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【静岡】

《茶況》 放射性物質含む茶を食べ続けた場合 県が体への影響度試算

2011年6月22日

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 静岡茶から放射性セシウムが検出されている問題で、県が放射性セシウムなどを含む茶を食べ続けた場合の体への影響度を試算した。県内でこれまでに検出された生茶葉の最大値は1キロ当たり379ベクレル。この生葉を1年間、毎日10グラムずつ食べ続けた場合、体への影響度を示す被ばく量は0・0221ミリシーベルトで、東京−ニューヨーク間を航空機で1回往復して受ける量の10分の1だった。

 ベクレルは放射性物質の放射能の量を表し、シーベルトは放射線を浴びたときの人体への影響を示す。ベクレルからシーベルトへの換算係数が、放射性物質ごとに定められている。

 試算は総務省の家計調査を基に、静岡市民1人当たりの平均的な製茶の購入量を求め、1日2グラムを消費すると見なした。製茶2グラムを作るには生葉は5倍の量が必要で、10グラムを食べ続けると仮定した。通常は生葉は野菜のように食べないが、影響度の最大値を算定した。

 県などによると、人は宇宙や大地、食品などから自然に受ける放射線量が日本平均で年間1・5ミリシーベルト。医療を除き、国は人工的に受ける年間被ばく線量限度を1ミリシーベルトと定めている。 (松本利幸)

 袋井・森 茶関係者は輸出玄米茶から許容規制値を超える放射性セシウムが検出された問題を冷静に受け止めている。袋井の茶ピア、森町の茶業センターともに前日の降雨で二番茶の取引はなかった。

 掛川・小笠 二番茶期は気温・湿度が高いため、指導機関は生葉の傷み、蒸れに気を付けるよう呼びかけている。

 島田・金谷 雨で摘採は中断状態、平場所の芽伸びは順調。

 川根 茶商は消費地と情報交換しながら新茶の販促に懸命。

 牧之原 連日の雨で摘採は見合わせ。コワ葉化が心配される。

 藤枝 産地問屋は県による茶の放射性物質検査の結果を取引先に送っている。

 ▽静岡茶市場(県内2696キロ、県外1万4506キロ。キロ・円)

県内平均 863

県外平均 917

宮 崎 1400    750

鹿児島 1150    800

 ▽鹿児島県茶市場(煎茶約9万3000キロ。キロ・円)

平均   1057

高値安値 1989   288

 

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