大阪府警西淀川署の巡査部長が暴力団関係者に捜査情報を漏らした疑いが強まったとして、大阪府警が巡査部長や暴力団関係者から地方公務員法(守秘義務)違反などの疑いで事情聴取をしていることが、捜査関係者への取材で分かった。巡査部長は府警の捜査に対し暴力団関係者から少なくとも200万~300万円の現金を授受したことを大筋で認めており、府警は慎重に捜査を進めている。
捜査関係者によると、元不動産会社役員の暴力団関係者(41)は5月、知人の暴力団組長(50)と共に身分を偽って住宅ローンを組んだとして、府警捜査4課に詐欺の疑いで逮捕されたが、起訴猶予(不起訴処分)となった。
この暴力団関係者は、昨年も同様の詐欺事件で府警に逮捕されており、その捜査の過程で関係先から府警捜査員の名簿や、府警が照会した車両に関する資料が見つかり、府警捜査2課が内偵していた。巡査部長は府警の事情聴取に対し、情報を漏えいしたことや金品の授受についておおむね認めているという。
巡査部長は暴力団対策課(現・捜査4課暴力団対策室)、吹田署での勤務経験があり、西淀川署では刑事課暴力犯係に所属している。
毎日新聞 2011年6月23日 15時00分