜2時10分にかけて、福岡県東区にあるソフトバンクモバイルの九州ネットワークセンターで発生した。同施設では、非常用発電機用の燃料を備蓄しておくために、地下に大小2つのタンクが設置されている。
正常に作動した場合、小さいタンクの燃料が無くなると、大きいタンクから小さいタンクへ燃料が送り込まれる仕組みとなっている。今回、小さいタンクに燃料が入っているにも関わらず、大きいタンクから燃料が送り込まれたために、通気口から8000リットルにおよぶA重油が溢れ出し、周辺河川に流出してしまった。燃料移送ポンプの制御機器に不具合が発生したものと見られる。
事故発生後、河川を管理する福岡県と福岡市の消防隊、そして海を管轄する海上保安庁らによって、オイルフェンスやオイルマットによる拡散防止対策が実施された。ソフトバンクモバイルでは被害は拡散してないと話しており、現在、オイルフェンスやマットの回収作業中という。また、河川や海の生物、水産物などへの影響については調査中としている。
福岡市環境局環境保全課によると、事故の報告を受けて朝方担当者が確認したところ、流出した燃料は一部河川から海域まで流れているという。水路は油にまみれたが、河川一面を覆う状態ではなく、帯状に燃料が流れ出していたとのこと。同課では、水質への影響と河川や海に生息する生物へのダメージなど周辺環境への影響が懸念されるが、現在のところ被害の報告はないとしている。また、漁業など水産業関係者からの被害の報告も現時点ではないという。