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都城二十三連隊騒動の顛末
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投稿番号：18547 (2003/06/22 19:08）
投稿者：ノンポリ(秦郁彦著「昭和史の謎を追う�隋廚茲�)
mail：
http://6911.teacup.com/keijiban/bbs
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内容
>>南京戦に従軍した兵士の日記には
>>「近頃徒然なるままに罪も無い支那人を捕まえてきては生きたまま土葬にしたり、火の中
>>に突き込んだり木片で叩き殺したり」（１２月１５日）
>>「今日もまた罪のないニーヤ（中国人への蔑称？）を突き倒したり打ったりして半殺しに
>>したのを壕の中に入れて頭から火をつけてなぶり殺しにする。退屈まぎれに皆おもしろが
>>ってやるのであるが、まるで犬や猫を殺すくらいのものだ。これでたたらなかったら因果
>>関係とか何とか云うものはトントンで無いと云うことになる」（１２月２１日）
>>
>>という記述があるそうです（都城二十三連隊兵士の日記、秦郁彦「南京事件」より）。
>>このような事例が安全委員会によって最低４９例、確認され報告されたということでしょう。
>-------------- 以上 ノンポリさん(投稿番号:16665)より引用 --------------
>
>秦郁彦氏はうそつきのインチキ従軍日記を資料として利用したことによって問題となりましたなー。これは一体誰の日記ですか？名前が特定できなければこの日記に価値はありませんねー。それと三光作戦をやったと認めている日本軍人も中共の戦犯管理所帰りが多く、ここのいた軍人は6年間も収容所ないで思想改善教育をおこなわれた（現在で言う洗脳、作法は統一教会や自己告発セミナーと同じ）結果、中共が用意した内容を自分が行った暴虐として主張しているのですから。
-------------- 以上 水産国さん(投稿番号:18449)より引用 --------------
水産国氏なんぞに義理堅くレスするつもりなんぞ毛頭ありませんが、気になっていたことなので掘り起こします。
秦郁彦「南京事件」(P-203)に紹介されている日記は、1984年8月5日（日曜日）の朝日新聞からの引用ということですので、図書館にて縮小版で確認しました。22面（社会面）の記事です。
宮崎県東臼杵郡北郷村の農家から、（第十軍）第六師団（熊本）歩兵第二十三連隊（都城）の上等兵の日記が発見されたそうです。（「都城」というのは「ミヤコノジョウ」と読むそうです。宮崎県の中規模な市です）
（1937年12月15日）
「今日、逃げ場を失ったチャンコロ（中国人の蔑称）約二千名ゾロゾロ白旗を掲げて降参する一隊に会ふ。老若取り混ぜ、服装万別、武器も何も捨ててしまって大道に蜿蜒ヒザマズイた有様はまさに天下の奇観と云へ様。処置なきままに、それぞれ色々な方法で殺して仕舞ったらしい。近ごろ徒然なるままに罪も無い支那人を捕まえて来ては生きたまま土葬にしたり、火の中に突き込んだり木片で叩き殺したり、全く支那人も顔負けするような惨殺を敢へて喜んでいるのが流行しだした様子」
（12月21日）
「今日もまた罪のないニーヤ（中国人のことか）を突き倒したり打ったりして半殺しにしたのを壕の中に入れて頭から火をつけてなぶり殺しにする。退屈まぎれに皆おもしろがってやるのであるが、それが内地だったらたいした事件を引き起こすことだろう。まるで犬や猫を殺すくらいのものだ。これでたたらなかったら因果関係とか何とかいうものは（意味不明）ということになる」
（12月21日）
「人格の陶治とか何とか戦場こそこれがこの良き舞台だと喜んだ我だったが、いまの状況は全く何事かと思われる。只徒に安逸のみ追う昨今の生活を清算することこそとりもなおさず理性の培養になるのだが････」（文中の括弧（ ）は新聞記事のままです）
このように残虐な行為を目撃したことを回顧する記事が世に出たわけですが、朝日は毎度お馴染みのチョンボを仕出かし、日記を書いた上等兵が持っていた南京大虐殺とは関係のない生首写真を「南京大虐殺の写真」だと報じました。
これが地元の「都城第二十三連隊戦友会」を大きく刺激しました。（以下は文藝春秋社・秦郁彦著「昭和史の謎を追う�隋彗�8章「論争史から見た南京虐殺事件」よりの引用です）
戦友会の抗議によって、写真は南京大虐殺とは関係の無いことが確認されましたが、図に乗った戦友会は日記すらも捏造だと決め付けました。しかし朝日新聞宮崎支局は日記を戦友会に提示せず、日記を書いた人の出身地や没年もあやふやな回答しかよこしませんでしたので、訴訟騒ぎにまで至ってしまったのです。
しかしその後戦友会は、この日記は「宇和田弥一」という自分たちの戦友のもので、1978年に連隊史を編纂したさい、遺族から肝心の日記を借用して引用していたことに気が付いたのです！
「その日記は捏造だ！」と抗議しながらも、後になってその日記を自分たちも確認したことがあったことに気が付いたのです。全くお粗末な話です！
結局この騒ぎは朝日が1987年に全国版に謝罪記事を載せることで終息しましたが、戦友会は悪徳な弁護士に引っかかって数百万の出費を余儀なくされたそうです（老後の為にとっとけば良かったのに）。また、連隊史を編纂する時にこの日記を借用して読んでいた人が、なかなか読んだことがあると言い出さなかった（そういう空気じゃなかったのでしょう）のも騒ぎを大きくした一因でしょう。
「昭和史の謎を追う�隋廚裡隠械轡據璽犬砲蓮◆岷�和田弥一」さんの日記の原本の一部が掲載されています。
読みにくい字ですが、
「今日もまた罪のないニーヤを突き倒したり打ったりして半殺しにしたのを壕の中に入れて･････」
と、私でも少しは読むことができます。
秦ｾﾝｾはこの項を、
「なお虐殺風景を書きとどめた宇和田日記の信頼性だが、都城連隊には、たしかに虐殺はあった、と主張する元兵士（秋山正行伍長）もいるし、確実と考えてよいと思う」
とまとめていますが？なんとも言えないと思います。
そもそも宇和田さんの日記には、自分の部隊の行為だという記述はありません。他の部隊の行為の目撃かもしれません。「都城第二十三連隊戦友会」の抗議は（写真の件はともかく）お門違いであったと言えないでしょうか？
また、こういった残虐行為を示す日記は他にも多数残されています。
たとえば「井家又一」さんという人の日記によれば、残忍を極める敗残兵の殺害が記されています。
「暗き中にエイエイと気合をかけ突く、逃げ行く奴を突く、銃殺しパンパンと打、一時此の付近を地獄のようにしてしまった。終りて並べた死体の中にガソリンをかけ火をかけて、火の中にまだ生きている奴が動くのを又殺すのだ」（偕行社 南京戦史資料集P-479）
南京を落城させた部隊の全てが、従軍した兵士の誰しもが、敗残兵や惨たらしい方法で殺害し、また民間人をも犠牲にしたわけではないでしょうが、しかし一部では実際に残虐行為が行なわれたと見るべきでしょう。
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